静香への折檻
二
朱美たちの元に一人縛られたまま残された静香は涙目になりながら朱美たちを見回す。朱美は何と鞭のようなものまで持っているのだった。
「ねえ、どうして私をこんな目に遭わせるの。私が何をしたと言うの?」
「ふん、まだそんな風にとぼけてられるのかい。ようく、自分の胸に訊いてみるがいいさ。」
朱美は拓哉との会話を思い返していた。
「なあ、何だってそんなにあの子の事を悪く言うのさ。」
「まあ、あの子だって。あの静香って売女、男を垂らし込もうとすれば何でもするって輩よ。」
「そうかなあ。可愛げのあるところもあると思うけどな。」
「ふん。男ってのは、すぐああいうのに騙されるんだから。ちょっと甘えた声を出せば、男なんてチョロいものって陰ではせせら笑っているのよ。」
「そこまで言わなくても・・・。」
「だったら試しにアイツと二人だけになって、一度縛らせて欲しいって頼んでみなよ。きっとアイツ、アンタを誘惑しようと縛られるわよ。縛ってもいいけど優しくしてね・・・なんて言ってね。」
「そんな事、するかなあ。」
「じゃ、賭けようか。アイツが縛られるのを拒んだら私の負けで、もうアイツには何も関わらないことにするから。でも、アイツが縛ってもいいって言ったら、そのまま縛ったままで私に引き渡すのよ。」
「え、縛ったあの子をどうしようって言うんだい。」
「いいじゃない。賭けなんだから。もし私が勝ったらの場合よ。ふふふ。アイツをどうするかは私に任せて。ちょっといい気になっているあの女にお仕置きを据えてやるだけよ。」
そう言って、謎の含み笑いを朱美は拓哉にみせたのだった。
「私が拓哉くんを誘惑したって言うの?」
「そうじゃなかったら、何で易々と縛られたりしたのよ。」
「そ、それは・・・。彼が一度、どうしても試してみたいって言うから・・・。」
「縛られて、どうするつもりだったのよ。言ってみな。」
「わ、わからないわ。だって、そんなの初めてだったから。」
「嘘いうんじゃないよ。いつも男を相手にそうやって誘っているくせに。この短いスカートだってそうよ。太腿をきわきわまで見せつけて、男をその気にさせているんでしょ。このあばずれが。」
そう言うと、朱美は手にしていた鞭を短いスカートから露わになっている静香の太腿目掛けて振り下ろした。
ピシーン。
「あううっ・・・。痛い。やめてちょうだいっ。」
「ふん。今のはちょっと軽く試してみただけよ。本番はこんなもんじゃ済まないんだからね。」
「本番って・・・?」
「これからちょっとしたショーをやろうっていうのよ。アンタが心を入れ替えて、心から私達に詫びを入れるまで、徹底的にアンタを辱めてやるのよ。アンタに赤っ恥を掻かせてやるのよ。」
「何ですって? いったい私をどうしようっていうの?」
「アンタがこれまでコケにしてきた男達に溜飲を下げさせてやろうっていうのよ。」
「私が誰かをコケにした?」
「そうよ。そのミニスカートでさんざん誘っておいて、いざとなったら、さっと逃げて口惜しい思いをさせられた男達よ。そいつらみんな呼んであるの。アンタの素敵なショーが見られるよっていったら、我先にと集まってきたのよ。」
「男達にわたしのこんな格好を見せるですって。冗談じゃないわ。嫌よ。」
「こんな格好なんて言ってられるだけ幸せってもんよ。アンタが男たちに見られるのはこんな格好じゃ済まないんだもの。ふふふ。」
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