妄想小説
プール監視員
その17
その日は初めて、里美の方に角封筒が届けられた日だった。美沙子を帰した後、最後のシフトに入ろうと監視員控え室に入ってロッカーを開けた時だった。一度、美沙子のロッカ―から盗み出した時に見ているので、ひと目でそれが何であるかを悟った。周りに気づかれないようにさっと中身を検める。
<今夜8時に一人でプールへ来い。もうお前と闘う必要は無くなったので丸腰で来る事。>
不敵な呼出しだった。
(闘う必要はなくなった・・・? どういう意味だろう?)
まだ手の傷が完全には癒えてない里美にとっては、竹刀を持たないで済むのは願ったり叶ったりではある。しかし、それはそれで不安材料でもあった。
他の誰にも見つからないように手紙をロッカーの荷物の一番奥に隠すと、制服の水着を取って着替えの為にカーテンの奥へと向かう里美だった。
「あ、美沙子。ちゃんと帰ったわね。・・・・。無事なのね。ならいいわ。・・・。ううん、そうじゃないけど、何となく様子を確かめたかったの。じゃ、また明日ね。」
取りあえず無事であることを確認した里美は時計を確かめる。約束の8時まで後5分足らずだ。プールは閉館されてから1時間近く経っていて、既に明かりも落されひと気もない。里美はこっそり作った合鍵を握りしめると、プールのある建屋の玄関へと音を立てずに向かうのだった。
屋内に忍び込んで真っ直ぐに室内プールの部屋へ向かう。床はまだ乾ききっていないので、私服の服は着たまま靴下を脱いで裸足になる。ときおりピチャ、ピチャという水音が里美が歩く度にひっそりとした館内に響く。
更衣室から消毒槽を抜けてプールのある室内に入る。辺りは常夜灯が幾つか灯っているだけなので薄暗い。室内には人影は見当たらないようだった。監視ルームのほうへ向かっていくと、なにやら黒っぽい大きな物が監視ルームのガラス窓の前に置かれているのが見える。近づくとそれは大型液晶モニタであることが判る。
(あんなもの、前からあったかしら。確か、子供たちの水泳教室の指導用に近々大型モニタを使うとは聞いていたけど・・・。)
突然、ガシャンという音がして照明が灯った。徐々に明るくなっていく室内を見渡すが相変わらずひとの影は見当たらない。プール室を見下ろす二階のガラス窓のところにも誰もこちらを見張っているような姿はない。
「誰か居るの? 約束通り、丸腰で来たわよ。」
何処に潜んでいるのか判らない相手に向かって、少し大きな声で里美は叫んでみる。部外者はもう誰も居ない筈だった。
「ちゃんと丸腰で来たようだな。いい度胸だ。」
声は館内放送のスピーカーから響いてきた。ボイスチェンジャーを通したくぐもった声だ。
「どういう意味? もう闘う必要がなくなったって・・・。」
里美は一番気に掛かっていたことをまず訊いてみる。
「力づくでお前に言う事を聞かせる必要がなくなったって事さ。」
「・・・・。」
(どういう意味だろう?)
「力づくだろうが、何だろうが、こんな事するお前の言う事なんか聞くつもりはないわ。さっさと出て来なさいよ。」
「まあ、待て。まずはこれを観て貰おう。」
監視ルームの前の大型モニタの電源が勝手に入ったようだった。おぼろげだった画面に次第に焦点があってくる。
「み、美沙子じゃないの。ど、どうして・・・。」
画面に映し出された美沙子は椅子のようなものに両手を小手縛りで頭の上に雁字搦めに縛り付けられている。その顔は恐怖に引き攣っているようにも見える。
「さっき無事を確認したばかりなのに・・・。」
「この女はもうとっくに拉致してある。お前の電話には無事だと無理やり答えさせただけさ。」
「な、何ですって。美沙子をどうしようって言うの?」
「この女には男を教えてやろうかと思ってね。まあ、言い方を換えると女の悦びを教えてやるってところかな。」
「美沙子に何をするつもり。や、やめなさい・・・。」
「お前の目の前で、この女がヒイヒイ言ってどれだけよがるかたっぷり見せてやろうって訳さ。」
「何ですって? 駄目よ。この子には・・・。この子には手を触れないでっ。」
「どうした? お前がやられる訳じゃないんだぜ。やられるのはこいつだ。」
「駄目っ。やめて。この子には手を出さないで。」
「じゃ、どうするんだい?」
「・・・。」
「ふふふ。さて、そろそろ始めるかな。」
「待って・・・。いいわ。私が代わりになる。私が代わりになって、何をされてもいいからこの子には手出しはしないで。」
「ほう? お前が身代わりに? お前の意志で、俺たちの言うとおりになるっていうのか?」
