kosya0

妄想小説

夏期学校



 第八章 更なる屈辱


 「もういいわ。もう大丈夫だから。手を離してっ。」
 まだ痒みが完全に止まった訳ではなかった。しかし次第に弱くなってきてはいた石田の股間のまさぐりではあったが、それは別の刺激も催させていたのだ。ドライブインまであと15分ほどになっていたが、圭子は次第に尿意を催し始めていたのだった。そのまま石田に股間を刺激され続けていると、洩らしてしまうかもしれなかったのだ。圭子の言葉を理解しなかったのか、石田は圭子の股間をまさぐり続けていた。その為に圭子は言いたくなかった言葉を口にしなければならなかった。
 「お願い。おしっこが洩れそうなの。だから、もうやめてっ・・・。」
 恥ずかしさをこらえてやっと口にしたおしっこという言葉に、石田の手が止まった。圭子は恥ずかしくて顔を上げられずにいた。股間を離れた石田の手が圭子の顎を捉えた。俯いている圭子の顔を上向かせようとする。
 「次のドライブインまで我慢出来そうなのかい。」
 その声は窮地に陥っている圭子の様子を愉しんでいるかのようだった。唇を噛んで頷くことしか出来なかった圭子だったが、その自信は圭子自身にもなかった。

 バスがやっとのことでドライブインの駐車場に停まると誰彼を差し置いてトイレに走り出したい圭子だったが、そんな訳にはゆかなかった。
 「皆さん。ここでトイレ休憩にします。お土産屋さんなどに寄ってもいいですが、15分後には出発しますから、遅れずにバスに戻ってきてください。じゃあ、解散。」
 そう言って平静を保つ振りをするのがやっとだった。皆が皆、バスを降りる訳ではなかったので、あらかた外に出る生徒たちが出終わったのを見計らった圭子はすくっと立ちあがった。その後ろを石田がぴったりと追掛ける。
 「一人で歩くと、手を後ろに廻したままなのが変に思われるよ。僕が肩を抱いていてあげるから一緒に肩を寄せて歩くんだ。そうしたら不自然じゃなくなるから。」
 そう言われると、圭子は拒めなかった。ずっと両腕をタオルで隠したままで後ろ手で歩いているのを誰かが変に思うのではないかという気がしてきたのだった。石田に恋人のように振る舞われるのは虫唾が走る思いがしたのだが、手錠を嵌められているのを気づかれるよりはましだった。
 ドライブインの店のほうと、トイレのほうとで方向が違う場所まで来ると、石田が圭子の肩から手を放した。
 「僕は店のほうへ行って、手錠を外す工具みたいなものがないか探してくるから。」
 そう言うと石田は圭子を残して店のほうへ歩いていく。圭子は石田にお礼を言う余裕もないままトイレのほうへ足を速める。しかし、その圭子の腕を後ろからがっしりと掴んで行く手を阻むものがいた。圭子が振り返ると悪ガキ三人組だった。

