妄想小説
夏期学校
第五章 悪夢の再来
圭子は独り自分の部屋に戻って、寺田、大石、工藤の悪三人組に受けた仕打ちをどう仕返ししたものかと思案しているところだった。その時、部屋の扉がノックされた。
「先生にこんなものが届いていました。それから、教頭先生が職員室に来て欲しいそうです。」
優等生の荒川が、ドアの外に立って白い封筒を圭子に手渡しながら言った。
「わかったわ。荒川君、ありがとう。今、行くから。」
封筒を受け取った圭子は部屋の戸を閉じて荒川が去っていく音を確かめてから封を切った。中からはコピーされた紙が一枚出てきた。圭子はそれを開いて見てハッとなった。
それは明かに、拡大コピーされたポラロイド写真だった。真ん中に女が後手に縛られて大きく股を広げて立たされている。股間は剃りあげられていて、黒い割れ目からは何と滴が垂れている。顔の部分は黒いマジックで消されている。が、間違いなくゆうべ寺で縛られたまま放尿させられている時に撮られたものだ。あの時、写真は全て回収した筈だった。が、写真機の中までは見なかったことに今気付いた。確かにゆうべ焼き捨てた写真の中には放尿のシーンは無く、おかしいとは思ったのだった。
圭子は裏に字が書いてあるのに気付いた。拙い字はこう読めた。
(今夜、寺に来る時にお返しはさせてもらう。例の短いスカートを穿いて、下着は一切着けずに来い。こんな紙をバラ撒かれたくなかったらば。)
圭子が職員室へ入っていくと、奥に教頭が一人だった。
「あの、何でしょうか。」
圭子がいぶかしげに尋ねると、教頭は眼鏡をずらしてじっと上目づかいに圭子を見上げて言った。
「実は、さきほど龍厳寺から知らせが来てね。君が謝礼を届けてくれたことを随分感謝してくれていてね。それで、林間学校最後の夜の締め括りにもう一度座禅を組んではどうかと言って呉れたんだよ。こちらとしては願ったり叶ったりだしね。なんか、あちらは丁度、御住職は出掛けられていて留守なんだそうだが、若い修行僧が総出で面倒を見て下さるそうだ。だから、こっちのスタッフも一人だけくればいいそうで、君ひとり来てくれれば充分だというんで、今夜もう一度行ってくれないか。」
(とんでもない。お断りします。他のどなたかに行って頂いて下さい。)
圭子はそう言いたかった。が、さきほどの手紙はそれを断わらせなくする為のものだったことを今になって知った。
「承知いたしましたわ。わたくし一人が引率致しますから、先生方はこちらで休んでいて下さい。」
「そうだね。我々は例によって、宿直室で反省会をしているので、終ったら先生も来て下さい。」
(まさか、生徒等が居る前で、そんなおかしな真似は出来る筈はないわ。)
圭子は募る不安を抑えるようにそう思うことにして、教頭の前を辞した。
生徒等には今夜の座禅のことは各受け持ちの担任から知らせてあった。生徒たちは不平満々だった。当初予定では最後の夜はキャンプファイヤということになっていたからである。圭子は寺に出る前に自分の部屋へ一旦戻り、石田から借りて穿いたままにしていたブリーフを抜き取り、先ほど送られてきた手紙と一緒に机の引き出しの奥に隠した。
不平不満を並べる生徒等を引率して、圭子は再び龍厳寺に戻った。山門の脇には例の修行僧等が出迎えている。
生徒等は広い本堂に案内され、仏壇の反対向きにきちんと一方に向いて整列して並んでいく。圭子は自分が繋がれていた柱や小水を漏らしたあたりを見ると、思わず顔を赤らめてしまう。
その圭子を一人の修行僧が有無を言わさぬ調子で生徒等の後ろへ案内する。圭子からは奇麗に並んだ生徒等の背中が見えるだけである。反対に生徒等からは圭子のほうは背後になって見えない。どうやら、生徒等に見えないことをいいことに、いろいろ悪戯を仕掛ける積もりらしいことが分かってきた。
真ん中に立った例の男が大きく「合掌。」と唱える。みんなの手が一斉に合わさる。圭子も仕方なく手を合わせる。スカートからはみ出した太腿の丁度真ん中に性器が剥き出しで覗いてしまう。しかし、圭子は所詮隠そうとしても無駄であることは悟っていた。
座禅が始まり、修行僧たちが長い勺棒を手にしてまわりを回り始めた。時折、軽く背中を叩かれている者がいる。
