陰毛剥し

静香への折檻



 十四

 「ほら、みてえ。こーんなにいっぱい取れちゃったあ。」
 朱美が指し示すガムテープの裏側の端には黒々とした陰毛が何本も貼り付いている。
 「これっ、欲しい人っ?」
 「はーい。」 「はーい。」 「はい、はーい。」
 一斉にあちこちから手が挙がる。
 「あら、そんなに欲しい人がいるの? じゃあ、またもう一回、やんなくっちゃね。」
 「そ、そんな・・・。」
 静香がなんとか脚をすぼめようとするが、男達がすかさず静香の足の甲を踏みつけて脚を動かさせなくしてしまう。
 「エリっ。これっ、欲しいって人にあげちゃって。もう一回、やるから。はいっ。ガムテープをピッっと切って・・・。」
 「もう、やめてっ。お願いっ。赦してちょうだい・・・。」
 「あれっ? 静香ちゃんがもう赦してぇだって。みんなどうするぅ?」
 「やれえっ。もっと、やれえっ・・・。」
 「あ、そう。じゃあ遠慮なくね。静香ちゃん、覚悟いい? いちっ。」
 「いーち。」
 「にっ。」 「にーぃ。」
 「さん。」 「さーん。」
 ビリビリッ。
 大きな音と共に、静香の股間からガムテープが再び剥ぎ取られる。
 「い、痛いぃっ・・・。」
 「ほおら、こんなに取れた。結構、縮れてるわねぇ。はあい、欲しい人っ?」
 「はーい。」 「はい、はーい。」
 「あら、まだまだ居るのね、こんな汚いもの。だって、あそこの毛よ。でも、欲しい人が居るんじゃ、もっともっと続けなくちゃね。ね、静香っ?」
 「も、もう赦して。赦してください。」
 「あら、毛を引き抜かれるとそんなに痛いの?」
 「い、痛いです。とっても・・・。」
 「あーら、そう。私は、そんな下品な真似した事ないからわかんないわ。ね、もうこの痛みから逃れたい? だったらいい方法があるのよ。ほら、耳貸して。」
 朱美が静香の耳元で何かを小声で囁く。
 「え? そ、そんな・・・。」
 「どう、ちゃんと言える? 自分でちゃんというのよ。」
 「・・・・。わかりました。あ、あの・・・、あそこの・・・。」
 「え? 何んて言ってるか聞こえない。みんなにも聞こえるようにもっと大きな声でお願いするのよ。」
 朱美は静香の髪を掴んで乱暴に上を向かせる。静香は涙を溢しながら観念して声を挙げる。
 「あそこの毛を抜かれるのはもう赦してください。痛くてたまりません。代りにいっそのこと、全部剃り上げてください。」
 静香は朱美に言われた台詞を全部言い切った。
 「ね、みんな聞いた? あそこの毛、剃って欲しいんですって。あそこの毛じゃ、何処の毛か分かんないわね。ちゃんとはっきり言いなさい、静香っ。」
 「お、おまたの毛・・・です。陰毛です。」
 「陰毛をどうするって?」
 「・・・。い、陰毛を・・・全部・・・剃り落して・・・く、ください。」
 「みんな、聞いた? 陰毛を剃り落して欲しいんですって。よく、そんな恥ずかしい事が言えるわね。変態よ、こいつ。この変態女のおまんこの毛を剃りたい人っ?」
 「はい。」 「はい、はーい。」 「俺もやりたい。」 「俺もっ。」
 「じゃあ、今度も二人ね。籤を引いて。電動バリカンの担当と、仕上げのシェーバーの担当のふたりよ。当たった人、舞台へ上ってきてね。」
 今度も籤の箱を持ったエリが会場を廻り、当たり籤が出ると歓声が上がる。舞台上の静香のほうは処刑される囚人のように、首をうなだれて下を向いてしまっていた。

静香

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