折檻1

妄想小説

恥辱秘書






第十六章 秘書に与えられる折檻


 一

 裕美は次の朝、自分のアパートのベッドで目覚めた。どうやって自分のアパートまで帰ってこれたのかは、もうはっきりとは憶えていなかった。尻の痛さに俯けでしか寝ることの出来ない裕美だった。下着をつけることも痛さの為に出来ず、下半身は裸のまま寝入っていた。

 あの広場の水銀灯の下で晒し者にされたまま、もがきにもがいて手首に食い込むストッキングの戒めが緩んできたのは、もう夜明け近かった。なんとか手首を抜き取ると、記憶を頼りに自分のアパートを目指した。やっとアパートに辿り着くと、もうベッドに倒れこむ力しか残っていなかった。芳賀にしたたかに打たれた尻の鞭痕の痛みに、なかなか眠ることもままならず、うとうとし始めたのはもう朝に限りなく近かった。

 やっと寝入ったばかりの裕美を起こしたのは、携帯電話の着信音だった。寝ぼけ眼の裕美に、飛び込んできたのは、美紀の強い口調だった。
 「貴方、何やってるの。長谷部専務がかんかんよ。貴方が何時になっても出てこないんで。前に言った筈でしょ。大事な得意先の接待があった時は、その翌日が一番大事なのよ。貴方、事業所長の秘書をやってて、まだそんなことも判らないって言うの。すぐに出ていらっしゃい。」
 尻のミミズ腫れの痛みに堪えかねて、殆んど休みを貰うつもりでいた裕美も、美紀のこの剣幕に、すぐに起き上がって、支度をしない訳にはゆかなかった。

 出遅れて秘書室に入った裕美を待っていたのは、昨夜先に帰ったはずの芳賀だった。見るからに不機嫌そうな顔をしていた。芳賀によれば、裕美の上司の長谷部は、裕美の出社が遅いので怒って独りで本社に出掛けてしまったということだった。
 「裕美君、ちょっとそこに座りたまえ。」
 芳賀は裕美に秘書室の真ん中に置いてあった椅子を指し示した。昨夜のベルトの鞭でしたたかに打ち据えられたミミズ腫れの痕が痛くて、座ることは拷問に等しい痛みを意味していた。
 「いえ、立ったままで結構です。」
 そう言って裕美は、芳賀の前で頭を下げた。が、芳賀はそんなことでは許してくれなかった。
 「口ごたえをしないで、そこへ座れ。」
 あまりの強い口調に、只ならないものを感じた裕美は尻の痛みに顔を顰めながら、そおっと芳賀の指し示す椅子に腰掛けた。
 芳賀の目にも、裕美の顔が腰掛けた尻の痛みに顔がこわばっているのがわかる。芳賀は裕美を懲らしめる為に、わざとゆっくりと裕美の昨夜の振る舞いを叱責するのだった。芳賀の話は何度も何度も同じことを蒸し返して、裕美の尻をじわりじわりと責め上げた。裕美は途中からもう殆ど芳賀の話は耳に入っていなかった。こめかみに汗を滲ませながら、腰を浮かせることばかり考えていた。最後には耐え切れなくなって、立ち上がり、芳賀の前に土下座して謝るのだった。
 「私が至らなかったのです。申し訳ありませんでした。この通りです。」
 土下座しても、尻を浮かすことが出来て、裕美にはやっと息をつくことが出来たのだった。
 芳賀には裕美が顔をしかめて何とかじっと耐えているのが顔色から判っていた。が、昨夜裕美に蹴り上げられて受けた股間の痛みの代償としてはそれでは気がすまなかった。しかし、その場では、それ以上の責めを裕美に与えるのは、芳賀にもリスクが生じる恐れがあった。

 土下座している裕美をその場に置いて、立ち去ることしか芳賀には出来なかった。気の済まない芳賀は、美紀に命じて、いつものように「情報屋」を装わせて、裕美を体育館のトイレに呼び出させる。目隠しをして後ろ手に手錠を掛けて待つ裕美に対して、美紀に命じて、裕美の股間にたっぷりと山芋を擦った汁を塗りつけた上で、あの貞操帯を嵌めて鍵を掛け、さらに後ろ手錠を掛けさせたままで、事務所で戻させたのだ。
 長谷部が不在の日の裕美には秘書室に控えていても基本的にする用事がない。手錠を掛けられていても、時折掛かってくる電話に出るくらいで、受話器を取って応対するぐらいならば、後ろ手に自由を奪われていても、なんとかなるのだった。美紀は「情報屋」を装って、一日後ろ手錠のまま我慢できたら、夕方再び手錠を外してやるとメールで指示を伝えていたのだ。

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