圭子の前にいつの間にか僧が立っていた。手に紙の束を持っている。それを圭子にそっとかざして見せる。圭子は(あっ。)と声を上げそうになった。
それはまさしく、先ほど送られてきた手紙と同じポラロイド写真の拡大コピーだったからである。しかも、今度は顔の部分が塗られていない。コピーは生徒等全員にはゆうに行き渡るほどの枚数はあった。それを圭子が正座している目の前にちょっと離して置いた。さすがに裏側に伏せてある。が、圭子が取ろうとしてもほんの少し届かないように置いている。(言うことを聞かなければ、これをここでばらまくぞ。)という積もりらしい。圭子は分かったというように微かに頷いてみせた。これから自分が受けるだろう仕打ちを考えると恐ろしくなり、思わず浮かんでくる生唾を呑み込むのだった。
勺棒が圭子の顎に当てられ、うわむかされる。僧が手を後ろに回すように合図する。仕方なく圭子は縛られた時のように両手を背中に回した。
勺棒が下りてきて、圭子の豊かな胸をまさぐり、やがて太腿の間にこじ入れられた。圭子の股間にそれはつよく押し当てられる。圭子は声を上げそうになるのを必死で堪えた。
次に男は圭子に立つように合図する。圭子が膝まづくようにすると、今度はスカートを持ち上げるように要求してきた。圭子はいやいやをするが、再び勺棒を顎に当てられ、睨みつけられた。男の目は眼前のコピーの束に向けられる。
圭子は仕方なく頷くと、スカートを両側から徐々に持ち上げていった。
すっかり股間をあらわにしてしまうと、圭子は生徒等が振り向かないか、そればかりが気になった。もし、振り向かれたら自分のもっとも恥ずかしい部分をさらけ出すことになるのである。圭子のこめかみからは熱い汗が吹き出る。
パシッと大きな音がして、勺棒が圭子の裸の尻に振り落された。それは、姿勢を正すときの打ち方と違って、マゾ女を懲らしめるときの鞭そのものである。圭子は痛さに目から涙をこぼした。が、声を立てることは出来ない。
圭子を打った男がおどけて礼をして去ると同時に、もう一人の僧が圭子の後ろにやってくる。そして同じように尻に罰を与える。男たちは順繰りにやってきては圭子の尻を責めた。圭子の白い尻は、瞬く間に赤く腫れあがっていく。
生徒等には背中のほうで誰が打たれているのか分からない。しかも座禅慣れしている訳ではないので、背中を打たれているのではなく、まさか尻に打ち下ろしているとは思いもよらない。
圭子がもう耐えられなくなって、両手を合わせて許しを乞い始めたので、三人はやっと勺棒打ちの手を止めた。あまり同じところで音がするので、生徒等に気付かれるおそれが生じることもあるようだった。
「高野先生ですか。お電話がかかっておりますので、こちらへどうぞ。」
そう言って、圭子に立つように促した。
圭子は隣の障子の開いているほうへ引き立てられていく。生徒等には圭子が立ち上がった姿も見えない。
圭子はゆうべのように長い廊下をあちこち連れ回され、最後に襖を開けて出たところは大きな仏像の後ろ側だった。そして、それは生徒たちが座禅を組んでいる将にその本堂の仏像の真後ろなのだった。そしてこの大きな仏像の向こう側には生徒たちが向こうを向いて今将に座禅を組んでいる。二人の修行僧は圭子をその仏像の後ろ側に突き飛ばすと後ろ手に襖を閉めた。
圭子は向こう側の生徒等に気付かれないように息を潜めた。が、そんな圭子にはおかまいなく、僧たちはふたりがかりで圭子を脱がしにかかった。最初は抵抗を試みた圭子であったが、大きな音を立てれば気付かれそうで、結局抵抗らしいことは何も出来なかった。ポロシャツが一枚と短いスカートが奪い取られると、それでもう圭子は丸裸だった。そんな格好のまま圭子は四つ這いを強いられた。一人が後ろから馬乗りになり挿入する。もう一人は前にまわって圭子の髪を掴み、顔をあげさせると口の中にいきり立つ男根を突き立てた。圭子は音を立てることも出来ず、涙を流しながらひたすら男等に奉仕した。
