170脚上げ放尿

妄想小説

牝豚狩り



第三章 三箇月前

  その8


 最初は、由紀の周りをゆっくりと回りながら、身体をじっくり検分してしていた。特に股下ぎりぎりまで短くさせられてしまった制服のスカートから伸びるはちきれるような白い太腿を男はじっくり鑑賞するように見入っていた。それから、男は由紀の顔に手を伸ばした。顎をしゃくリ上げるようにして、由紀を上向かせる。男は背が高かった。主催者達からは「先生」と呼ばれていた男だったと、由紀は思い出した。
 由紀も背はそれほど高いほうではなかったので、男のほうを見上げるようにして磔にされたまま男の方を睨んでいた。男の片方の手が由紀の顎を捉えたまま、もう片方の手が由紀の腋の下のほうに伸びてきた。爪先立ちになるほど、吊り上げられている為に、制服の上着もずり上がって、スカートのベルトの上に、下に着ている白いブラウスが見えている。そこを伝って、男の手が由紀の上着の中に滑り込んでいく。ブラウスを上からまさぐるようにしながら、男の手は由紀の決して貧弱ではない、しかし形よく締まった胸の膨らみを捉えた。男の掌が片方の乳房をすっぽり包み込むように捉えると、男は次第に力を入れる。由紀は男を睨みつけながら、唇を噛んでそれに堪えた。
 男は由紀の胸の張りのある柔らかさの感触を暫く楽しむように揉みしだいてから、一旦手を放した。そして今度は近くの地面に落としていたライフル銃の形になっているエアガンを取り上げた。そして、由紀の真正面に立つと、銃口をまっすぐ由紀に向ける。男の手が引き金に掛けられていないことから、由紀に向けて発射しようとしているのではないことは判った。が、その銃口の先は由紀の臍の辺りに押し当てられた。由紀の喉が恐怖にごくんと鳴る。
 由紀の不安そうな表情をみて、男はにやりとしてから、銃口の先をスカートの上を這わすようにしながら、下へ向けてゆく。そしてその先は短いスカートの裾まで達してそこで止まった。由紀は恐怖に身じろぎも出来なかった。
 男は今度は銃口の先をスカートの少し奥まで突っ込んでから、その先を持ち上げて由紀の制服のスカートをゆっくり捲り上げていく。持ち上げられた裾の下から由紀の白いショーツが覗き始めるのはすぐだった。
 男は暫く無言で、まくられたスカートから覗いている由紀の下穿きを舐めるような目つきで見ていた。由紀は、恥かしさにいたたまれなく、横を向いてしまう。
 「どうした。恥かしいのか。今更恥かしがってみたって、さっきから逃げ回っている間もパンツをずっとちらつかせていたんだぜ。」
 男の言う通り、股下ぎりぎりの丈しかない超ミニにさせられてしまった制服のスカートは、ちょっと派手に動くだけで、下着を覗かせてしまっているのは由紀も意識していた。が、こうして捲くられてじっくり見つめられるのは、また別の恥かしさがあった。
 男はひとしきり、捲くったスカートの下のショーツを鑑賞した後、今度は銃身の先を由紀の股の下にくぐらせた。銃身の頭には照準をあわせる為の突起がついている。その先を使って、由紀の股下の真中をまさぐり始めたのだ。この辱めに、由紀は内腿をぴったり閉じて避けようとするが、爪先立ちでやっと立っている為に力が思うように入らない。その脚をこじ開けるように男は銃身を器用に操った。
 「うううっ、や・・・、やめてっ。」
 しかし男は容赦しなかった。由紀は股間に当てられる異物の不思議な感触に、妖しい気持ちが湧き上がってくるのを畏れて身を捩らせた。男に弄ばれ、いたぶられているという思いが、余計に自分を興奮させてしまうのを、無意識のなかで感じ始めていた。
 「お願い、もうやめて。」
 男がふたたびにやりとほくそ笑む。
 「どうした。感じてきて、我慢出来なくなってしまいそうかい。」
 男の言葉に由紀ははっとする。恥かしさに耳たぶが熱くなって赤くなっているをの感じる。
 「空手の名人もあそこのほうの感度はいいようだな。その分じゃ、潤んでくるのも早そうだ。それとももうとっくにパンツの裏側は濡れて沁みになっているのかい。」
 男が嫌らしそうに捲くられた裾の下のショーツの奥を覗き込んでくる。
 「嫌っ、見ないで・・・。」
 由紀は身を捩るようにして男の視線を避けようとするが、所詮は無駄なあがきだった。由紀は男の視線を避けようとして、腹筋を使って片膝を持ち上げた。その先が男の顔面を襲った。男は咄嗟のことに避けきれず、後ろに尻餅をついて倒れこむ。
 由紀ははっとした。ここで男に脚を振り上げて蹴りを入れても、所詮力が篭められず有効な打撃には至らない。それに所詮丸太で磔にされて吊るされている以上、多少のダメージを男に与えたところで何の役にも立たないことは判っているつもりだった。
 「ご、ごめんなさい。決して、あ、あなたを・・・。」
 由紀には何と言っていいのか判らなかった。男を決して許している訳ではない。むしろ許せない相手だった。が、今、この状態で、男を挑発してはならないのだと自分に言い聞かせていた。
 顎に一撃を食らった男は、手を顎に当てながらゆっくり立ち上がった。怒っているというよりは、油断をした自分に腹を立てているようだった。

