里美凌辱後

妄想小説

プール監視員



 その18

 里美が気づいた時には、マサもヒロシも姿を消していた。相変わらず両手は背中で縛られたままでプールサイドの床に転ばされていた。口の周りのネバネバしたものはまだ完全には乾ききっていなかったことから、凌辱されてまだそんなに時間は経っていないようだったが里美にはどの位その場所に失神していたのかもよく分からなかった。
 起き上がろうとすると目の前の床にナイフが一本落ちているのに気づく。落ちているのではなく、里美の為に置かれていたのだろう。後ろ手で手探りでそれを拾い上げると、自分の腕を傷つけないように注意しながら手首の縄をナイフで切る。
 漸く両手の自由を取り戻して、まだショーツが片方の足首に引っ掛かったままなのに気づいて急いで改めて穿き直す。
 (そうだ。美沙子・・・。美沙子は何処にいるのだろう。)
 美沙子が戒めを受けて椅子に縛り付けられていた画像を見せられていた大型モニタは何時の間にか何処かへ片付けられている。監視ルームの手前にまだテーブルが置いてあって、そこに近寄ってみると一枚の紙切れが置いてある。それを拾い上げて金釘流に殴り書きされた文字を読んでみる。
 『あいつは地下の倉庫にいる』
 最低限の文字しか書いてないが、すぐにそれが指し示すものを察した。
 「美沙子・・・。」
 地下の倉庫はほんの数回しかないが、行ったことはあった。用具室の中に地下倉庫へ降りる扉があったことを思い出し、里美は自然に走り出していた。
 地下倉庫も常夜灯の明かりしかなく、薄暗かったが奥に何物かが蹲っているのがすぐに分かった。
 「美沙子・・・、なの?」
 走り寄ると、後ろ手に縄で戒めを受け床に転がされているのは確かに美沙子だった。息はしているが、何か薬で眠らされているようでぐったりとして自分から起きる気配がない。肩を抱いて身体を起そうとして腰の下に浸みがあるのに気づく。失禁していたのだ。
 「可哀想に・・・。こんな格好で随分長く放置されていたのね。」

 取りあえず濡らしてしまったワンピースと下着をそっと脱がすと、ほぼ裸に近い美沙子の身体を抱いて二階の監視員控え室のソファーに寝かせ、救護用の毛布を掛けてやる。汚したワンピースとショーツは救護室の洗面台で洗って、暖房機のスイッチを入れて乾かしておくことにする。
 監視員控え室に戻って美沙子の寝姿をみると、里美は我慢が出来なくなり、自分も全裸になって美沙子の寝ている毛布の中に潜り込む。美沙子の冷たくなりかけている身体を自分の肌で温めるように身体と身体を密着させる。美沙子の脚の間に自分の脚を滑り込ませると乳房の感覚を自分の胸で確かめるように身体を強く抱きしめるのだった。

 先に目覚めたのは美沙子の方だった。すぐに全裸で里美と抱き合うようにして毛布に包まっていることに気づく。里美の裸の肌が温かくて心地良い。両腕ですっぽり抱きかかえられている。美沙子はそのまま寝ている振りをして暫くじっとしていたが、そのうち里美が目覚めたようだった。どうしていいか分からず美沙子は寝たふりをしたままじっとしている。うっすらと目を開けてみると全裸のまま立上った里美が衣服を身に着け部屋を出て行く。暫くして美沙子のものらしい服を持って戻ってきた。
 「起きたのね、美沙子。ここに服、あるから着ちゃいなさいな。いいこと? あなたは私の家に泊った事にするのよ。私もうまく口裏を合わせておくから。」
 何があったのかは訊かず、それだけ言うと、再び里美は監視員控え室をそっと出ていったのだった。

 「いやあ、アンタが言うとおりだったなあ。競泳用水着じゃ、どうやっても本番で犯すことが出来ないんでもどかしかったんだが、ハイレグ水着だったら股布をずらすことでチンポを直接挿入出来るから、さぞかし達成感があるだろうと思ったんだけど・・・。そうそう、やっちまった後は、それ以上はもう無いんだと思うと、何か物足りなくてさ。アンタの言うとおりだったよ。女なんて所詮、やっちまえばそれで終わりなんだな。・・・。え、それ以上がある? ・・・。ふむふむ。・・・。そいつはちょっと興味が出て来たな。・・・。ふーん、それはいいかもな。ちょっと試してみたくなったぜ。・・・。ああ、ま、多少、高くなるのはしょうがないか。あのハイレグ水着でやり放題って時ほどじゃないからな。・・・。わかった。そっちの準備が出来たらまた連絡くれや。こっちは金、用意して愉しみに待ってるから。」
 電話を切ると、男は自分の肘掛け椅子に深く背をもたせかける。
 「あの上客からですか? よかったんですか。兄貴の方針じゃ、絶対最後までやれないようにわざと競泳用の長裾水着を着用させてたのに。早苗って娘、それが原因で辞めちゃったんじゃないですか? 」
 「ふふふ。だからお前は女を見る目が無いっていうんだ。あの女は所詮、もう辞める気でいたんだ。だから最後の最後、いつもの十倍の料金をふんだくってあの客に思う通りをさせたんだ。ま、いわば使い捨てってやつだ。どうせ辞められちゃうんだったら、搾り取れるだけ搾り取らないとな。」
 「へえ、そうなんですか。兄貴はあの女がもう辞めちゃうって分ってたんすね。」
 「当り前だ。もう何年、この商売をやってると思ってるんだ。」
 「そうなんすか。じゃ、今度はあの美沙子って娘の番なんすね?」
 「いや、あの女は別の使い道があることがわかった。ここ暫くは泳がしておく。それより、あの常連客にはもう一段、上のレベルの女に挑戦して貰うことにする。そっちのほうがこちらも実入りがいいからな。」
 「へえ、誰っすか。一段上のレベルの女ってのは?」
 「ふふふ。今にわかるさ。」

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