二人の男はほぼ同時に果てた。口から流れ出る精液を圭子が手で拭おうとすると、男がその腕を捻じあげた。そして裸の圭子の腕を捻じあげたまま、仏像の横を通って生徒等が座禅をしているところまで突き出してしまった。
生徒等は向こう側を向いているので、裸の圭子には気付かない。生徒の後ろの最初に圭子が座っていた場所に戻ると、やっと僧たちは圭子の腕を離し、圭子の服を投げ捨てた。
圭子が慌ててそれを拾いあげると素早く身に着けようとあせった。
圭子がまだ完全に着終らないうちに、修行僧は座禅の終りを告げた。
「それでは皆さん。これで座禅は終りです。ご苦労さまでした。それでは最後にこの座禅会に引率下さった高野先生に挨拶をしていただきましょう。先生、こちらへどうぞ。御出でください。」
突然の指名に圭子は戸惑った。ミニスカートのボタンをいま焦ってはめているところだったし、口の中にはまだ精液が残っていて、吐き出そうとしていたのを呑み込まざるを得なかった。それは随分苦い味がした。そして立ち上がった瞬間、圭子は内股を陰唇から男等の精液が流れて伝ってくるのを感じた。
が、それを抑えて拭うわけにはいかなかった。もう既に生徒等の視線が自分に注がれていたからである。圭子はつとめて平静を装い、白く濁った液体を自分の内股に付着させたまま生徒たちの前に立った。
「みなさん、ご苦労さまでした。これで終りますので解散します。皆さんでそれぞれ宿舎のほうへ帰ってください。就寝の十時までは自由時間とします。それじゃ、解散。」
口の中がねばねばするのを我慢しながら、やっとそれだけ言うと後は生徒たちが立ち去るまでじっとそこに立ち尽くした。少しでも動けば股の間から更に白いものが流れ出そうだったからである。
「先生、よく喘ぎ声も出さずに辛抱したじゃないか、えっ。それに男のザーメンを股から垂らしながらよく生徒に話が出来るもんだな。感心するぜ、まったく。」
いつの間にか男等が後ろに来ていた。
圭子はさっと身構える。
「おっと、昨日みたいな訳にはいかないぜ。あんな破廉恥な写真を撮られているんだぜ。生徒たちを追いかけて行って、配ってやろうか。」
「ひ、卑怯よ・・・。許せない。」
が、圭子にはどうすることも出来なかった。
男の一人が後ろから圭子を羽甲斐締めにする。そして抵抗出来なくなった圭子の腹に鋭いボディブローが飛んできた。圭子が腹を抑えて崩れかかるのを、男は更に髪を掴み、引きずり回す。
男たちは昨夜の鬱憤を晴らすべく、再び圭子を後ろ手に縛りあげ、スカートを剥ぎ取って革のベルトの鞭を浴びせ、剥き出しの股間を写真に撮りまくった。
最後は三人が一斉に圭子の顔面に射精し果てると、満足して圭子を縛ったままスカートも穿かさず外へ放り出した。
圭子はこの夜もまた裸で縛られたまま自分の部屋へ戻らねばならなかった。男たちに受けた傷が身体じゅうでずきずき痛んだ。
傷を庇いながらも何とか誰にも見つからずに部屋まで戻ることが出来た。腕を縛っている縄を切ろうと机の中を後ろ手に探っていて、机の中の様子が変なのに気付いた。何かいじられた形跡がある。とっさに圭子は奥に隠しておいた石田から借りていたブリーフと、例の脅迫を書いたポラロイド写真のコピーを捜した。が、それらは既に無くなっていた。
圭子は慌てた。誰かに見られたに違いなかった。
大急ぎでナイフを捜そうとしているところにドアからノックが聞こえた。
「圭子君、居るかい。」
体育教師の石田であった。
「駄目、開けないで・・・。」
そう言って、ドアのノブを抑えようとしたが、所詮縛られている手では自由が効かず、間に合わなかった。圭子が叫んだ時には、ドアは既に開けられており、石田がどんどん入ってきていた。
「あれっ、どうしたんですか。その格好は。」
石田はまさかこんな格好の圭子の姿を眺められるとは思いもしなかった。さっきまで想像を逞しくさせて、思い描いていた美人教師が凌辱される姿が目の前にあった。
圭子には身を隠すものが何も無かった。毛を剃り落された恥部も勺棒で散々叩かれ、赤く腫れ上がった白い尻も、全て石田に見られてしまっていた。
圭子はもう身を隠すことも諦めた。
「お願いです。縄を解いてください・・・。」
涙目で圭子はそう乞うのだった。
