若妻のたしなみ
十九
セックスに縛りを取り入れてから、夫の和樹は俄然積極的になった。理恵のほうも夫婦になってやっとセックスの愉悦に酔いしれることが出来るようになったのだった。股間の陰毛はあの日から毎日のように手入れをして常につるつるの状態に保つようにしていた。和樹はその事は理恵を自分のものとして独占している証しだと感じているようだったし、理恵のほうもその無毛の股間にたびたびして貰えるクニリンガスの気持ちよさの虜になってもいたのだった。
「ねえ、今日は久しぶりに二人で外を歩いてみない。」
「ああ、二人で散歩するなんて随分久しぶりだしね。」
理恵は一週間前に男に連れ出された道を再び辿ってみることにしたのだった。この日も理恵は飛びっきり短いスカートを選んで穿いてきている。
通り過ぎる男たちの目が理恵のスカートから覗く生脚に惹かれているのが理恵にも痛いように感じられる。しかし、隣の和樹にはそれが自慢そうだった。
「和樹さん。実は私、今日はパンティ、穿いてないの。」
「え、・・・。」
改めてミニスカートから覗く妻の脚をじろっと見つめて生唾を呑み込んでいる。
「あんまり、じろじろ見ないで。変に思われちゃうから。」
「だって、気になっちゃうよ。」
「ほら、こっちを見ている人がいるわ。まさかこの下、ノーパンだなんて思いもしないわよね。」
夫の和樹は自然に理恵の腰に手を回す。それはあたかもノーパンの妻を守ろうとしているかのようだった。
「ね、この公園に入ってみましょうよ。」
「ああ、こんな所に公園があったんだね。来た事があるんだ。」
「いえ、初めてよ。」
理恵が公園に入ってみたのは、広場になった芝生の向こう側のベンチに忘れられない顔を見つけたからだった。
「ね、ここに座りましょ。」
理恵は広場の、男が座っているのの反対側、真正面にあたる場所に据えられたベンチに和樹をいざなう。理恵には男が視線を真っ直ぐこちらに向けていることを確認する。
「ね、ここでキスしてっ。」
「え、いいのかい。」
和樹は理恵の首を片手で抱くようにすると、妻の唇に自分の唇を近づける。唇同士が触れ合うと、理恵は自分のほうから舌を絡めてゆく。そして目は薄っすらと開いて真正面の男がこちらを見ていることを確認してから短いスカートから剥き出しの膝を緩めてゆく。
(さあ、見て。一週間が経ったけど、ここはまだつるつるのままよ。この人はこのつるつるに剃られたここに夢中なのよ・・・。)
そう心の中で呟きながら、男にスカートの奥を晒すのだった。
男は理恵の股間をじっくりと確認すると、満足げに頷いてから軽く手を挙げて理恵に合図を送り、立上って踵を返して去っていく。
理恵は辺りの人に気づかれないようにさり気なく和樹のズボンの股間部分に手をふれ、その下で肉塊が硬く膨らんできているのを確認する。
「ああ、もう駄目。パンティを穿いてないから垂れてきてしまいそう。」
「じゃあ、早く帰ってしよう。今度は縄を使ってみたいんだ。縛り方をこの一週間ずっと研究していたんだ。」
「ああ、縛られると聞いただけでもっと濡れてきちゃう。さ、早く行きましょ。」
既に腰が抜けそうなほど脱力している理恵の身体を力強く抱きしめるように起すと、二人はいそいそと家路を急ぐのだった。
完
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