 「ご主人様に刃向かった豚には、罰を受けて貰うぞ。」
 そう言うと、男は由紀の背後に回り、後ろからスカートの中に手を入れて、つるりと由紀のショーツを引き下げ、膝のすぐ上まで引きおろしてしまった。その上で由紀の短いスカートをたくし上げ、白い尻がすっかり丸出しになるようにさせてしまう。タイトな形になっている制服のスカートは一旦たくし上げられると、自然にはずり下がってはきてくれない。由紀は尻と股間を丸出しにし晒されてしまった。
 それだけで罰は済まなかった。由紀が不自由な格好のまま、首を回して背後の男のほうを窺うと、男はズボンからベルトを外しているところだった。それは金属の鋲がいくつも売ってある太い革製のものだった。それを二つ折りにすると、由紀の背後で振り上げた。
 「パシーン」
 由紀の尻が小気味のいい大きな音を立てた。白い肌がたちまち真っ赤なミミズ腫れを浮き上がらせる。
 「パシーン、パシーン・・・」
 男は容赦なく、革ベルトの鞭を、無防備な由紀の裸の尻に打ち下ろした。
 由紀はあまりの痛みと情けなさに、眼尻に薄っすらと涙を溜めた。

 男は息が切れるほど続け様に由紀の尻を打ち据えてから、ベルトの手を漸く下にさげた。そして今度は由紀の前に回り、折ったベルトの端を由紀の顎にあてて上向かせる。由紀は涙を溜めながらも、瞳はキッと男を睨んでいた。
 「牝豚っ、どうだ。判ったか。・・・、おや、まだ懲りないようだな。ようし・・・。」
 男は一旦、由紀のもとから身を離す。そばに置いてあったリュックを取り上げ、中からもう一本のロープを出すと先で小さな輪を作る。そうしておいてから、エアガンの銃身を使って、由紀に片脚の膝を上げさせ、ロープの輪を足首に通す。由紀は男にされるがままになるしかなかった。
 男は由紀の片足首でロープの輪を引き絞って締めると、反対側のロープの束を、由紀を吊り下げている樹の枝に投げ上げる。枝を通してから、ロープの片端を力を篭めて引きだしたのだ。
 由紀は両腕で吊られている上に、片脚まで樹に吊られることになってしまった。もはや蹴りの足は出しようもない。そればかりか、大きく股を広げた格好で脚を広げさせられてしまったのだ。
 膝のショーツが邪魔になるのでもう片方の足から抜き取られてしまい、上に引き上げられてしまったほうの膝にだらしなく垂れ下がる。男は由紀が片脚をYの字に開いてあげる格好になるまでロープを引いてから幹に結わえて固定した。もはや、股間も丸出しだった。薄くはない股間の茂みの下に、ピンクの襞の陰唇が覗いてしまっていた。由紀は身体だけは柔軟性も鍛えているので、体操選手のような格好に吊り下げられても何とか立っていることだけは出来たが、殆ど股裂きにも近いような格好だった。
 「く、苦しいわ・・・。もう、許してっ。」
 男に屈服したくはなかったが、股裂きの痛みは限界に近かった。なんとか堪えている由紀の耳に男の非情な言葉が聞こえてきた。

