昇降口待ち伏せ

理科室の悪魔



 第一部



 十八

 一旦はそのまま別れた美津子だったが、もう一度樫山には相談しておきたいと思い始めた美津子だった。あんな事がもう一度あったらどうしたらいいのか、樫山がその現場に居たらどうするのか、学級委員同士でも相談してみたかった。それで美津子は帰る前に昇降口で樫山が来るのを待っていることにした。しかし何故かその日は樫山はずっと現れないままだった。それで美津子はノートを一枚破って樫山に<一度二人で相談したいのだけれど>と書き置きを樫山の靴箱に残しておくことにして帰ることにしたのだった。

靴箱狙い

 (樫山クン、あの手紙見て呉れたのかしら・・・。)
 翌朝、登校した際に昇降口の樫山の靴箱をチラっと見てから自分の靴箱を開けた美津子は何やら手紙のようなものが奥に折り畳んで入っているのを目にする。
 <今度の日曜日、もうすぐ完成する新校舎の中で話を聞くから午後3時に独りで来てくれ>
 折り畳まれた紙を開いて中身を読んだ美津子の胸がときめく。
 (樫山クンが逢ってくれるんだ。それも誰も居ない二人だけになれる場所で・・・。)
 そう思っただけで心の中で舞い上がってしまう思いを抱く美津子だった。しかしこっそりと手紙を読んでいる美津子を遠くからこっそり盗み見ている視線があることには気づいていないのだった。



mitsuko

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