妄想小説
麗華に仕掛けられた罠
四
「こ、こんな格好でおもてを歩かせようって言うの?スカートが短すぎるわっ。」
「大丈夫よ。真っ直ぐ背を立てて歩いていりゃ、ぎりぎり覗かない丈よ。但し不用意に前屈みになったり腰を落としたりしないことよ。街を歩いている男たちに下着を見られたくなかったらね。」
悦子は後ろ手錠を掛けられた麗華の手にバッグを持たせ、手錠には上からスカーフを掛けて手錠で繋がれているのをカムフラージュする。
「さ、準備が出来たから出掛けるわよ。」
そう言うと悦子は麗華の片腕を二の腕部分で掴むとマンションの外へと引きずり出す。吟子の方はその後ろから手にした竹の物差し定規で麗華の尻や太腿を打ち据えながら、あたかも牝豚を追い立てていくかのように麗華を先に進ませようとするのだった。

外の通りに出ると麗華は擦れ違う男たちの熱い視線が自分の股間の辺りに注がれているのを痛いように感じる。下着が覗いてしまうかどうかのぎりぎりの丈しかないスカートを穿かされているせいなのは重々承知しているのだが、後ろ手に手錠を掛けられ両脇を二人のスケバンたちに抱えられているせいで、麗華自身では隠す術がなにもない。せいぜい背筋を伸ばしてスカートが上にずり上がってこないようにするのが精一杯なのだった。
「男共はみんな、アンタの脚に注目しているみたいね。」
「あ、貴方たちがこんな短いスカートを穿かせたせいでしょ?」
麗華は二人を詰るように抗議するが、そうやって辱めることが目的でやっていることが判っているだけに、そんな口答えをしてみても無駄なことは麗華自身にも分かっていた。
二人のスケバンは麗華の腕を取って、市街地からだんだん人通りの少ない郊外の方へ分け入っていく。男たちの視線が無くなるのは麗華にとっては安心感は増すのだが、逆にひと気が無くなることは何をされるのか分からない麗華には不安を増していくことでもあった。

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