49屋上遠景

妄想小説

キャバ嬢 サチ



 十三

 正雄はその夜、首尾よくいったその日の成功に気をよくして悦に行っていた。開発部別館を見下ろす設計本館の屋上から撮影したビデオ画像と、開発部別館の非常階段のすぐ下の草叢に仕掛けたカメラで撮った映像を何度も何度も見返していた。
 更に正雄の手元には、高解像度の望遠レンズで撮ったデジカメの画像をプリントアウトしたものも置かれていた。そこにはパンティを膝まで降ろしたままスカートを持ち上げているマリコの屈辱の姿が写っていた。その唇を噛んでしかめた顔の表情も、股間に揺らぐ薄い草叢もしっかり捉えられていた。圧巻は屋上から片脚だけ梯子に掛けてもう一方の脚を下ろそうとしている時の大きく股を広げたところを下から見上げて撮った写真だ。中心の割れ目の襞が薄ピンク色に見えてしまっている。正雄の机の脇には使用済みのティッシュが山のようにうずたかく積まれている。もう射精したのも3度を超えていた。それでも二つの映像とデジカメプリントの写真を眺める度に、正雄のペニスは天高く屹立してくるのだった。正雄は更に机の奥に置いてあった、今朝ほど奪い取ってきたマリコのショーツを摘み上げる。正雄は既にマリコから二枚のショーツを奪い取っている。そのいずれもがクロッチの裏側に沁みをつくっている。以前のものはもう既に臭いを失っているが、今朝奪ってきたものはまだかすかにつんと甘酸っぱい臭いが漂ってくる。

 正雄はあの時、開発部別館の屋上を見下ろせる崖の上の更に高い設計本館の屋上から双眼鏡でマリコの様子を窺がっていたのだった。思いっきり恥部を晒させてから降りることを許すと、マリコが慌てふためいて開発部別館の一階にある更衣室へ入っていくのを見届けた。それからの行動は正雄が予想した通りだった。暫くするとマリコが建物から再び出てくる。真っ直ぐ正門のほうへ向かったので帰ろうとしているのだなと見極め、マリコに持つように命じた携帯へ電話を掛けたのだった。マリコはすぐ傍の建物の屋上から監視されているなどとは思ってもみなかったようだった。眼下に居るマリコに股間の写メを送らせる。思った通り替えのパンティを穿いているのを確かめてから再びノーパンになるよう命じたのだった。帰ることを禁じれば、仕方なく制服のスカートを会社の中で洗うのであろうことも予測通りの行動だった。素早く設計本館の屋上から戻ってくると、マリコが女子トイレにスカートを持って入るところを見届け、再び出てくるまでの間を使って非常階段から梯子を伝って開発部別館の屋上に這い上がり、首尾よくマリコが残したショーツを回収してきたのだった。

 正雄は微かに臭うマリコのショーツの内側を嗅ぎながら、今朝方ミニスカートの下をノーパンにされたまま、封筒を拾うのに身を屈めて無防備なデルタゾーンを覗かせてしまったマリコの痴態を思い返していた。一瞬のことで腿の付根は薄暗がりではあったが、恥毛の翳りらしきものがしっかり覗いていたのだった。

