妄想小説
美少女仮面ポワトリン 仕組まれていた罠
二
そんなユウコがパトロールを続けているその時だった。何だかお尻のほうがムズムズするような気がして振り返った所で自分のスカートがめくられているのに気づいたのだった。
まさかの出来事だった。
「きゃっ、誰っ? 何て事するの・・・。」
あまりの事に狼狽えてしまい、犯人を取り押さえなきゃと思った時には犯人らしき小学生は姿を既に消していた。
(しまった。取り逃がしてしまったわ。)
周りを見渡すと、皆目を丸くしてユウコの事を見つめている。目撃していた者たちはさっきの小学生と同じでユウコのパンツばかりに気を取られていて、めくった犯人ははっきり見ていない風だった。
(やられてしまったわ。悔しいっ・・・。)
恥ずかしさと悔しさに憤懣やるかたない気持ちを抱きながら犯人の後を追うが、もう何処にも見当たらないのだった。
「ふうん。そうするとタクト君は自分の知ってる友達の中には居ないわけね。」
ユウコはポワトリンに変身した上で、犯人の手掛かりを掴む為にあちこち聞き込みをすることにして、取り敢えずポワトリンクラブを作って普段から協力してくれているタクトから心当たりを探っていたのだった。
「でも、最近流行っている評判のカツパンを食べたら急に様子がおかしくなったって言う子もいるんだ。まだ噂でしかないんだけどね。」
「評判のカツパンですって? 何だか怪しいわね。」
ユウコは今度はその謎のカツパンというのを当たってみることにしたのだった。
「ふふふ。うまくいきましたね、兄貴。子供等は何にも気づかずに新発売のカツパンを美味しい、美味しいって食べてますぜ。まさか、催淫剤が仕込んであるなんて思わずにね。」
「それで、カツパンを食べた子はその後の挙動はどうなんだ?」
「それもちゃんと見届けてありますぜ。大抵はその後、スカートを穿いた女を見つけるとそっと後ろから近づいてスカートめくりをしてますよ。おそらくかなりムラムラしてるんでしょうな。」
「ちゃんと薬の効き目があるということだな。これならディアブル様にいい報告が出来そうだ。」
そんなパン屋に扮した悪人たちの会話をこっそりパン工場に忍び込んだポワトリンは盗み聞きしているのだった。
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