ミニスカ股間

騙された新人女優とマネージャー



 第一部



 十六

 「で、先生。今度の映画のヒロイン女優のオーディションに向けて、何かご注文のようなものはありますでしょうか?」
 「あ、いや。特にはない。一応その場で台本のようなものは読んで貰うことにはなるが、台詞の言い回しの巧さなどはあまり関係ない。あくまでも儂の感性に合うかどうかだ。逆に君の方からは何か条件はあるのかね?」
 「あの、条件と言いますか・・・。うちの手塚はまだ売り出し中の今後のある身ですので、あまり際どい濡れ場などは事務所的にはNGになっているのですが・・・。」
 「はははっ。濡れ場かね。その点なら大丈夫。今度の作品はどちらかと言えば純愛ものなんでな。儂らは別にポルノ映画を撮ろうという訳じゃないんだ。」
 「そうですか。ならば安心して応募させて頂こうと思います。」
 茉莉は話しながら深沢監督をじっくり観察する。大御所監督と呼ばれるようになってから久しい。齢はとっくに70を超えている筈だ。それでも視線はときどき手で蔽わない茉莉のミニスカートの裾の奥にそれとなく注がれているのが痛いように感じられる。
 (やっぱり齢は取っても男は男ね。あの齢で、あちらの方はまだ現役なのかしら・・・?)
 茉莉は試してみるように一瞬だけ膝を緩めてみせる。裾の奥が覗いてしまうかどうかのぎりぎりのところだ。途端に深沢の目が泳いで、すぐに視線を逸らしたのがはっきりわかる。
 「君、お酒の方はいける方なのかね?」
 「え、私ですか? それはお付き合い程度には・・・。」
 「なら、ちょっと一杯どうだね。ここは儂の馴染みの店なんですぐに持ってこさせるが。」
 「お付き合い致しますわ、先生。」
 深沢は慣れた手つきで傍らのインターホンを採ると何やら注文する。すぐに黒服のウェイターがウィスキーやグラスを載せたワゴンを運んでくる。
 「私がお作り致しますわ。」
 そう茉莉が言うと、ウェイターは察したかのように恭しくお辞儀をしてその場を辞する。ウェイターが部屋を出たのを確認すると、ワゴンを引き寄せて茉莉は深沢のすぐ隣ににじり寄る。ミニスカートから露わな太腿をぴったり深沢の脚にくっつけるように座るとワゴンの上のグラスを取ってアイスペールから氷を入れ、高級そうなウィスキーの壜から酒を注ぐ。その間に深沢の手が茉莉の太腿の上にそっと乗せられる。茉莉は態とそれに気づかない振りをする。

太腿お触り

 水割りを二つ作り終えると、片方のグラスを深沢に手渡し、もう片方を自分の手に取る。その時に、自分のグラスの下に紙製のコースターが水滴で貼り付いているのを気づかない振りをして乾杯の為に高く掲げて小指で貼り付いたコースターを深沢のズボンの上でさり気なく払い落とす。
 「あっ、ごめんなさい。」
 茉莉が小指で払い落としたコースターは見事に深沢のズボンの股間部分にポトリと落ちたのだった。



yuri

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