妄想小説
麗華に仕掛けられた罠
十五
失禁すれすれのところで手錠を外して貰えた麗華は好男に教えられたトイレをまっしぐらに目指した。そのトイレの扉が見えた時に麗華の括約筋は限界を超えてしまった。じわっと生温かいものを股間に感じながらも懸命に女子トイレの個室の扉を開けると既に濡れ始めている下着を両手で下すと便器にしゃがみこむ。一部は下着を汚してしまったものの、大半の小水は便器に迸り出ていった。
最後の一滴がポトリと便器に滴り落ちたところで、麗華は漸く強烈な尿意から解放されrたのだった。
(助けてくれたあの三人・・・、大丈夫だったかしら。)
ストッキングの覆面で顔は分からなかったが、着ていた制服から同じ高校の男子生徒だったことは間違いなかった。麗華は助けてくれたお礼を言いにすぐにも戻りたかったのだが、濡らしてしまった下着のままで戻るという訳にはゆかないのだった。

麗華は小水が沁み込んでしまったショーツを足から脱ぎ取ると洗面台でごしごしと洗うのだった。
「おい、好男。もう一人の朱美はどっちへ行ったと思う?」
「分からないけど、まだそんなに遠くには行ってないと思う。多分、観覧席の下の何処かに隠れているに違いない。」
「よし。将太も一緒に来い。こいつらはここに繋いでおいたから逃げれない筈だ。朱美も掴まえて懲らしめておかないと。今度はおいら達が復讐されかねない。」
「わかった、睦男。多分、こっちだろう。」
三人は麗華を逃がして走らせたスタンド下の通路へ向かって走る。
(畜生、あのブサメン野郎共。寸でのところで裏切りやがって・・・。取り敢えず今は逃げなくっちゃ。)
朱美は後ろを時々振り返りながらスタンド下のロッカーなどが並ぶ廊下をひたすら走ってゆく。しかしその行く手を阻むものが廊下の先に仁王立ちしていた。

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