50プレハブ小屋

 「この恥ずかしい格好を貼り出されたくなかったら、今すぐこの間最初に汚れたナプキンの写真を貼り出した会社の裏手のプレハブ倉庫へ来い。その後の指示は向こうに書いてある。」
 正雄が仕掛けた次の呼び出し状だった。それを昼過ぎに届くように総務部のある建屋の一階の社内メール送信箱へ入れておいたのだ。
 そろそろ来る頃と思った正雄はプレハブ物置の机の陰に隠れる。プレハブ物置の鍵は予め持ち出して開けておいた。特許課へ配転になる前に総務部へ居たことのある正雄は工場建屋のいろんな場所の鍵が何処に普段仕舞われているかはよく知っていた。入社したての頃、色んな部署に頼まれては、普段使っていない場所の鍵を開けに行かされたのだった。
 そろそろかなと正雄が思った頃、落ち葉を踏みしめて歩いてくる足音が聞えてきた。足取りは重い。その辺りは使われなくなった倉庫が幾つも並んでいる。伸び放題に生えた灌木の木立が鬱蒼と茂って只でさえ陰気な場所を薄暗くしている。落ち葉の腐りかけた饐えた臭いと黴臭さが辺りに充満していて、誰しもあまり来たくない場所である。それだけにひと目を忍んだ行動にはうってつけとも言えた。マリコは何かに怯えたようにあちこちを窺がいながら忍び足で正雄の居るプレハブへ向かって近づいてきている。制服をまとっているが、そのスカートは匿名で密かに正雄が出した命令によって、他の女性たちより短く詰め直させられている。それでも自分の美脚を誇示したくて自分からスカートの丈を詰めている紗姫ほどではない。あまりに極端なことをさせて、周りから不審に思われるのも拙いと正雄が遠慮したのだ。正雄が物陰から窺がっていると、マリコはプレハブの扉が少し開かれているのに気づいたようだった。真っ直ぐこちらへやってくる。正雄は念には念を居れ、首を竦めて身を隠す。
 物音でマリコが入ってきたのを感じた。命令はプレハブの内側の壁に紙で貼ってある。マリコがそちらへ向かったのが足音で感じられる。
 「テーブルの上にある目隠しアイマスクを掛けて待て。」
 そう書いて壁際のテーブルに飛行機などで配られるアイマスクを置いておいたのだ。
 正雄は手にしたスタンガンをもう一度チェックする。スイッチの場所に指を掛けるとそおっと音を立てないようにゆっくり立ち上がる。外のほうを向いて立つマリコの後姿が見える。命令どおりアイマスクを着けたのが背後からでも判る。正雄は一歩ずつ静かに近づいていって手にしたスタンガンをマリコの右肩の辺りに伸ばす。
 バシーンという音と閃光が同時に立つと、びくんと身を仰け反らせてマリコの身体が崩れる。激しいショックに声も挙げられず(うっ)という呻きが洩れたに過ぎなかった。
 正雄の目の前に、痺れて動けなくなったマリコが蹲って倒れている。正雄は素早く行動する。尻のポケットに忍ばせた贋物の手錠を取り出すとマリコの手首を掴んでさっと嵌めてしまう。間髪を居れずにもう片方の手首を掴み、捻るようにして背中に回させ後ろ手に手錠で両手を繋ぐ。何度も練習した動作だった。只でさえスタンガンの衝撃で身体じゅうが痺れてしまって思うように動かせないマリコの両手の自由を奪うのは呆気ないほど簡単だった。
 「うううう・・・。」
 微かな呻き声をマリコが挙げるのを見ると、持ってきたガムテープを取り上げ少し切るとマリコの口を塞ぐ。脅されて呼び出されたマリコが助けを求めて大声を挙げるとは思えなかったが、念の為だった。それに少しのくぐもり声ぐらいでは外に洩れても辺りには誰も居ないので心配ない筈だった。
 暴れて脚で蹴られては堪らないので、足にもロープを掛けることにする。後でする責め苦の準備として膝小僧のところでロープの端を括りつけ、反対側を小屋の強度を保つ為の鉄製の斜めの梁に結わえ付ける。反対側の膝にもロープを結びつけ、小屋の反対側の梁へ通し、マリコが脚を閉じれないように引っ張ってから繋ぎ止めてしまう。マリコは床にうつ伏せで寝かせられたまま膝を大きく開く格好になる。こうすることで只でさえ短くさせられてしまったタイトな制服のスカートがずり上がって、見下ろしている正雄の目にもマリコは下穿きを丸見えにさせてしまっている。最後の仕上げに、正雄はマリコの首に鎖が二本繋がった犬用の首輪を嵌めてしまう。そして鎖の片方を天井に投げ上げて、天井を横に張っている鉄の梁に通す。その鎖の端には茄子環がついていて、それを小屋の横の梁代りの鉄製ワイヤに繋ぎとめる。鎖は充分に長いのでマリコはかろうじて床に伏せったままで居られるが、その鎖を引きさえすれば、思うが侭に天井から吊られることになるのだった。
 正雄は次なる準備に取り掛かる。隠しておいたワインの壜を取り出すと栓を引き抜き代わりに吸出し口が二つついた栓を差し込む。その吸出し口の片方にビニルチューブを嵌め込むと壜ごと床に置いて、ビニルチューブのもう片方の端を持って蹲っているマリコに近寄っていく。マリコの身体の痺れが次第に治まってくるに連れ、両手、両脚の自由を奪われた苦しさから「ううう・・・」という呻き声を上げながらもがこうとしているのを見てとると、片膝を付いてマリコの顔の近くにより、マリコの口を塞いでいるガムテープの端を少しだけ剥がす。
 「ううう・・・、た、助けて。」
 マリコが声を挙げそうになったところで、ガムテープの端からさっとチューブを口許に差し込み、マリコが咥えたところを確認してから、またガムテープをさっと貼り直してしまう。
 「ううう・・・、ううう・・・。」
 再びマリコがくぐもり声を挙げたところで、正雄は壜のところへ戻りゆっくりと壜を上へ翳したのだった。途端に壜の中身の液がチューブを伝ってマリコの口許のほうへ流れていく。ガムテープでしっかり口の周りを塞いでいるので、伝った液体は逃れ場がない。正雄が壜を掲げるのを高くすればするほど水圧がかかって、どんどん液体がマリコの口の中に溢れていった。マリコにはそれを飲み込むことしか出来ない。