「わ、わかった・・・。でも、いったいどうしたのか僕に話してくれないか。」
そう言って石田は圭子の肩に手を回すと、ベッドの上に圭子を導いた。
圭子をベッドの上に腰掛けさせると、石田は圭子のあられも無い姿をしげしげと眺めているばかりで、一向に縄を解こうともしない。石田の股間は既に膨らみを持っていて、激しく勃起しているのが分かる。
「訳を話してくれ。いったい、何が起きたんだ。」
「・・・。」
圭子は恥ずかしさに何も答えることが出来なかった。
突然、石田は圭子の肩を抱いて、立ち上がらせた。
「どう、なさるの、石田先生。」
「圭子先生。いや、圭子さん・・・。外に出ましょう。」
「えっ、外にって・・・。こんな姿では外には出れないわ。」
しかし、石田は圭子の二の腕をしっかり掴むと、強引に引きずり出した。圭子も格好が格好だけに、大声を挙げて助けを呼ぶ訳にもいかなかった。石田にいいように引っ張られて暗闇の中に連れ出されてしまった。
石田は人気の無い暗がりのほうへ圭子を引っ張っていった。そこは学校のグランドの校舎からは反対側のプールに付属する脱衣所の陰であった。裏庭のようになった場所があって、そこに昼間は涼しげな木陰を作っていた一本の樹があった。そこへ圭子を引っ張ってくると、石田は何と尻のポケットから麻縄の束を取りだし、縛られたままの圭子をその樹に繋ぎだした。
「あっ、いや。何をなさるの、先生。や、やめて下さい。」
嫌がって抵抗しようとする圭子を、石田はがっしりした腕で抑えつけ、とうとう樹に括りつけてしまった。
「昼間、君が襲われた話を聞いて・・・、その上、君のスカートの奥の格好まで覗かして貰ってね。僕はすっかりおかしくなってしまった。君の犯される姿を想像していると、居ても立ってもいられない気持になってね。どうしても、僕のこの目で君が実際に犯されて悶えているところを見てみたくなったんだ。だから、こうして縄を準備して君の部屋へやって来たという訳さ。最初は君を騙して外へ連れ出して、それから縛りあげる積もりだったんだが、君がそんな格好で最初から現れたもんだから好都合だったって訳さ。」
一気にそこまでまくしたてると石田は抵抗出来ない圭子の下半身に手を伸ばしてきた。つるつるに剃りあげられた圭子のクレバスは既に潤んでいた。もう縛られて犯されることに身体が馴れてきていて、男の手が股間に触れるだけで身体のようが敏感に反応してしまうのだった。
圭子の顔には、さっき寺で男たちに浴びせられたザーメンが拭うことも出来ずにそのまま乾いてこびり付いていた。が、石田はそれも知ってか知らずか、その汚された顔に更に唾液をなすりつけながら唇で嘗めまわしてきた。
「こうやって犯されたのだろう。こんな感じだったか。ええっ、どうだ。」
石田は圭子の耳元でそうやって言葉でもいたぶりながら身体じゅうをまさぐっていく。そうやって圭子を苛めることで既にかなり感じているようだった。石田のスボンの前は既に下ろされていて、岐立した肉棒がそこから突き出て天を向いていた。
散々愛撫された後、力のある石田の両腕で圭子は両方の太腿を軽々と持ち上げられ、股を大きく開かされて、その中心に熱い肉棒を突き立てられた。
自分の体重で石田の陰茎に深々と突き刺さると圭子は一気に昇りつめた。石田が(あううっ)と、呻いて発射するのと同時に圭子もイッてしまっていた。
石田は犯し終えた後、圭子は縄の戒めを解かれた。自由になった圭子を残して、すっきりした気分で石田は一人で校舎のほうへ戻りかけた。が、突然思い出したように圭子のほうに振り向いて言う。
「実はさっき、君が帰って来る前に君の部屋に入って、僕のブリーフを返して貰ったよ。幸い、まだ洗濯する前だったようだ。君の穿いた痕の付いた下着は記念に貰って置くよ。それから念の為に言っておくと、一緒に明かに君だと分かるえげつない写真も一緒に貰っておいたからね。今度のことで君が騒ぎたてると君のほうが損をするんだぜ。いいかい。」
そう冷たく言い残すと、裸の圭子を一人残して石田は去って行ってしまった。
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