妄想小説
訪問者
第二十二章 リベンジのリベンジ
樫山は朱美がいきつけのラブホテルの一室に一緒に入る。そこはエス・エムプレイ専用の部屋で、いろんな道具も用意されている他、天井から吊る為のフックも用意されているのだった。
朱美が京子を呼び出している間、樫山は持参してきたビデオカメラを用意する。
「なあ、後でも愉しみたいんだ。お前、俺たちがプレイしてるところを撮ってくれないか。」
「すぐやってくるわ。あら、カメラ持参なの。ま、ほんとは駄目だけど、いいわよ。今回は特別っ。」
樫山は朱美にビデオカメラを渡すと操作方法を教える。それからプレイに使う縄などを選び始めた。
ピンポーン。
「来たわ。お入んなさい、京子さん。」
ドアがあいて、長めのドレープのかかったドレスを着た京子が現れる。
「ね、いい感じの娘でしょ。縛り甲斐があるわよ。」
「そうだな。じゃあ、こっちへ来て貰おうか。」
樫山はおどおどしている京子を傍へ呼び付ける。
「じゃあ、まずは目隠しをさせて貰おうか。」
樫山は京子の後ろに廻って黒い布で出来た目隠しで京子の目を蔽うと頭の後ろできっちり縛って留める。その様子を少し離れたところから朱美が撮影している。
「手を後ろに回して・・・。そう。じゃあ縛らせて貰うぜ。」
「あうっ・・・。」
手首に縄が回されると、堪らず京子が声を挙げる。樫山は慣れた手つきで、京子の胸、腰と縄を回し、スカートの前を捲り上げると腰に回した縄に挟み込む。
「いや、恥ずかしい・・・。」
スカートを捲られたことを感じ取って、京子が思わず声を出す。
天井から降りている鎖に京子を縛った縄尻を繋ぎ留め、京子を天井から吊って逃げられなくする。
「じゃあ、鞭を受けて貰おうか。」
樫山は京子のスカートの尻側もたくし上げて腰の縄に挟み込むと、ショーツを膝上まで下してしまう。
ピシーン。
「あううううっ・・・。」
樫山が振りあげる鞭の音と京子の喘ぎ声がひとしきり続く。
「おい、朱美。交替だ。今度は俺が撮るからエス嬢役をやってくれ。」
「いいわよ。一度、やってみたかったんだ。アタシっ。さあ、いくわよ。」
ピシーッ。
「あううっ。ゆ、赦してっ。」
「駄目よ。まだまだよ。それっ。」
ピシーン。
「あうううっ・・・。」
散々鞭で痛めつけられ、京子が息絶え絶えになったところで、樫山が朱美を制して止める。
「今度は俺がエム役になるから、お前、エス嬢をやって、こいつに撮影させてくれ。」
「あら、いいの。じゃあ、縛らせて。ほら、貴方はカメラの方。でも、縄は難しそうだから手錠でいい?」
「ああ、その革手錠が簡単そうだからそれにしろよ。」
「そうね。これだったらベルト嵌めるだけだし。じゃ、手を後ろに回してっ。さあ、いくわよ。」
ピシーン。
「うううっ・・・。まだまだっ。」
ピシーン。
「ううっ。」
「おやあ。勃起してきたみたいね。パンツが苦しいでしょう。脱がしてやろうかな。」
「ああ、きつくてかなわないんだ。早く楽にしてくれっ。」
「ほらっ。まあ、こんなに大きくなっちゃって。咥えちゃおうかしら。ねえ、貴方。ここ撮って。」
朱美は後ろ手に革手錠を嵌められ、パンツから勃起したいちもつをはみ出させている樫山をベッドに仰向けにさせると咥えこむところを京子に近くに寄って撮らせる。
「じゃあ、また交替だ。今度はお前がエム役で、こいつにエス役をやらせて俺が撮ることにする。」
京子に革手錠を外して貰った樫山が、縄を受け取ると朱美を傍に呼ぶ。
「ええ?アタシ、エムは嫌だなあ。やった事ないし。」
「じゃあ初心者向けで、鞭はやめてバイブ責めにしてやるよ。」
「それだったらいいわ。縛られるだけだったら。」
「縛られるの、初めてだったらこれ着けたほうがいいよ。その方が何倍も感じるから。」
そう言って、最初に京子が着けていた黒い布の目隠しを取り上げて朱美の頭に巻く。
「いやだわ。見えなくされて縛られると何だかワクワクしてきちゃう。あ、あんまりきつくしないで。」
「いや、途中で解けてきちゃうと興ざめだからね。さ、こっちへ来るんだ。」
樫山は朱美を立たせると天井から降りている鎖のしたへ誘導する。
「ああ、吊られるのね。怖いわ。」
「さあ、準備が出来た。さ、鞭を用意して。」
「え、鞭?鞭はしないって言ったじゃない。」
「自分だけ無ってのはずるいんじゃないか。さ、要らないものは剥ぎ取ってやろう。」
樫山は冷たくいうと、朱美のスカートのホックを外す。水色のショーツが露わになると、それもさっと剥ぎ取ってしまう。
「ねえ、京子さん。鞭はやめて。バイブにしてよ。」
視界を奪われた朱美が傍に立っている筈の京子に声を掛ける。
「駄目よ。朱美さん。バイブじゃ、罰にならないもの。それにさっきまでのは房鞭って言って、音は大きいけど、そんなに痛くはないものなの。貴方にはもっと刺激の強い一本鞭っていうのを使ってあげるわ。」
