妄想小説
被虐のヒロイン 美少女仮面フォンテーヌ
二
「現れたわね、デビアル。今度こそ、きっちり白黒を付けてやるわよ。」
「出来るものならやってみろっ、フォンテーヌ。」
「言ったわね。この正義の鉄槌スティックの電撃ビームを受けるがいいわ。それっ。」
フォンテーヌが正義の鉄槌スティックを宿敵デビアルに向けると眩い光線ビームが放たれる。しかし何時もなら強烈なパワーで相手を打ちのめしてきた電撃ビームは何故かデビアルの前で跳ね返されてしまうのだった。
「えっ、どうしたっていうの。何故電撃ビームが効かないの・・・。」
「こうなったらフォンテーヌキックを喰らわせて倒すまでよ。いくわよ。えいっ。」
しかしこれまでなら確実に相手の急所に決まっていた筈のフォンテーヌキックまでが空を切ってしまう。
「え、いったいどうしたっていうの。」
「フォンテーヌよ。まだ気づかぬか。お前が迷い込んだこの魔窟はお前が使える筈の魔力が封印されてしまう結界になっているのだ。もはやお前には人間程度の力しか発揮できないのだ。」
「何ですって。そ、そんな・・・。」
「まだ判らないようだな。お前の力と儂の力がどれほどの差があるか思い知らせてやる。」
デビアルが鉄槌スティックを持っているフォンテーヌの右腕を捕えると物凄い力で締め上げる。
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