kosya0

妄想小説

夏期学校



 第九章 旅の終り


 バスが学校に到着すると、先に出発していた他の二台のバスでは既に生徒等も解散になってそれぞれ帰宅し始めていた。最後に到着した圭子等を載せたバスも前から順番に生徒たちが降りたつと、最後に石田と圭子が席を立つ。石田は圭子のバッグを後ろ手に持たせると、何時の間に回収したのか、圭子の汗取りタオルを背中の両手首に掛けて手錠をさり気なく隠す。
 「ようし、それじゃ、このクラスもこれで解散にするぞ。皆、気を付けて帰れよ。あ、高野先生は女一人で帰しちゃ危険だから、誰か送ってってやる者は居ないかあ。」
(な、何て事を言うの・・・。)
 慌てた圭子を尻目に、悪ガキたちがすかさず手を挙げる。
 「先生っ。俺たちが送ってってやるよぉ。」
 圭子は返す言葉がみつからなかった。
 「ば~か。冗談だよっ。お前らに任せる訳がないだろ。なあ、高野先生?」
 「あ、あの・・・。やっぱり石田先生にお願いします。」
 その声を聴いて、生徒等からはどよめきが起こる。ヒューヒューとちゃんと鳴らない指笛まで聞こえてきた。圭子は生徒等に多少の誤解を生んでも、これ以上自分の窮地を他の者には知られたくなかったのだ。

 生徒が殆ど居なくなり、教頭らもそれぞれの帰途について最後に圭子と石田だけが残された。
 「あの、私・・・。ひとりで帰りますから。」
 「一人で帰るって、そんな格好で帰ったら本当に襲われちゃいますよ。だって手錠で何も抵抗出来ないんでしょ。ふふふ・・・。」
 言われてみて初めて、そのままでは一人で帰れないことを思い知る圭子だった。
 「多分、用務員室に工具がある筈だからそこでそいつを外してあげますよ。さあ、一緒にいらっしゃい。」
 そう言う石田の後をついて行くしかない圭子だった。

 校舎の裏手にある用務員室の小屋はもうすっかり暗くなっていて誰も居ない様子だった。灯りもグランドのほうにある照明が洩れてきている程度なので、やっと出入り口が判る程度だった。
 鍵は掛けてないようで、用務員はとっくに帰宅しているようだったが、石田は慣れた手つきで扉を開けると中の灯りを点ける。用務員室は半分が四畳半の畳敷きになっていて、残りの半分が土間になっている。石田は用務員が土間で作業をする際に使っているらしい折畳式の小さな椅子を持ってきて、さっと組み立てると四畳半の近くの土間に据える。
 「そこに座ってください。」
 石田は畳の間にあがると工具箱を探っている。圭子は石田が用意した小さな椅子に腰掛けるが、パンティを穿いていないので、椅子の上面のざらっとした亜麻布が直接尻にあたるのが気持ち悪い。
 突然灯りが圭子を照らす。石田が文机の上にあった電気スタンドを点けて圭子のほうに向けたのだった。

no guard

 「まぶしい・・・。」
 「ああ、済みません。ちょっと電灯だけじゃ暗くてよく見えないのですよ。」
 圭子が、石田が作業をしやすいように、手錠を掛けられた背中側を灯りのほうに向くように身体の位置を換える。土間に降りてきた石田は細い錐とペンチのようなものを持って圭子の真正面に立つと、圭子の後ろから点けたばかりの電気スタンドが石田の身体の前面を煌々と照らしている。その姿を見て、圭子はハッとする。股間の部分が明らかに膨らんでいるのだ。
 「さっきは途中だったでしょ。寺田の奴が突然要らん事をして邪魔するから。蛇の生殺し状態なんでね。作業をする前に、先生にボクのも癒してすっきりさせて欲しいんですよ。」
 そう言うと、道具を床において、ズボンのチャックを下す。圭子が拒むことが出来ないのは石田も圭子自身も重々承知していた。咥えて果てさせなければ永久に戒めを外して貰えないのだ。
 「さ、早くう。」
 そう言って、石田は頭を擡げ始めた股間の一物をすこし持上げるようにしながら圭子の顔面に近づける。圭子は観念して目を閉じ、唇を薄く開く。その瞬間に、どこかで何かが閃いたような気がしたが、圭子には何だかわからないうちに、肉の塊が唇を貫いてきた。

fera2

 口の中に入ったそれは、どんどん重みと硬さを増してきた。石田が腰を動かす度に唇の先と喉の奥との間を何度も抽送を繰り返す怒張に舌と頬で締めつけたり緩めたりで動きを合わせる。
(今日は朝からもう何度、こんな事をさせられたのだろう。いや、この夏期学校に来てから数えたら、何度目になるかわかりはしない。もう唇が麻痺してしまっている。) 
 そんな事を虚ろに考えながら、唇の端から垂れてくる自分の唾液すら拭えない自分の惨めさを噛みしめている圭子なのだった。

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