「・・・。む、そ、そうよ。私があなたたちの言いなりになるわ。だから美沙子には決して手を出さないで。」
そう言い切った時、初めて里美は男たちの悪企みに気づいたのだった。
(美沙子を人質にして私に言うことを聞かせようというの。だからもう闘う必要はないのだというのね。)
しかし里美には目の前で美沙子が凌辱を受けるのを観るくらいなら、自分はどうなっても構わないという気持ちでいっぱいだった。
「覚悟は出来たみたいだな。それなら、お前がどれほどの覚悟で俺たちの言うことを聞くつもりなのか確かめてやろう。今からそっちに二人の男をやるから、たっぷり愉しませて貰うんだな。」
スピーカからそんな言葉が響き終わると用具室の扉が開いて二人の男が飛び出てきた。頭から半分だけ隠れるようにストッキングのようなもので覆面をしている。里美がそうでなければいいがと密かに案じた例の二人組、マサとヒロシと呼ばれてた男たちに間違いなかった。
「おや、その顔は・・・。俺たちを憶えていたようだな。また逢えて嬉しかろう。」
里美が露骨に嫌そうな顔をしたのを見て、わざとそう言いながら近づいてくる。自分が得意とする剣道でやりたい放題に滅多打ちにされたのだ。幾ら手を怪我させられて応戦出来なかったからとは言え、悔しさが今更のように顔に出る。
「今日は何でも言うことを聞くそうだな。何をされても文句を言わないんだろ。今日はお前を痛めつけるようなことはしないから安心しろ。むしろお前を気持ちよくさせてやろうってんだ。ありがたく思うんだな。」
「誰がお前たちにありがたいなんて思うものですか。」
「言葉だけは幾らでも反抗的になるがいい。そのほうがこっちもそそるからな。へへへっ。」
マサという男がいやらしそうに里美の身体をみて舌なめずりする。
「今日も男をそそらせるような格好をしてるじゃないか。どんなパンツを穿いてるのか、ちょっと見せてみろや。」
そう言って里美のミニスカートの裾に手をやって捲り上げようとする。
「きゃっ、何するのよ。」
里美は咄嗟にその手を払い、スカートの裾を押し下げる。
「ほう、その手は何だ? 俺たちに反抗しようってのか? そうか。お前じゃなくて、あの女にそういう目に遭わせたほうがいいって訳か。」
「ま、待って。美沙子には手を出さないで。分ったわ。何もしないから好きにしていいわ。」
里美は口惜しそうにそう言うと両手をだらりと両側にさげる。
「スカートの中は後でじっくり調べてやるっ。お前、意外とおっぱいは大きそうだな。どれ、どのくらいか調べてやろう。」
マサはそう言うと里美のブラウス越しに乳房を下から持ち上げるように掌でわし掴みにする。
「ううっ・・・。」
マサの手首を捉えて捩じり上げたいのをぐっと我慢する。
「ほう、たわわってのはこういうのを言うんだな。」
里美の豊満な胸を下からユサユサと揺さぶる。
「や、やめてっ・・・。」
里美は泣き入りそうな声でそっと呟くように懇願するが、そんな言葉が無駄なことは重々分っていた。
「ブラジャーの中で乳首が立ってきたんじゃないのか。出して摘んで欲しいって言ってるみたいだぜ?」
「くっ・・・。」
手を出せない悔しさに思わず横に垂らした手に拳を握りしめる。
「ほう、手が出そうじゃないか。出したい手を出せないのも辛いだろ。その手を縛ってやろうか。」
縛ると聞いて、里美ははっとなる。
「無理やり縛るんじゃないぜ。お前が頼むんだ。縛ってくださいとな。私の悪い手がつい出てしまうといけないので、縛ってしまってください。そうお願いするんだ。」
「何ですって? ・・・。うう、わ、わかりました。わ、わたしの手を・・・。手を、縛って・・・、縛ってしまってくださいっ。」
最後は悔しさに俯きながらそう言わされたのだった。
「おいヒロシ。この女、手を縛ってしまって欲しいそうだ。縄、出してやれ。」
「へっへっへっ。今、縛ってやるから両手を後ろに出しな。」
里美が俯いたまま、両手を後ろにやって交差する。ヒロシはその手首に嬉しそうに縄を巻いてゆく。
「どうだ、自分からお願いして両手を縛られた気分は? 縛られたほうが感じるんだろ。お前は見るからにマゾっぽいからな。」
「くっ・・・。」
男は両手が自由にならなくなったのをいいことに、里美のブラウスのボタンをどんどん外していくとブラジャーも押し下げて乳房を露わにさせると、勃起し始めている乳首をいじり始める。
「あっ、うっ・・・。」
「どうしたい。乳首ばっかり責められて、あっちのほうが疼いてきたか。それじゃ、こっちもまさぐってやるか。」
男の手がスカートのほうに滑り降りてきて、裾を捲り上げながら股の奥に伸びていく。
