騙された新人女優とマネージャー
第四部
六十二
目隠しが外されると茉莉はあらためて男の目の前で脚を広げさせられたスカートの中を丸見えにしていることを意識する。
「ううっ・・・。そんなに覗き込まないでっ。恥ずかしいわ。」
「何をそのくらいで恥ずかしがっているんだい? これからもっと恥ずかしいことをされるんだぜ。いや、もっと愉しいことかな?」
「愉しいのは貴方だけでしょ? さっさと犯したらどうなの・・・。」
「もうあそこが疼いてきて男が欲しくなったか。そんなに犯して欲しけりゃやってやるぜ。さあ、どっちがいい? 上の口でするのと、下の口に挿して貰うのと。選ばせてやるぜ。」
「どっちでも好きにするがいいわ。」
「ほう・・・? 好きでいいのか。じゃ、両方させて貰うことにするか。昨日はあの娘で未遂だったんで両方共、中出しさせて貰うことにするぜ。」
芦原はパイプ椅子の下の剣山を足で隅の方へ蹴飛ばす。漸く茉莉は不安定なパイプ椅子の上から床に脚を下すことが出来るようになる。しかし長く不自由な格好を強いられていたせいで足許が覚束なく、床によろけて倒れ込んでしまう。
「そのままの格好で尻だけ持ち上げればいいぜ。後ろから犯してやるっ。」
その言葉を引き出したところで茉莉はもう充分な証拠を掴んだと判断した。
「もう充分証拠は撮れたと思うから突入してきていいわよ。」
茉莉はスタジオ内に密かに設置しておいた隠しカメラの映像を隣室でずっと見守っている筈の警官たちに呼びかける。そのすぐ直後にスタジオのドアがこじ開けられる音がしてきた。
「な、何だ・・・。どういう事だ?」
「貴方の発言や行動はこの部屋に仕掛けられた隠しカメラで隣室に控えている警官たちにずっと送られていたの。証拠を確実に掴むまでは私が囮になっていたっていう訳。もう観念することね。」
「何だって? 畜生っ。騙したんだなっ。」
芦原が縛られて抵抗の出来ない茉莉を突き飛ばして逃げようとするのと警官たちがドアを蹴破って入ってくるのが同時だった。
「芦原っ。恐喝、並びに脅迫の現行犯と強姦未遂の罪でお前を逮捕するっ。」
芦原はあっと言う間に警官たちに取り押さえられる。
「刑事さん。この男を確保したらこの男のロッカーを捜索してっ。脅迫のネタに使っていたビデオや画像がある筈だから。」
茉莉は適確に警官たちに指示するのだった。
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