kidnapped

 「な、何するの。やめなさい。手を放しなさい。」
 毅然とした態度でそう言い放ったつもりの圭子だったが、声は既に震えていた。
 「何処行くんだよ、先生。」
 「ど、何処って・・・。お、おトイレよ。」
 「どっちの方だよ。」
 「貴方たちに関係ないでしょ。」
 「言わないと放してやらないよ。」
 悪ガキたちは本当に手を放しては呉れなさそうだった。
 「お、おしっこ・・・よ。」
 恥ずかしさに顔を赤らめてうつむきながらそう言った圭子だった。
 「えっ、おしっこ・・・。なあ、おしっこだって。どっちのトイレに行くつもりかって聞いたのに。」
 「えっ。どっちのトイレ?」
 「こっちのすぐ近くのトイレは混んでるからさ。向こうの公園みたいになってる先にもあって、そっちはあんまり人が往かないから空いているのさ。」
 悪ガキの一人が指さした先には、確かに公園のような場所があって、その先に公衆トイレらしきものが見える。
 「さ、あっちのほうへ行こうよ。俺たちが連れてってやるからさ。おしっこをしに。」
 「先生。おしっこ、まだ我慢出来る?もう洩れそうなの?」
 「ずっと我慢してたんだろ。おしっこを。」
 悪ガキたちは執拗に圭子がうっかり口にしてしまった言葉を詰るように何度も繰り返していた。
 「もう放してよ。私一人で行けるんだから。」
 振り払うように身体を大きく回すと、意外とすんなり悪ガキたちは手を放した。
 「先生。独りでするって、本当に出来るの、そんな不自由な格好で。」
 「えっ、何を言ってるの。」
 「ほらっ、この手錠の事だよ。」
 そう言うと、悪ガキの一人が圭子が背中に廻した両手に載せて隠していた汗取り用のタオルを奪い取ってしまうのだった。
 「あ、やめてっ。お願い、返してっ・・・。」
 慌てて手錠が見えないように、悪ガキたちのほうへ向きなおる。
(この子たち、知ってたんだわ。)
 「それに、一人でおしっこ本当に出来るのかな。」
 悪ガキたちは謎めいた薄ら笑いを浮かべている。その時、圭子ははっと気づいたのだった。下着の代りに水着を着てきていたのだった。ワンピースなので簡単には脱げない。後ろ手錠のままでは簡単どころか絶対に脱げないかもしれないのだった。股間に穴を開けられているのだが、その穴から濡らさずに出せるものなのか、自信はなかった。
 「どうしたの、先生。何か蒼褪めているみたいだよ。大丈夫だよ。俺たちが手伝ってやるから。」
 「て、手伝う・・・?」
 悪ガキたちは再度圭子の腕を両側からエスコートというより、犯人を連行するかのようにしっかり捉まえると、ひと気のない公園の先の公衆トイレのほうへ引き立てていくのだった。

men's toilet

 「だ、駄目よ。こっちは男子用のトイレじゃないの。」
 慌てて尻込みする圭子だったが、生徒とはいえ男二人がかりで捕まえられえているのでは敵う筈もなかった。
 「俺たちが女子用のトイレに入ったんじゃ拙いでしょ。先生なら、そういう趣味なんだって言えば皆納得するよ、きっと。」
 「な、何てこと言うの・・・、あなたたち。」
 先に入った悪ガキの寺田が洋式の個室の扉を開けて待っていた。しかも便座を上に持ち上げている。
 「先生には男用のアサガオでしてみて貰いたかったんだけど、それじゃ僕達が出すところを観れないじゃない。だからここで、こっち向きでして欲しいんだよ。勿論立ったままで。ほら、あの時と同じだよ。山登りの伐採場のところでやって見せてくれたじゃない。」
 「な、何を言っているの。あなたたち、どうかしてるわ。」
 「ほら、縄を脇の下に通して。この配管に引っ掛けて引っ張ればしゃがめなくなるから。」
 いつの間にか用意していららしい綿ロープを寺田が工藤と大石に手渡す。二人がかりで圭子の胸元から両脇を潜らせてその先を個室の上部に通っている配管に掛けて男二人で両方から引っ張るので、圭子は悪ガキたちの方を向いたまま便器のほうへ後ずさりせざるを得ない。最後は便座が持ち上げられた便器を跨ぐように股を開いて立たされてしまう。脇からロープで吊られた格好なので、最早自分からしゃがむということも出来ない。
 「さ、スカート捲ってあげるね。」
 そう言うと、ロープを抑えていない寺田が近づいてきて、圭子のテニススコートの真ん前を掴んで捲り上げるとその端を腰の部分に押し込んでしまう。
 「あれっ。先生、それパンティじゃないよね。プールで使ってた水着かな。でもあそこに穴が空いてる。その穴からそのままで洩らさないでおしっこ出来る?」
 圭子はもう絶対絶命の状態だった。水着の一番恥ずかしい部分は切り取られて穴が開いている。しかしだからと言って水着に小水を洩らさないで出せるか自信がない。
 「先生。僕、今、鋏持ってんだ。そのワンピースの水着は脱げないでしょ。いっそのこと腰の廻りから全部切り取ってあげようか。」
 いつの間にか大きな裁断用の鋏を手にしていた大石が提案する。
 「え、そんな・・・。」
 圭子は迷っていた。小水を洩らさないで出すにはそうするしかない気がした。しかし、もう限界近かった。切り取って貰えるまで持つか自信がなかった。
 「お、お願い。早く水着を切り取っちゃって。は、早くぅ・・・。あっ、駄目っ。ううっ。」
 水着に鋏を入れて貰う前に生温かいものが下半身を伝っていくのを圭子は感じとっていた。一部は穴から便器に向かってチョロチョロ滴りおちていたが、半分は水着を伝って太腿のほうへ滲みだしてしまっていた。
 「うわっ。出た。出たぞ。割れ目からどんどん雫が出てる。」
 男達は興奮しながら圭子の痴態を覗き込んでは、囃し立てていた。