「い、嫌っ・・・。」
「おい、後ろ手で縛られていても出来ることがあるだろっ。ヒロシっ。この女の手にお前のビンビンになってきたものを握らせてやれっ。」
「おう、そいつぁいいや。ほれっ。いま、チンポ出してやるからな。さ、握りな。」
「あ、いやっ・・・。」
「ああ、たまらんぜ。ほれっ。ただ握ってるんじゃなくて、指を絡ませてしごくんだよ。」
「こっちもあそこを擦り上げてやるぜ。おお、あそこが湿ってきてるじゃないか。」
「い、言わないでえ。」
マサが強引に突っ込んできた指が、里美の下着の中でとうとう陰唇を探り当てる。マサが手をくの字に曲げながら細かく動かすと、そこから卑猥な音が洩れてくる。
ピチャッ、ピチャッ。
「へっへっへっ。いい音たててるぜ。お前のおマンコ。感じてきやがったようだな。」
「ああ、助けてぇ・・・。」
とうとう里美は弱音を吐いてしまう。
「へっ。どうした。そろそろあれが欲しくてたまらなくなってきたんだろ。おい、ヒロシ。こいつに膝を突かせるんだ。」
そう言って、ヒロシに里美の肩を押させて無理やりマサの前に跪かせると、マサのほうはズボンのチャックを下してすでに勃起してビンビンに立っている男根を里美の眼前に出してみせる。
「さ、目の前のモノを見て言うことがあるだろ。」
「・・・。」
里美はわざと目を逸らして目の前の屹立したものを観ないようにする。しかしその顔を後ろからヒロシが抑え込んで真正面を向かせてしまうのだった。
「俺はお前の意志でやらせてやろうっていうんだ。ほら、何がしたいかいいな。」
「い、いやです。そんなこと・・・。」
「へえ、そうかい? お前、美沙子って小娘を助けたいんじゃなかったのか?」
「はっ、うっ・・・。わ、わかったわ。・・・。ああ、口惜しい。・・・。お、お願い・・・します。わたしに・・・。わたしに貴方様のモノを咥え・・・。咥えさせてください。」
「咥えたいのか、お前?」
「・・・・。は、はいっ。」
「何を咥えたいんだ。さ、言ってみろ。」
「ぺ、ペニス・・・です。」
「はあ? 何、上品ぶっていってるんだ。もっと下品な言い方があるだろ。」
「ああっ・・・。ち、ちんぽ・・・。わたしに・・・、貴方様の・・・、ち、ちんぽを・・・、おチンポを咥えさせてくださいっ。」
最後は涙目になりながらやっとそう言い切った里美だった。その鼻先に肉棒が突き立てられる。ツウンと嫌な臭いが里美の鼻を吐く。その吐き気のするようなものを口に入れなければならないのだと思うと、その場を逃げ出したかった。しかし、今は美沙子を助ける為なのだと涙を呑んで口を開けた里美だった。
「あぐうっ・・。うぐっ・・・。」
目を瞑ってマサのモノを咥えこんだ里美は、マサがヒロシに目で合図してヒロシを促したのに気づいていなかった。マサの合図で、ヒロシは小型ビデオカメラを取り上げると里美がマサのペニスを咥えるさまをビデオに収め始めたのだった。
マサは里美の髪を掴んで乱暴に前後に里美に頭を振らさせる。里美の唇の端からは涎がどんどん垂れてくるが、両手を後ろ手に縛られた里美にはただそれを垂れ流すしかなかった。
「ようし、そろそろ下の口でも欲しくなってきたろ。」
そういうとペニスを里美の口から引き抜くや身を屈めて里美のスカートの中に手を突っ込んでショーツを引き剥がしにかかる。里美はもう抗う気力もなく、なされるがままになっている。ショーツを片足から引き抜くと、マサはそのまま里美の両方の足首を掴んで大きくVの字に脚を広げさせ、その中心の濡れそぼった割目に屹立した一物を突っ込んだのだった。
「ああっ・・・。」
悲鳴とも歓声ともつかないような叫び声を里美があげる。マサが腰を振ってペニスをピストン運動させ始めると、里美は目を虚ろにさせてされるがままになっている。
「そら、遠慮せずによがってみせろ。声を出していいんだぜ。」
「ああ、そんな・・・。ああ、駄目っ。ああ、いっちゃう・・・。ああ。いくぅ・・・。」
里美の声がだんだん強く、激しくなっていく。もはや喘ぎではなく、絶頂に昇り詰める直前だった。
「うっ、出ちまうぜ。」
マサが立上るのと、屹立した怒張から白く濁ったものが迸り飛ぶのがほぼ同時だった。その白濁したぬめりは絶頂に喘ぐ里美の顔面を直撃したのだった。
精の限りを放出させて、マサも息を荒くしながら里美の前にやっとの事で立上る。
「どうだ、ヒロシ? いい画が録れたか?」
その言葉の意味を朦朧とする頭で倒れ込みながら反芻している里美なのだった。
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