 「脚を下ろして欲しかったら、そのままの格好でおしっこを出してみろ。うまく出せたらおろしてやる。」
 あくまでも、由紀の羞恥心をいたぶるつもりのようだった。半日近くを山の中を走りまわされていて、尿意もかすかに催してはいた。両手が使えないので、下着をおろして排尿することもままならなかったのだ。朝方、紙おむつの中に洩らさせられた後、用を足すことも出来なかったのだ。

 男の前で股を大きく広げたまま、立って放尿するなど、由紀には考えられないことだった。しかし、無理な姿勢から解放されたい気持ちが、由紀の羞恥心に打ち勝ってしまった。
 初めはちょろちょろと、勢いなく尿道口から洩れるように太腿を伝っていた滴が、次第に勢いを増し、ついには由紀の目の前に放物線を描いて噴出し始めた。一旦洩れだすと、堰を切ったようにもう由紀にも止めることが出来なくなった。
 男は少し離れたところに腰をおろして、由紀が目の前で痴態を演じるのを笑いながら眺めていた。
 放尿し終えた後の由紀はすっかり意気消沈していた。もはや男を睨み返す元気も無くなっていた。首をうなだれて、男のほうを見ようともしなかった。
 「どうした、立ちション娘。さっきまでの元気はどこ行ったんだ。」
 男は揶揄するように由紀に近づき、顎に手をあてて自分の方を向かせる。が、もはや、由紀の目には闘争心が消え失せていた。あまりの恥辱に、何も頭に浮かばずに放心状態にあるかのようだった。
 あまりに由紀が突然無反応になって、男のほうが却って唖然としてしまっていた。獲物をいじめるむらむらとした気持ちが醒め始めているのを感じていた。由紀の脚を吊り上げている縄を解いて脚を下げさせる。それでも由紀は脚をぴんと張ってつま先立ちになるでもなく、だらしなく脚を折って、磔の丸太にぶら下がるようにしている。
 男は由紀を吊っていた丸太の両側の縄も緩めていった。そのまま由紀の身体が下がっていくと、由紀は立つことも出来ずに膝をついて石ころだらけの地面に丸太を背に抱えたまま蹲ってしまう。さっき打たれたばかりのミミズ腫れの出来た白い尻だけを突き出すようにしてしゃがみ込んでいる。
 男はそろそろ獲物を最初の集合場所に連れ帰る頃合だなと思い始めていた。しかし、どうやって安全に運ぶかは工夫が必要だと考えていた。
 (今は元気なさそうにしているが、何時また刃向かってくるか判らない。脚の自由を完全に奪ってしまうと、連れていくのに骨が折れるし、下手に自由にすれば何時蹴りを入れてくるか判らない。)
 抱えてゆくにも丸太を背負った女警官は、いかに上背のある男にも、ちょっと重そうだった。足首を1mほどの縄で繋いでおけば、蹴りは封じたままで歩かせることが出来そうに思われた。後は首に掛けた縄で引っ張っていけば、歩かざるを得ない。
 由紀を吊り下げていた丸太の縄は由紀が地面にしゃがみこめるだけ緩めただけでまだ外しては居なかった。そのままでは逃げ出せない。
 (今のうちに足首を縛っておこう。)
 男はそう考えて、由紀の片脚を吊っていたロープを手繰りよせ、抱えて蹲っている由紀の背後に回った。
 その時に、男に油断があったのだ。やらせた痴態によるあまりの由紀の落胆ぶりについ油断が出てしまったのだった。一瞬無防備に由紀に近づいてしまった。その時、急に由紀が立ち上がって背中の丸太を振り回したのだ。樹の枝に丸太の両側は繋いであったのだが、立ち上がった為に回転出来るだけの弛みが出来てしまっていた。その計算を見誤ったのだ。