piss out


 最後の一滴を出し終えると圭子は身体をぶるっと震わせた。あまりの事に最早羞恥心は麻痺し切っていた。もう見られて恥ずかしいものは自分には何も残って居ない気さえしていた。
 「ティッシュで拭いてやろうか。」
 悪ガキの中でもリーダー核の寺田が圭子が茫然と立ち尽くす便器の脇にあるペーパーホルダーからトイレットペーパーを巻き取ると、圭子の濡れた股間に当てようとする。
 「待って。そんなんじゃ足りないわ。ねえ、大石君。あなた、鋏持ってたでしょ。この濡れた水着、腰からした全部切り取っちゃって。工藤君は私がさっき持ってたタオル、洗面所で濡らしてきて。緩く絞って持ってきて頂戴。寺田君はもうロープを緩めて頂戴。」
 恥ずかしさを超越すると、圭子の口から適確な指示が自然と出てきた。
 大石がまず圭子の濡れた水着を腰骨の辺りから鋏を入れて、ぐるっと臍の辺りを経由して反対側の腰骨辺りで股間を不完全に被っていた部分を切り取るその部分がだらんと尻の後ろに垂れると、今度は背中の方に廻って腰から下の部分を切り離す。大石はその切り取った布きれの濡れてない部分を指で摘まんで圭子に翳す。
 「どうするつもり?」
 「先生。これ、貰っていいですか。」
 「いい訳、ないでしょ。そこのゴミ箱に捨ててっ。」
 きつく言われて、大石は勿体なさそうにしながらも、個室の脇にあった屑物入れにその布きれをポトリと落す。
 工藤が濡らしてきたタオルを寺田が受け取る。寺田はどうしても圭子の股間を拭いたさそうにしている。
 「じゃあ、寺田君。私の股間を拭いて。濡れた腿の辺りもよ。」
 もう恥ずかしがっていても仕方なかった。小水が垂れた部分を寺田に拭って貰う間、圭子はただされるがままになっていた。
 「もう一度タオルをゆすいできて。」
 今度は寺田がタオルを洗いに行く間、工藤に便座を下させ、圭子はそこに浅く腰掛ける。ゆすいだタオルを寺田が持って戻ると、圭子は便座の上にのけ反るように身体を倒し、股間をがに股に大きく開く。
 「今度は陰唇の廻りを念入りに拭いて。陰唇って判る?」
 「い、陰唇?」
 「おまんこのことよ。割れ目の内側は駄目よ。傷つきやすいから。外側の毛が生えていたところをゆっくりと念入りに擦って。」
 「えっ、いいの?」
 そう言いながらも、いい役を仰せつかったとばかりに股間をさらけ出している圭子の前にしゃがみ込むとタオルを注意深く当てる。修行僧等に念入りにトロロ汁を塗り込められた陰唇はまだ軽く疼いていたが、タオルで拭われると次第に掻痒感は収まってくる。
 「割れ目の上の方もやって。割れ目の中にタオルが入らないように気を付けてね。そう、いいわ。それで。そしたら、今度はまだ少し水分の残っている部分で割れ目の上からそおっと押し当てて。」
 「えっ。おまんこに当てていいの。」
 「擦っちゃだめよ。タオルでそおっと押し当てるの。そう、そうよ。そしたら擦らないように、力をゆっくり入れていって。ゆっくり揉み上げるような感じで。」
 陰唇の内部に塗り込められたものは小水と共にかなり流れ出てはいた。あとは濡れたタオルを上から押し当てることで、殆どが拭い取れるはずだった。
 「おい、寺田。俺にもやらせてくれよ。」
 うしろから不満そうに大石が声を掛ける。
 「お、俺。何か勃起してきちゃった。大石、代わってくれや。」
 寺田はそう言ってズボンの中で窮屈そうにしていた鎌首を擡げ始めていたペニスを取り出す。
 「寺田君。こっちに来なさい。握ってあげるわ。」
 圭子は寺田を背後に呼び寄せると手錠で自由にならない後ろ手のまま、固くなり始めたペニスを右手で根元から掴むと、力をいれて上を向かせる。
 「ああ、いいよお。」
 「出していいのよ。」
 そう言いながら圭子は寺田のペニスをしごいていく。それを見ていた工藤もたまらずにズボンのジッパーを下げて同じ様に勃起しはじめたペニスを外に出す。
 「先生、お、俺も・・・。」
 圭子は両手で寺田と工藤の勃起したペニスをしごいている。圭子の股間にタオルを当てていた大石までもがペニスを出し始めていた。
 三人は順番に射精して果てた。その頃には圭子の股間の疼きもすっかり収まっていた。