51利尿剤飲ませ

 ゴホゴホっとマリコが咽そうになると、さっと正雄は壜を下げる。水の勢いが無くなったところでマリコはそれを飲み込むしかない。口の中の水がなくなると正雄がまた壜を上へ掲げるので、またマリコはそれを飲んでしまわなければならない。何度も壜を高くしたり低くしたりしているうちにマリコは壜の中の大半を飲み込まされてしまった。壜がほぼ空になったところで正雄は再びマリコに近づき、ガムテープを剥がしてビニルチューブを外してやる。
 「うぷっ、く、苦しい。お願い。もう放して・・・。」
 息絶え絶えに声を出すマリコを暫く見下ろしていた正雄だったが、腕時計の時間を確かめると、暫く間を置く為に悠々とその小屋を出ていったのだった。

 男が出て行ったらしいのを気配で感じ取ると、マリコは身体を起こそうともがき始めた。両手が手錠で後ろ手に繋がれているので、手の助けを借りることが出来ない。しかも両膝が脚を開くように縄で張られているようで、脚も自由には動かせないその縄はピンと張っていて動かすにはもっと股を大きく開く他はないのだった。相変わらず目隠しのアイマスクを嵌められたままなので、自分がどんな格好をして横たわっているのかも確認出来ない。が、脚を開いた不様な格好であるのは間違いなかった。
 マリコは身体を起こす為に、まずお尻を伏せったまま持ち上げることにした。膝を開かされているので思うように力が入らない。しかも手は使えないので体重を肩で支える他はないのだ。それでも何とかお尻を浮かせることが出来た。それから膝をするようにして少し前へ出るとちょっとだけ膝の縄に余裕で出来た。片足ずつ膝を立てようとするのだが、両方から縄が引っ張っていて上手く行かない。マリコは恥ずかしい格好になるのを承知で大きく股を広げて両側の縄に弛みを持たせ、何とか膝を立てることに成功した。片方が起こせると、もう片方も持ち上げるのは簡単だった。何とか身体を立てることには成功した。膝の縄は多少弛んできたが、それでもまだ脚を完全に閉じることは出来ない。立つことが出来ただけで身体の自由が利かないのはあまり変わりがなかった。目隠しを取ろうと何とか後ろの手を伸ばそうとするが、手錠のせいで頭まで回すことが出来ない。壁に頭を擦り付けて取ろうと思っても、両膝を繋いでいる縄のせいで、身体をどこかへ動かしてゆくことも叶わなかった。

52物置磔

 マリコは立ち上がることが出来た時に、身体の中で異変を感じていた。じいんと身体の内側から痺れてくる感触だった。が、暫くしてそれは確実に尿意が強まってきているのだと悟った。その突然やってきた強い尿意が、さきほど床に転ばされていた時に呑まされた水のせいだと気づくのには時間は掛からなかった。相当の量を飲まされたことは自覚していた。が、それがただの水ではなく、強力な利尿剤を溶け込まされたものだとは知る由もない。あまりに早く強まってくる尿意にただ呆然としている他はなかったのだ。

