妄想小説
麗華に仕掛けられた罠
三
「そ、そんなもので何をしようっていうの・・・?」
吟子が手にしている定規で何をしようとしているのかは、麗華には薄々察しはついていた。
「定規でお仕置きするっていったら決まってるじゃないの。心配要らないわ。顔は勘弁してあげるから。その短いスカートを捲って、外から痕は見えないように打ち据えてやるから。赦して欲しかったら素直に『吟子さま、私が悪うございました。お赦しくださいませ。』って謝るのよ。」
「誰が、そんなこと・・・。」
「あら、そんなくらいならお尻を打たれるほうがましだって顔してるわね。いいわよ。お望み通り打ち据えてやるから。」
吟子は物差しを片手で振り上げると、もう片方の手で麗華のそれでなくても尻たぶが見えてしまいそうな短いスカートの裾えを捲り上げる。
「何するの・・・。や、止めてっ。」
振り上げた吟子の物差しが麗華の背後でひゅんという音と共に空気を切り裂く。
ピシーン。
「あうっ・・・。く、くっ・・・。」
麗華は痛みと屈辱感を必死で堪える。
「どう? 何とか言ってみなさいよ。」
「そ、そんなもので打たれたからって、自分が悪くもないのに謝ったりしないわ。」
「あら、そう? じゃ、もう一発。」
「ひっ・・・。」
パシーン。
前より更に力を込めた物差し定規の打擲が麗華の無防備な尻を襲う。
「う、ううっ・・・。」
麗華は唇を噛んで、痛みに耐えている。
「こんなんじゃまだまだって感じね。だったら今度はこれよ。定規の傍にあったの。」

「そ、それって・・・。」
「そう。Wクリップってやつよ。それも厚手の紙束を挟む専用の強力なやつ。」
「そんなもので、何をしようっていうの?」
「アンタの敏感な部分を抓んでやろうっていうのよ。二つあるから両方を抓めるわよ。」
「ま、まさか・・・。そんなこと、やめてっ。」
麗華の着せられている上着は丈が短いためにスカートとの間からは生身の肌が覗いてしまっている。その短い上着の裾が上に持ち上げられると白いブラジャーが露わになる。たくし上げられた上着から覗いたブラジャーを吟子は乱暴に掴むと下に引き下げ麗華の乳首を露出させる。
広げられたWクリップの端がまさに麗華の無防備な乳首を挟もうとすると麗華の顔が恐怖で強張る。
「吟子っ。駄目よ、まだ今は。朱美に引き渡す前に先にこいつを屈服させちゃってどうするのよ。アタイたちは朱美に言われてこいつを連行するのよ。朱美がこいつを折檻してたっぷり愉しむまではアタイたちのお愉しみはおあずけよ。」
「ちぇっ。でもそうね。朱美姐さんにはこっぴどく叱られちゃうわね。いまはこれくらいにしておいてやるわ。でも朱美姐さんの折檻でもアンタが強情張るようだったらこいつを使ってやるわ。そうだ。二つじゃなくて三つ持っていこうかしら。二つはあそこを挟んで、もう一個はどう、言わなくても分かるわよね。ふふふ。」
吟子がしようとしていることを想像して、麗華は顔を蒼褪めさせる。
平手打ちを喰らった麗華の頬はうっすらとピンク色に染まる程度で言われなけれがビンタを受けた痕とはまだ気づかれなさそうだった。
「朱美さんのところに連れていくって、どこかへ私を連れ出すつもり?」
「アンタの可愛い後輩のところへ行きたいんじゃなかったのかい?」
「美桜はここじゃないのね。何処にいるの?」
「ふふふ。今、お前をそこに連れてってやるよ。だけど、その後ろ手の手錠は目立つわね。そうだ。このスカーフを上から掛けておいてやるわ。ほら、よく犯罪者が警察に連行される時みたいにね。それからずっと後ろ手にしているのも変に思われるといけないからこのバッグを貸してやるから手で持ってなさいよ。そしたら後ろ手でバッグを提げてればそんなに怪しまれないわ。」

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