妄想小説
超力戦隊 オーレンジャー 樹里の危機
四
更に奥の部屋へ連れて来られた樹里が目にした処刑台と呼ばれたものは、三角木馬だった。天井から鎖が二本降りていて、そこへ樹里の手枷が改めて繋がれる。三角木馬を跨がされたが足は床まで届かない。自分の体重が陰毛を失った生肌の股間にもろに掛かる。
「うっ・・・。」
木馬の角が樹里の割れ目に食い込む。その痛みを必死で堪える樹里だった。
「食い込んでいるところが丸見えになるように、スカートの裾はたくし上げておけっ。」
デクスターが命令すると、兵士たちは樹里のスカートを捲り上げ、腰のベルトに挟み込んで股間を丸出しにさせてしまう。
(隊長・・・。早く助けに来て・・・。)
痛みを堪えながらも、樹里はいつまで耐えきれるか不安が脳裏をよぎる。
「どうだ。苦しいか?」
「くっ・・・。こんなことぐらいで屈したりはしないわ。」
「そうか。それじゃあ、脚にもっと重石を付けてやろう。そのまえに舌を出すんだ。」
「舌? 何をしようというの・・・。」
「いまにわかる。おとなしく言う通りに舌を出さないとオーピンクを連れてきて目の前で痛めつけてやってもいいんだぞ。」
オーピンクを連れてこられると聞いて、樹里はここはおとなしく従っておくしかないと悟る。
樹里がおそるおそる口を薄く開いて舌を覗かせる。すると何時の間にか手にしていたペンチのようなものでデクスターが樹里の舌を挟むと強引に舌を引きださせる。
「あふううう・・・。あう、あう・・・。」
樹里が舌をひっこめられないようにペンチで挟むと、兵士の一人が注射針を樹里の舌に突刺す。
「あ、痛っ。」
ペンチから解放された樹里が舌の痛みに大声を出す。
「な、何をしたの? あれっ、何か変。ああ、口の中が痺れる・・・。何をひたほ・・・。あふ、さんとさへへなひわ・・。はひかしたのへ・・・。」
樹里は舌が突然痺れてきて、どんどん言葉がちゃんと喋れなくなってくるのに慌てる。
「注射針で筋弛緩剤を注入してやったのさ。これで暫くはちゃんと喋ることが出来ないってわけさ。」
「あふあふ、なふてこふなほほをひたの・・・。」
うまく喋れないながらデクスター達を睨みつけながら抗議の言葉を口にしようとするが、自分でも何を言っているのか聞き取れないことに気づくのだ。
「カメラのスイッチをいれろ。オーイエローのこの姿をホログラム特撮機に映し出すんだ。」
樹里の目の前でライトが点され、カメラらしきものが樹里の姿態を写し始めたのに気づく。
「さっきお前にパワーブレスで通信させたのは実はわざとだったのさ。最後に残ったお前らの隊長を捕える為にな。お前は隊長を誘き寄せる為の餌なんだ。お前の毛を剃って丸出しにしているのも、お前に気がある隊長がお前のその姿をみて頭に血が昇り、冷静さを無くさせる為なのさ。お前を助ける為に一目散にやってくる筈さ。そしてお前の手枷に手を伸ばした途端に強力な電流が流れて痺れあがるという仕組みになっているのさ。」
得意げに話すデクスターの言葉に、樹里は自分が隊長を捕える為の罠にされていることを初めて気づくのだった。
(隊長、駄目。こっちに来ては駄目よ。)
そう思っていても、口から出るのは言葉にならない声でしかない。
「たひひょう・・・はへほ。ほひらひひへは・・・・。」
樹里は自分の不甲斐なさに思わず涙ぐんでしまうのだった。
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