「な、何言ってんの。貴方、やめてよ。」
「目隠しも解いてあげるわね。鞭の時は見えているほうが恐怖が増してより感じるものなの。さ、取ってあげるわ。ほら。」
目隠しを取られた朱美は一本鞭を構えた京子が目の前に立っているのを見て身をすくませる。しかし、その朱美も京子の背後で自分のバッグを漁っている樫山の姿の方により驚く。
「ちょっとアンタ。何、他人のバッグを漁ってるの。」
「ああ、これだな。お前の携帯は。」
「やめて。勝手に他人の携帯いじるのは。」
「ふうん。暗証ロックかあ。洒落た真似が出来るんだな。じゃあ、何発か鞭で打たれて番号を白状するんだな。さあ、やってくれ。京子さん。」
「いいわ。覚悟するのよ、朱美さん。」
「や、やめてっ。」
バシーン。
「あぎゃあああああ。」
バシーン。
「あぎゃああああ。」
「どうだい、一本鞭の味は?暗証番号、教える気になったかい?」
「い、嫌よ。教えるもんですかっ。」
「そう言うと思ったんだ。だけど、教えて貰う必要は本当はないんだ。」
「何?どういう事?」
「池ポチャってやつさ。ま、池はないんだけど、コップの水ならあるからね。ポチャっとやっちゃえば一発で全部消えてしまうからね。」
「だ、駄目よ。そんな事・・・。そこには大事なお客のデータがいっぱい入ってんだからね。そ、そんな事・・・。」
樫山はバスルームからコップにたっぷりの水を汲んできて朱美の前に翳し、ストラップで垂らした携帯をコップの水の上に吊り下げる。
「やめてっ、そんな事。わかった。わかったわ。暗証番号教えるから。1919よ。イクイク。」
「割と簡単な番号なんだな。お、開いた。で、写真は・・・。ああ、あった。これだな。じゃあ、京子さん。自分で消して。」
そういうと京子に朱美の携帯を渡し、自分の画像を消去するように仕向ける。代わりに鞭を受け取った樫山が朱美の前に立つ。
「さてと。俺たちにさんざん鞭を使っておいて、自分は鞭は無しっていうのはないだろ。」
ヒューィ。
樫山が朱美の横で恐怖を煽るように一本鞭をわざと空振りさせる。
「ひえーっ。や、やめて。も、もしかしてアンタ達グルだったの?最初からアタシを信じ込ませようとエス・エムプレイを演じてみせたんじゃ。」
「お前もまるっきりのバカじゃないようだな。やっぱり最初からお前をエム役にして縛るって簡単なストーリーにしなくて正解だったようだ。」
「アタシをどうしようっていうの。」
「ヒロシにお前のこの姿の写メを送って助けにきて貰うさ。もっとも助けにくるのか、自分も虐めたくてくるのかは、アイツ次第だがな。ただ待ってるんじゃ暇だろうから。いいことしてやるよ。京子さん。終わったかい。それじゃ、あの影野の爺さんに貰った掻痒クリーム持って、こっちへ来て塗ってやってくれるかい。」
「あ、はい。私のは全部消しました。」
京子は自分のバッグから軟膏の入った小瓶を取り出す。影野老人から召し上げたものだ。自分に使われたことのある京子にはその薬の効き目が嫌というほどわかっていた。
「それはバイブを使われるのを物凄く気持ちよくさせるものなんだ。ただし、使って貰えないと地獄の苦しみになるんだけどな。じゃあ、塗って。」
天井から吊られている朱美の後ろに回り込むと、壜からクリームを掬って丸出しにされている朱美の局所に塗りこめる。
「あ、嫌っ。何、するの。やめてっ。」
「さ、いいかな。もう少しすると効いてくる。」
「なにさ、それっ。あれっ、なんだかカアーッて火照ってきた。あ、嫌。何だかジンジンしてきた。あれっ。痒い。痒いよお・・・。」
朱美は両脚をこすりあわせるようにして痒みから逃れようとするが、後ろ手に縛られて吊られた状態では自分からはどうすることも出来ない。
「じゃ、京子さん。一旦、天国の愉悦を味わわせてあげてください。」
「はいっ。」
ブーン。
京子が手にしたペニス型のバイブが身をよじらせながら震えはじめる。
「いきます。」
朱美の後ろに廻った京子がその切っ先をぶすりと朱美の陰唇に送り込む。
「あああああ・・・。いい、いいわ。やめないで。」
朱美はバイブを下の口に咥えさせられて、身を捩って悶える。
「どうだ。いい気持だろう。だが、それを抜かれるとその後がきついんだ。」
スポンと、京子がバイブを抜き取る。そしてこれ見よがしに朱美の吊られている目の前の床にスイッチを入れたまま置くのだった。
「今、ヒロシって名のアドレスのメールを入れてやったから。ヒロシが一刻も早く駆けつけてくれるように祈るんだな。それじゃ、もう逢わないから。これでさようならだ。」
「朱美さん。さようなら」
痒みに悶え苦しむ朱美を置いて、部屋を後にする二人だった。
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