覆面乗り込み

妄想小説

麗華に仕掛けられた罠



 十三

 「三人ともちゃんとストッキングは被ったわね。それじゃアタイについて来な。」
 吟子は悦子からOKのサインを受けてストッキングを被って顔を隠したブサメントリオ三人を引き連れて朱美等が待つスタンド席の縁まで案内してゆくのだった。

 「ねえ、お願い。もう無理よ。お願いっ。手錠を外してっ。」
 「ふふふ。残念だけど手錠は外してやる訳にはゆかないわ。その代わりアンタにはもう楽にさせてあげるわ。ここでアンタはそのままお洩らしをするのよ。」
 「何ですって?」
 「でも只私達が見てるだけじゃもったいないからお客を呼んであるのよ。ギャラリーは多いほうがいいでしょ? それに折角の放尿ショーなんだから同性のアタイたちじゃなくて男の子に観て貰いたいでしょ?」
 「男の子に見せる・・・? まさか、そんなこと・・・。」
 「ほら、やってきたわ。アイツらよ。」
 朱美が顎で指し示す方を見て麗華は蒼褪める。先ほど離れていった吟子が三人の男たちを引き連れて戻ってきたのだった。その男たち三人は夫々顔にストッキングを被っていて誰だか分からないようにしているのだった。
 「あ、麗華さんじゃないか。手錠に繋がれた女って麗華さんの事だったのか・・・。」
 最初に気づいたのは睦男だった。睦男だけではなく、好男も将太も密かに麗華には恋心を抱いていたのだった。
 「さあ、麗華。ギャラリーに加わってくれたお客たちにちゃんと挨拶するんだよ。自分がこれから何をして見せるのかを。自分の口で言ってごらん。」
 あまりの仕打ちに麗華は言葉も出せず唇を嚙みしめるようにして俯いて必死で堪えている。
 「おい。悦子と吟子。お客等によおく見えるように、この女のスカートを両側から捲り上げてやんな。」
 「嫌っ。やめてっ。」



reika

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