妄想小説
夏期学校
第十四章 圭子の閃き
授業を終えて校長室へ戻る教頭と別れて職員室へ向かう圭子は廊下でばったり寺田と出遭ってしまった。寺田に後ろから下半身をまさぐられていたあの感触が圭子の脳裏をかすめる。
「て、寺田くん・・・。ちょっと、話があるの。放課後、西校舎四階の第二音楽室の前で待っていてくれない。」
「ああ、俺も先生には話があったんだ。ちょうどいいや。じゃあ、放課後楽しみにしてるよ。」
そう言うと、ぷいと振向いて走って去っていく。その後ろ姿を見つめながら、圭子はある決心をしていたのだった。
最後の授業時間が終わって、残務整理などをする振りをしながら職員室で30分ほど時間を潰してから圭子は第二音楽室へ向かう。手には屋上へ出る鍵を握っていた。第二職員室は屋上へ上がる階段のすぐ隣にあるのだった。
寺田は独りで既に来て待っていたようだった。
「寺田君。ここじゃ何だから付いて来て。」
そう言うと、圭子は先に立って何も言わずずんずん屋上への階段を上がってゆく。寺田は先を行く圭子の短いスカートがひらひら翻りそうになるのを腰を低くして見上げながら付いていくが、裾の奥までは覗けない。
「何してるの。さっさと来なさい。」
圭子が振り返って睨むので、寺田は首をすくめて圭子の後に従う。
圭子は寺田を屋上にあがらせてから、ちょっと考えて屋上への出入り口のドアを施錠しておくことにした。寺田に襲われないとも限らなかったが、他の誰かに話を聞かれたくなかったのだ。
「先生。ノーパンなんだよね。」
先制攻撃をするかのように寺田が最初に口火を切った。
「ち、違うわよ。」
圭子は即座に否定する。
「嘘吐け。じゃ、見せてみろよ。」
圭子は少し迷った。が、思い切って行動に出た。身体を回すようにしてスカートの後ろを摘まんでぱっと持ち上げたのだ。前の股間部分を見せなければ、男物を穿いていることはばれないだろうと踏んだのだ。
「あれっ、何時の間に穿いたんだよ。さっきはノーパンだった癖に。」
圭子はノーパンで授業をさせられた時の事を思い出していた。
「寺田君。何故、私のお尻を触ったりしたの。」
「へへっ。今日は先生はノーパンだから何をしても抵抗しないって教えられたんだ。心配だったら、少しずつ触ってみろって。それで、ちょっと後ろから触れてみたら、何もしないから本当にノーパンなんだって確信したんだ。」
「誰から教えられたの、そんな事・・・。」
「今朝、下駄箱にそう書いた手紙が入っていたのさ。今もノーパンだと思ってたから、ここで触り放題に出来ると思って、楽しみにして来たんだけどな、ちぇっ。」
「やっぱりそうだったのね・・・。」
「先生。あの時、おしっこ洩らしたよね。」
圭子は寺田の言葉にどきっとする。やはり気づかれていたのだ。
「あれは、おしっこではないわ。」
「えっ? じゃあ、何だって言うんだよ。」
圭子は試すように寺田の顔をじっとみつめながら言うのだった。
「寺田くんのおちんちんから出るものだって、おしっこだけじゃないでしょ。」
「えっ。だっておしっこ以外って。もしかしてオナニーした時のアレの事? だったら、先生。あの時、感じてたんだ。」
「いえ、感じてた訳じゃないわ・・・。ううん。もしかしたら感じてたかも。」
「先生、もういっかいやらせてよ。アレが出てきちゃうまで。」
「駄目よ。そういう訳にはいかないわ。」
「もう、ノーパンじゃないから?」
「ううーん。まあ、そういう事ね。」
「ちぇっ。ノーパンの時、もっとやっとくんだった。」
「ねえ、今朝の手紙って誰からのものか見当つく?」
この問いに突然、寺田はぎくっとしたような表情を一瞬みせた。それを圭子は見逃さなかった。
(知ってるんだ。誰が出したのか・・・)
「先生。先生もオナニーするの。オナニーした時、ああいうお汁だしちゃうの?」
「さあね。」
「フェラチオした時も。口に咥えて気持ち良くなってあそこから出しちゃうんじゃないの?」
「フェラチオなんて言葉、知ってるの?」
「知ってるさ。俺も一度やって貰いたいって思ってるんだ。」
「フェラチオっていうのは、愛し合っている大人がするものよ。子供の君にはまだ駄目よ。見たこともないくせに。」
「フェラチオぐらい観た事はあるさ。俺だって。」
この時、ふと圭子の頭に閃いたことがあった。
「フェラチオしてるのを観たって、まさか私の事じゃない?」
「えっ・・・。ち、ちげーよ。」
しかし、圭子はこの時の寺田の動揺ぶりを見逃さなかった。圭子はほぼ確信していた。
圭子はゆっくりと寺田の背後に廻る。そして肩から手を回して寺田の身体を抱きすくめる。耳元に唇を近づけて囁くように言ったのだ。
「フェラチオは駄目だけど、この間みたいにいい気持にさせてあげてもいいわよ。ひとつ、正直に話したらね。」
「えっ、本当。おちんちん、握ってくれるって事?」
「そうよ。どうする?」
そう言いながら、背後から抱いていた片手を少しずつ下にずらしていく。ズボンの辺りがすでに膨らみかけているのが手探りでも判る。寺田がごくんと生唾を呑みこんだのが聴こえた。
「何でも言うから、やってよ。頼むからさ。」
「じゃあ、ズボンとパンツを下して。」
そう言われて、寺田は相手の気持ちが変わらないうちにとでも思ったのか、一気にズボンとパンツを膝まで下す。
圭子は計算していた。もう後戻りできないところまで気持ちを高めておこうとしていたのだ。
「あの夏期学校の山登りの時、手錠を用意していたわよね。あれは何処から手に入れたの。」
「渡されたんだよ。山登りの前に。誰からかは言えないよ。」
圭子はここで手を放して、誰か言わないとやめるからと迫ってみようか迷った。そして別の質問を思いついたのだった。
「私がフェラチオしてる写真も撮ったわね。その時のカメラも預かったのね。その人から。」
「ちぇっ、もうそこまでばれてたのか。そうだよ。だからもう握ってくれよおっ・・・。」
「いいわ。じゃあ、思いっきり出していいわよ。」
そういうと、圭子は後ろから腰に手を回して両方の手で寺田のペニスと睾丸を揉みしだく。寺田が堪らなくなってスペルマを天高く飛ばしたのはそれからすぐの事だった。
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