赤パンツ脱ぎ

凋落美人ゴルファーへの落とし穴



 第二部



 四十五

 観客の男たちはカーテンの裾から見えているヨンの足首に見覚えのあるブーメランパンツがチラっと見えたことで確かにヨンが下着を脱ぎ取ったことを知る。
 「はい、それじゃ聖水を受け止めるゴブレットよ。脚を開いてっ。」
 ヨンが広げた両脚の真下に大きめのゴブレットが置かれる。
 「そんな・・・。急にこんなところでオシッコを出せって言われても、すぐには出ないわ。」
 リ・ジウがヨンの耳元に口を寄せてきて、他の客たちには聞こえないように囁く。
 「大丈夫よ。腰を屈めて出した振りだけすればいいのよ。」
 ヨンが床に置かれたゴブレットを跨ぐように立つと腰を少しだけ屈める。するとリ・ジウが何やらヨンのお尻のほうから股間の辺りに突っ込んできたものがあった。その直後、ジョボジョボという音と共にゴブレットには薄金色に輝く液体が落ちて来たのだ。観客たちはそれを見て一斉に「おおっ。」という感嘆のどよめきを発する。
 実際にはリ・ジウが隠し持っていた小型の白ワインのボトルをヨンの股間辺りに持ってきてそれを傾けてゴブレットの中に注ぎ込んだのに過ぎないのだった。しかしカーテン越しに見させられている客たちにはヨンが小水を洩らしたとしか見えないのだった。

ゴブレット放尿

 「さあ、ヨン・クネの聖水が取れたっ。」
 リ・ジウはヨンの足許から聖水と称するゴブレットを奪い取ると、何時の間にか司会者が持ってきていたピッチャの中に入っているお酒の中に注ぎ込む。
 「さ、今度はそのミニスカートも脱いじゃいなさいな。さもないとスカートもびしょ濡れになってしまうわよ。」
 ヨンはあまりの展開の急さについてゆけなくて、ただ茫然と立ちすくんでいる。
 「わ、わたし・・・。これ以上、出来ないわ。」
 「大丈夫よ。これは気つけ薬よ。ちょっと強いお酒だからこれをぐっと呷れば気が大きくなって何でもできるわ。さ、これを呑みなさいな。」
 リ・ジウは何時の間に用意したのか強そうなジンのような酒がなみなみ注がれたグラスをヨンに押し付けてくる。
 ヨンはもう逃げ場が無いことを自覚すると、半分自暴自棄になって一気に渡されたグラスを飲み干す。更に意識がぼおーっとしてきて、もう何でもどうでもいいような気持ちになってくる。スカートのホックを外してそれをストンと足許に落とす。客たちは固唾を呑んで事態の進展を見守っている。

 カーテンの後ろに立つヨンの前に座布団が二枚重ねて敷かれ、その上にヨンは正座するように言われる。肩を押されて半ば強制的に座布団の上に正座させられると、客たちからは腿の半分ぐらいが見え隠れするようになる。
 「じゃ、王様は目隠しをして準備していて。ヨンさんのほうは脚をぴったりとくっつけて正座するのよ。いい。じゃ、ワカメ酒ならぬ聖水酒を注ぎこんで。」
 リ・ジウが合図すると、司会者がカーテンの裏側に入ってきて手にしていいたピッチャから酒をヨンが正座して作っていく股の間の窪みに注ぎ込んでいく。



yon

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