 男は完全に不意を突かれた。由紀の両腕を固定している丸太の先が男の顔面を襲うのに、手も挙げることが出来なかった。由紀も抑えていた怒りをそのままぶつけるように満身の力を篭めていた。
 顎の骨が折れるような音がして、男が崩れ落ちた。由紀には最初の男に与えた脳震盪以上のダメージがあったのを直観した。が、男を哀れむ気持ちは全く起きなかった。
 倒れ込んでいる男を眼下に見下ろしていた由紀は、しかしまだ自由の身になれた訳ではなかった。取り合えず、樹の枝から吊るされている状態から抜け出さなければならない。立てば多少の弛みが出る縄だが、反対側は樹の幹にしっかり結わえ付けられている。由紀は樹の枝の上を通っているロープを少しずつずらすようにして、吊られた格好のまま、幹のほうへにじり寄っていく。そして漸く吊られたロープの先が留められている幹の近くまで寄ることが出来た。丸太の先の手は結わえ付けられた箇所に届くぎりぎりの弛みしかなかった。指先がやっと触れられる程度で力が篭められない為、簡単には解けそうもなかった。
 由紀は自由になっている足を使ってロープの結び目をしごいた。暫く擦るようにしごいていると、少しずつ結び目は緩んでいくのがわかる。ある程度緩んだところで丸太の先を伸ばして指で結び目を掴み、なんとかロープの端を幹から解くのに成功したのだった。
 丸太が樹の枝から外れて自由に動けるようになると、由紀は最初に隠れていた岩の陰に向かった。隠しておいたナイフを足でほじくりだす。丸太の片側を下げて、それを拾い上げると、辺りの樹の幹を入念に調べはじめる。
 いい具合に幹に裂け目のある樹を見つけるとそこへナイフの柄を差込み、その上から不自由な手を使って、それまで吊り下げるのに使われていたロープをぐるぐる巻いて固定する。ナイフが固定されたところで由紀の手首を縛っている縄の端を、刃に擦り当て始めた。
 ナイフが切れるのに、暫く時間が掛かったが、漸く丸太に繋がれた手首を解くことが出来た。片腕が自由になると、幹に固定していたナイフを再び解いて取り上げ、片方ずつ腋を縛っている縄を切り、やっとのことで丸太への磔の身から解放されたのだった。
 由紀の怒りの一撃で倒された男はぴくりともせずに倒れ込んでいた。顔を近づけてみると、微かに息はしているのが判る。男のリュックを探ると手錠とその鍵が見つかった。男を由紀が吊るされていた樹の幹のところまで引き摺っていって、後ろ手に幹を背にして手錠を掛ける。男のポケットを探って、手錠の合鍵を持っていないことも確かめておくのを忘れなかった。
 ぐったりしている男を拘束してしまうと、さっき男と格闘していた際に脱げてしまっていたショーツを探す。すこし湿って汚れていたが、ノーパンでいるよりはましと短いスカートの下に穿き直す。短い裾を伸ばすようにして身繕いをすると、男がしていたリュックの中身をあらためる。スタンガンや手錠は何かの役に立ちそうだったので、男に代わってそれを背負い込むと、ぐったりしている男を放置したまま、沢に下りてきた崖を再び登ってゆくことにした。
 (相手はもう一人居るのだ。油断してはならない。)そう心を新たに引き締めた由紀だった。

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