監禁妻への折檻
十二
「本当にこんな格好で三河屋さんの前に出るのですか?」
夫の数馬が身に着けるように言ったのは、ロリータファッションとも見えるようなメイド風の黒いワンピースにフリルの付いた白いエプロンだった。スカートはいつものミニ丈であるのは変わらない。
「あいつが好きそうなのをわざと選んでやったのだ。もうじき来る頃だな。これも首に着けるのだ。」
数馬が手渡したのは黒いチョーカーだったが、一本の鎖が垂れさがっている。
「この鎖は?」
「それは背中に垂らしておくのだ。」
「え? 背中に・・・。」
「そしたら両手を後ろに回しなさい。」
「え、まさか・・・。」
倫子の嫌な予感は、自分の手首に冷たい金属のものがガチャリという音とともに巻かれたことで現実になったのを知る。
「あなた、こんな時に手錠なんて・・・。」
手錠は暫く前から夜の営みの際に数馬が好んで使うようになったものだった。それまでは縄を使って手首を縛っていたのが、このほうが手っ取り早いからというのだった。倫子は両手を縛られて抱かれるのにはもう慣れ切っていたので、夫のしたいようにさせていたのだった。
首が後ろから引かれてパチンという音がしたことで、チョーカーからぶら下がっていた鎖が後ろ手の手錠に留められたのだと知った。
「何でこんなことを・・・。」
「ふふふ。今にわかるさ。」
ピン・ポーン。
ちょうどその時、キッチンの勝手口のほうに付けているチャイムが鳴らされたのだった。
「おや、三河屋の配達が来たみたいだな。さ、お前。出て来るんだ。おっと、その前に・・・。」
そう言うと数馬は素早い手つきで、倫子のスカートを尻のほうで捲り上げ腰の部分に挟み込んでしまう。そればかりか、ショーツを一気に膝の上まで引き下げてしまったのだ。
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