妄想小説
美少女仮面ポワトリン 仕組まれていた罠
一
ユウコもその噂は耳にしていた。最近、小学生たちの間でスカートめくりが流行り出しているというのだ。スカートめくりそのものはユウコが小学生の時代にも無い訳ではなかった。しかしここ数日間、街で起きているのは度を越しているというのだ。
その被害に遭っているのが小学校の女児たちだけではなく大人の女性までが狙われているというのだった。
(何か良からぬ企みが陰で行われいるのでなければよいのだが・・・。)
不安になった村上ユウコには、神様から託されている町内と宇宙の平和と安全を守る使命を与えられている。放っては置けないと、町内のパトロールに出た直後のことだった。
「きゃあ。」
鋭い悲鳴があがり、ユウコが走って行くとスカートを捲られた大人の女性が茫然と立ち竦んでいる。ユウコはその現場を目撃していたらしい一人の少年に訊ねる。
「君、今スカートめくりをした子を見た?」
「うん、見たよ。素早かった。だから白いものがチラッとしか見えなかった。」
「ううん、そっちの方じゃなくて、スカートめくりをした子の方。知ってる子だった。」
「そっちはよく見なかったなあ。すぐ逃げてっちゃったから。」
「いい? 君。スカートまくられた女の人の下着なんか見てちゃ駄目よっ。」
「てへっ。でも興味あるもん。」
「君にはまだ早いわ。駄目よっ。」
男の子に注意はしたものの、ユウコは街に異変が起きているのを感じていた。
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