 「ねえ、あなたたち。この手錠の鍵、もしかして持ってるんじゃないの。?」
 「えっ?も、持ってないよお。なあ。」
 寺田が最初に反応し、他の二人に目を合わせると、二人も首を振る。
 「そう。じゃ、いいわ。そろそろ戻らないとバスが出ちゃうわ。」
 圭子が立上ると、すぐに寺田が着ていたシャツを脱ぎ、アンダーシャツ一枚になる。そして脱いだばかりのシャツを後ろから圭子の肩に掛けたのだった。
 「こうしとけば、手錠は見えないからさ。」
 そう言うと、寺田が濡れたタオルを持って先に立ってトイレを出る。それに続いて大石、工藤の二人も後を追う。一人残された圭子が最後にひと目が無いことを確認してから男子トイレを出たのだった。

 圭子がバスの最後尾の席に戻った時には、まだ石田の姿は見えなかった。そろそろ出発の時間が迫ってきていた。
 「皆さん、もう揃っていますか。」
 バスの運転手が立上って、後ろを振り向いて確認する。本来それはクラス担任の圭子自身がしなくてはならない役目の筈なのだが、立上って点呼するなど目立つ行為は避けたかったのだ。
 その時、小走りに石田が戻ってきた。
 「済みません、運転手さん。私が最後ですよね。もう出してください。」
 運転手にそう挨拶すると、真ん中の通路を突きぬけてまっしぐらに圭子の横へ戻って来る。
 「やっぱりドライブインでは使えそうな工具は見当たりませんでした、高野先生。」
 口調は申し訳なさそうだが、表情はそんな風にはみえなかった。むしろ圭子の窮地を愉しんでいるように見えるのだった。
 バスが走り出してすぐに石田の手が圭子の太腿の上に伸びてくる。
 「まだ痒いのでしょう。」
 石田の手が、圭子のテニススコートの下に潜り込もうとしていた。
 「だ、大丈夫です。もう、何ともありませんから。」
 両手が背中で繋がれているので、手で拒むことが出来ず、きつい眼をして首を横に振ることでしか意志を表すことが出来ない。石田は聞こえなかった振りをしながら、指を更に奥に伸ばしスコートの下は何も穿いていないのを探り当てる。
 「本当にもういいんです。大丈夫ですから。」
 圭子は石田側の脚を持ち上げて脚を組むことで石田の指が股間に掛かるのを阻止する。その行為に石田はさも残念そうに手を引っ込める。
 「あれっ。穿いていたもの、脱いできたんですね。よく一人で脱げましたね。」
 圭子はノーパンであるのを石田に指摘され、耳たぶが熱くなる。しかし、次の瞬間、最初に股間に手を伸ばしてきた時に、恥丘の部分に穴が空いていたことを何も言わなかったのを思い出した。
(あの時は、何も言わなかったのに・・・。)
 それが何を意味するのかは、圭子はまだ気づいていなかった。
 「僕のほうは、まだよくないんですよ。さっきあれだけ出したのに、また膨らんできているんです。何だか急に元気になっちゃって・・・。」
