妄想小説
宇宙刑事シャイダー アニーに仕掛けられた罠
二十七
絶体絶命のピンチに追い込まれたアニーにある記憶が蘇ったのだった。宇宙刑事として訓練を受けていた頃、先輩教官に教えられたのだった。シャイダーのような変身出来る宇宙刑事が、変身用のコードを発せれない場合、傍に居る者が代りに変身コードを発声することで同じ効果を得ることが出来ると言う事を。但し、その為には変身者とコード発声者が完全にシンクロする必要があるのだとも。
「シャイダー。よく聴いてっ。変身コードを発せられない今の貴方でも、私が変身コードを叫ぶことで変身を完結できる可能性があるの。いい、私をよく見て。私にシンクロしてっ。いくわよ。」
「シャイダーっ。焼結っ・・・・。変身っ・・・。」
もう駄目だとアニーが諦めかけた瞬間、目の前のシャイダーがみるみる間に鋼鉄の身体に変身していく。ペニスに嵌められたペニスリングが一瞬にして粉々に吹き飛んだ。
「アニーっ、助かった。変身出来た。もう負けないぞ。」
人間の身になっていたシャイダーこと、沢村を縛っていた縄も一瞬で吹っ飛び、シャイダーは自由の身になる。すぐにアニーを十字架の拘束から解き放つと、ギャル軍団が奪い取っていた電子レイザービーム銃をアニーに投げて寄こす。
「アニー、準備はいいか。さあ、反撃だっ。」
「まかせて、シャイダー。いくわよ、フーマ共。」
自由を再び手にしたシャイダーとアニーの快進撃は続くのだった。

完

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