スマホ呼出し

騙された新人女優とマネージャー



 第三部



 五十

 「はい、新垣です・・・。」
 掛かってきたスマホの画面には登録しておいた須藤の名前が表示されていた。須藤の事務所で受けた理不尽な仕打ちの記憶もまだ薄れては居らず、茉莉は嫌な予感に不安になる。
 「仕事だ。すぐに出て来て貰おうか。」
 「し、仕事って・・・?」
 「何でもするって約束だったよな。お前が持ってる中で一番短いスカートを穿いてこれから言う場所まで来るんだ。ホステスをやって貰うから、そのつもりでな。」
 指定の場所だけ言うと電話は途切れた。

客待ち

 「ほう? あの女か。表情は硬そうだがなかなかいい女じゃないか。あの女がサセ子だと言うのか。」
 「そうですよ、会長。まあホステスとしては素人ですが、その方が会長には新鮮でいいでしょう。本来この店のキャバ嬢じゃないんですが、ここは会員には何でもやらせてくれる秘密のクラブなんでね。オーナーにもクラブを取り仕切っているママにも話を通してあるんで、この店のキャバ嬢として扱って構いませんし、誰からも邪魔されることもありませんよ。」
 「そうかい。ふふふ。それは楽しみだな。」
 須藤があらかじめ秘密クラブの奥の席に座って待っている茉莉を遠くから客である通称鬼源と呼ばれている会長に紹介する。鬼源は須藤があちこちから得て来たネタ情報を流して利用させている得意先裏ビデオ会社の重鎮で、接待の為に須藤が自分が常連にしているクラブに招待したのだった。

超ミニ接待

 「待たせたな、茉莉。この方が今日のお客様だ。鬼源様と呼んどきな。」
 「あ、あの・・・。は、初めましてっ。」
 突然キャバクラの様なクラブのホステス役を命じられてどうしていいのか分からない茉莉は取り敢えず目の前に立つ男達に挨拶だけしておく。連れてこられた鬼源は茉莉のぎりぎりまでの丈しかない短いスカートの裾に早くも視線を釘付けにさせられている。
 鬼源を茉莉のすぐ隣に座らせ、須藤は茉莉の反対側に逃れるのを封じるように席を取る。
 「まずはシャンパンで乾杯と行こうか。」
 須藤がそう言うので、目の前のテーブルに並べられたシャンパングラスを取り上げて鬼源と須藤に手渡すと、茉莉も自分の分のグラスを片手に取る。その間、裾の奥を覗かれないように片手を裾の上に置こうとするがその手を須藤は掴んで身体の脇に引っ張る。露わになってしまっている太腿の奥を隠すなという無言の圧力だった。

yuri

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