 石田が前のほうの席にいる生徒等には気づかれないようにこっそりズボンのチャックを下そうとするのを見て、圭子ははっとする。
 「駄目です。もう出来ません。いえ、もうしませんから。」
 きっぱりそう言い切った圭子に、石田はちょっと憤慨したような表情をみせる。
 「そうですか。ふうん・・・。そうだ。それ、貴女が肩から羽織っているシャツは寺田のですよね。おーい、寺田。ちょっとこっちへ来いや。」
 いきなり石田は前のほうに居た寺田に声を掛け、呼び寄せたのだ。
 「何ですか、石田先生。」
 寺田が近寄ってくるので圭子は慌てて顔を伏せる。その圭子の肩から乱暴にシャツを剥ぎ取る。
 「これお前のだったよな。返しておくよ。そうだ、寺田。お前、俺の代りにこの席に座るか?」
 「えっ、いいんですか。」
 これを耳にした圭子は慌てた。
 「だ、駄目よ。そんな・・・。あ、あの・・・。先生は石田先生ともうちょっと話がしてしたいの。だから前のほうに戻っていて。」
 「ちえっ、そうなの。じゃあ仕方ないな。」
 折角のチャンスを逃して残念そうにしながらシャツを手に前の方に戻っていく寺田を見て、圭子はほっと安堵の息を吐く。そして、あらためて横の石田の勝ち誇ったような目を見て、石田の意図を理解したのだった。
 「じゃあ、先生が折角僕と話がしたいって言ってくれたんで、僕がアレでもう少しお相手をしてあげますよ。」
 そう言いながらズボンのチャックを下して、頭を擡げはじめた肉塊をひっぱりだすのだった。一時間ほど前に、圭子の口の中に放出して果てた時には、すっかり萎えていた筈のモノは、すっかり硬度を回復させていた。石田の手が圭子の肩に伸びてきて、圭子の頭を無理やり股間に導こうと力を入れる。その時、圭子は前のほうで寺田たち悪ガキ三人組がチラチラと後ろの席を窺うように振り返っているのに気づいた。
 「駄目よ。先生。あの子たちが様子を窺ってる。」
 石田も寺田たちの視線に気づいて一旦手を戻す。
(何とかしなくては・・・。)
 圭子はまたも絶体絶命の状況に追いやられた。一計を案じるとすぐに行動に出た。外の景色を眺める振りをして石田の逆側を身を捩るようにして向きを変えると、手錠で繋がれた背中の両手を石田の股間のほうへ伸ばしたのだ。すぐさま屹立したモノが手に触れる。圭子はそれを両手でしっかり握りしめた。その感触がたまらなかったのか、石田は腰を少し浮かせるようにして応じる。圭子は両手で握ったモノが更に硬さを増し、鎌首を大きく持ち上げるのを感じとった。
(何とか手だけでイカせなくては・・・。)
 悪ガキ三人組のような経験の少ない子供とは訳が違う。しかもさっき一度放出しているのだ。簡単には石田はイキそうもなかった。それでも何時、生徒等に気づかれるかもしれない状況の中でハラハラしながら石田のモノを口に咥えているよりはマシだった。