 そろそろいい頃合だと時計を見て思った正雄は、悠々とプレハブ小屋へ戻ってくる。小屋の中では既にマリコがじっと立っていることすら出来ず、募り来る激しい尿意に身体を捩って身悶えしているのがはっきりわかる。限界が訪れるのは間近いと確信する。
 わざと少し音と立てるようにプレハブ小屋に入った正雄は隠しておいた三脚上に据えられたビデオカメラをマリコの真正面にセットする。
 「誰なの。お、お願い・・・・。お、・・・。あの、・・・お、おしっこが、ああ、恥ずかしい。・・・ああ、洩れちゃう。おしっこが、洩れそうなのです。お願いです。縄と手錠を外してください。ああ、もう出そう。」
 膝のところで両側の壁の鉄骨に縄で繋がれている為に、マリコは両脚を閉じることが出来ない。わずかにがに股に開くように立たされている。その為にスカートは少しずり上がってしまっていて、只でさえ短いスカートがその下に穿いたショーツを丸見えにさせてしまっている。正雄はそのスカートを更に上へずり上げる。最早ショーツのクロッチ部分だけでなく、パンツ丸見えの状態だ。スカートがタイトな為に、一度ずりあげられてしまうと元には戻らない。そうしておいて正雄はマリコに近寄る。まだアイマスクをされているので、近づいても気配だけしかわからない。正雄はマリコの顔に手を伸ばして、目を被っているアイマスクの端に用意しておいたテグスの先の針を引っ掛けた。そうしておいて、マリコの背後に置かれている大型キャビネットの裏に廻って隠れる。正雄はタイミングを計って、くいっとテグスを引っ張る。マリコの頭からアイマスクがずるっと滑って外れる。突然目に入ってきた光に一瞬目が眩んだマリコだったが、次第に目が慣れてきて、目の前に置かれているものを見て凍りつく。ビデオカメラが真っ直ぐ自分のほうへ向けられている。赤い小さなランプが点灯しているのは将に今撮影が実行されていることを示していた。
 「い、嫌。こんなところ撮るなんて。やめて・・・。」
 (何とかしなければ、とんでもないところを撮られてしまう・・・。)
 そう思った矢先に、遂に限界が訪れた。マリコは必死で括約筋を締めるが、その抵抗もむなしかった。じゅわっと生温かいものがショーツの中に滲みてきた。と思う間もなく、吸い切れなかった小水が、ポタポタと音を立てて、板張りの床に垂れ始めた。カメラは無情にもその様子をしっかり捉えていく。
 とうとう洩らしてしまったという挫折感が、マリコの緊張を打ち砕いてしまった。股間から迸り出したゆばりを、マリコは最早抑えることが出来なかった。どんどん溢れてくる小水は、ショーツから完全に溢れ出して、床へ向けて奔流となって流れ落ちていく。床で撥ねたゆばりがマリコの開かされた踝をも濡らしてゆく。マリコは惨めさに唇を噛んだ。

53股開き磔

 放出し終えた後も、水分を吸って重くなったショーツから、ぽたり、ぽたりといつまでも雫が垂れ続けた。その音が、マリコにはより一層の辱めになっていた。薄っすらと閉じた瞼は既に涙で潤んでいる。
 背後で様子を窺がっていた正雄は、そろそろ頃合もいいと思い、次に進むことにした。
 マリコには顔を見られないようにしなくてはならない。マリコの背後のキャビネットからそっと首を出すと、用意した布袋の口を大きく開いて、準備する。打ちひしがれてうな垂れているマリコの首へ正雄が袋を投げ上げると、袋はすっぽりとマリコの頭に被せられた。マリコが振り払おうとする前に、正雄はさっとマリコの背後に走り寄ると、袋の口元に通っている紐を引いてすぼませ、振り落とすことが出来ないように引き絞ってからきつく縛っておく。
 マリコの視界を封じてしまうと、安心してマリコの前に立つことが出来る。目の前のビデオカメラを止め、撤収の準備をする。細々した道具やカメラ機材をキャビネットの裏のボストンバッグに詰めると、最後にマリコの首輪と鎖を外し、最後に手錠の鍵を外す。素早い動きで外した鎖や手錠をバッグに詰めると、正雄は急いでプレハブ小屋を後にしたのだった。
 手錠を外しても、頭を包んでいる布袋を外し取るのに、手探りで解くのは相当手間どる筈だった。袋を外しても両膝を縛っているロープを解かなければ自由の身にはなれない。そうこうするうちに、完全な安全圏内まで正雄は逃げおおせるのだった。

01サチ

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