騙された新人女優とマネージャー
第四部
六十七
「という訳で、手塚由里は当分スキャンダルの騒ぎが収まるまでは表舞台に立つのは難しいと考えております。先生にはいろいろご配慮頂いたのに本当に申し訳ないと思っております。」
茉莉は事件の深い真相には触れずに由里がスクープ週刊誌のスキャンダルネタに依って当面身を隠さざるを得なくなったことだけを深沢に告げに行ったのだった。しかし深沢からの返事は意外なものだった。
「実は儂の方も持病の心臓の病が再発してね、暫くは映画の撮影を延期しようとしていたところだったのだよ。君や手塚君には申し訳ないがと言おうとしていたところだったのだ。」
「そ、それは・・・。手塚の主演の話を取り止めることはもう少し待って頂けるということでしょうか?」
「ああ、そういうことになるね。そして映画の方の撮影開始は暫く延期にはなるが、君とのプライベートな撮影の方はそのまま身体が許す範囲内で続けさせて貰うということで了承して貰えると有難いのだが・・・。」
それは茉莉にとっては願ってもないことだった。自分が深沢のモデルとなることを続けることで由里の主演決定は少なくとも打ち切りにはならないことを意味していたからだ。
「先生の撮影は私としても是非お願いしたいところです。今からでも早速お願いします。」
すぐに茉莉は服を脱いで下着一枚の格好になると、両手を後ろに回して深沢の縄を受けモデルになるべくカメラの前に立つのだった。
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