withhand


 一度果てている石田は、なかなかイキそうもなかった。しかし掌の中で暴れ続ける、はち切れそうになった肉棒は、その中に息づくたぎるような血流が絶頂に昇り詰める前兆を確かに示し始めていると圭子は確信していた。手錠で手が自由に使えないのがもどかしかった。自由に動かせたらとっくに石田を果てさせられていた筈という自信のようなものが圭子の中にもあった。
 「おーい、皆んな注目してくれっ。」
 あともうちょっとという所だった。バスの前方で悪ガキの寺田が大声を挙げたのだ。思わず、圭子も手を止めてしまう。
 「大石のやつが落し物を拾ったんだ。この中の誰かが夏期学校の間に落したものに違いないんだ。」
 寺田はジッパーの付いた密閉式の透明なビニル袋に入った何やら白いものを翳していた。
(ま、まさか・・・。)
 圭子は一瞬でそれが何かを察した。
 「今、出すからな。ほら、これだよ。」
 寺田がビニル袋から中身を取出し、端っこの部分を摘まんで皆によく見えるように晒す。途端に女子生徒等を中心に悲鳴に近い叫び声が挙がった。それは明らかに女物の下着に間違いなかったからだ。
 「誰だあ、これ落したのは。正直に名乗り出ろよ。」
 「いやあ、止めてえ。」
 声を挙げたのはすぐ近くに居た女子生徒の一人だった。
 「って事は、おめえのだな。こいつは。」
 「違うわよ。バカねえ。どう見たって大人用じゃないの。」
 「何でそんなこと、わかんだよぉ。結構、ちいさいんだぜ。」
 「そんな刺繍がまわりに付いた高級そうなもの、私達が付ける訳ないじゃん。」
 寺田とその女子生徒の遣り取りを聞いていた圭子は耳を塞ぎたい思いだった。しかし背中の手錠がそれを許さない。手錠さえなかったら、さっと立上って寺田の手からそれをもぎ取って「バカなこと、止めなさい。」ときつく叱っていたところだ。それが出来ない自分がふがいなかった。
 「じゃあ、今からこいつを順に廻していくから、よく調べてみろよ。ほら、お前からだ。」
 寺田が手にしていたものが視界から消えた。おそらく他の生徒の手に渡ったのに違いなかった。
 「うわっ、結構汚れてんじゃん。ほらっ、ここのところ・・・。」
 「へえっ。すげえ。」
 どうやら女子生徒のほうではなく、男子生徒等の手に渡っている様子だった。
 「こらっ、お前ら。いい加減にしないか。さ、それをこっちに渡せ。静かに・・・。」
 圭子が顔色を悟られまいと、俯いて顔を伏せていた間に何時の間にやら股間のモノをしまって前のほうまで出ていったのは石田だった。
 「落し物があったらすぐ先生たちに渡さなければいけない事ぐらいわからんのか。後で校長室に呼び出すから覚悟しておけっ。」
 そう言い放つと男子生徒から下着を奪い取って最後尾の席へ石田が戻ってきた。車内はひそひそ、ざわざわと男子、女子ともに生徒等が顰めきあっている声が洩れ聞こえてきていた。
 「全くあいつらったら、どうしようもない奴等だ。ねえ、先生。」
 生徒から分捕ってきた拾得物をビニル袋に戻して自分の鞄にさっとしまい込んだ石田は傍らの圭子に同意を求めるように目配せするのだった。
 「おう、皆んな。もう少しで学校に戻るから、それぞれの荷物をすぐに運び出せるように準備をしておけよ。」
 そう注意してから、席に戻った石田の股間はもうすっかり平常に戻っている様子だったが、ズボンのジッパーが最後まで上がりきっていないのに圭子だけは気がついていた。

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