電車帰路

妄想小説

営業課長・桂木浩子 ~ 嗜虐の誘惑 (淫乱インストラクタ続編)



第十四章

 がくんと首が揺れて、浩子は目を醒ました。はっとして前を見ると、三人の男が真正面に座っている。頭の禿げた嫌らしそうな目付きの小男と、黒縁の度のきつそうな眼鏡を掛けた純情そうな学生服の高校生、そして、サングラスを掛けたヤクザ風の若い男だった。その三人の目が自分のほうを注視している。正確に言えば、自分の身体の中心に向けられていた。
 はっとして、スカートの裾の前を抑えようとして、両手が背中から動かないのに気づく。いつのまにか何かで自分の両手が親指同士で括られていた。晒してしまっているミニスカートの下のデルタゾーンを自分では隠すことが出来ないのだ。
 声を挙げそうになる自分をやっとのことで抑えた。浩子は必死で自分では気づいていない振りをして、男達から視線をそらした。見ないではいるが、男達の視線が痛いように感じられた。その時、浩子は下着を付けていなかったことを思い出した。
 (嫌っ、やめて・・・。見ないで、お願い。)
 心の中でそう叫んでいた。
 (これは自分に科せられた罰なのだわ。あんなにあちこち汚して廻って管理人に掃除をさせた罰として、これから自分の恥かしい部分を晒してゆかねばならないのだ。)
 浩子は管理人が電車に乗る前の浩子の腕を捕らえて、親指の付け根に針金をぎりぎり巻いていくのを思い出していた。
 「いいか。電車に乗ったら、ずっと前を向いて、誰にどんなに覗かれても、東京へ着くまでそのミニスカートの奥を晒したままでいるんだぞ。これはお前に与える罰なんだ。ほら、これをよく見ろ。」
 そう言って、管理人が懐から何やら白い布切れを取り出すのを見たのだ。管理人が広げる前にそれが自分が穿いていたショーツであることを浩子は悟っていた。
 「嫌っ、広げないで。」
 浩子の必死の思いも虚しく、管理人の手でそれが広げられると、内側のクロッチの部分が浩子の顔面に向けて晒された。
 「これだけべっとりと汚れをつけるぐらい汁を垂らしたお前のあそこを、ずっと男達に見られるんだ。そして、感じて、又汁を垂らして電車のシートまで露で汚してみせろ。恥かしけりゃ、恥かしいだけ潤んでくるんだろ、お前の身体は・・・。」
 「ゆ、許して。そんな恥かしいこと、させないで。ああっ、いやあっ・・・。」
 涙ぐみながら管理人に許しを請う浩子だが、管理人の顔は非情だった。

 電車がやってきて、自動扉が開くと、逃げようとする浩子を管理人は縛った腕を抑えて無理やり電車の中へ浩子の身体ごと突き飛ばすように押し込んだ。
 「いいか、しっかりあそこを晒しながら帰るんだぞ。」
 浩子の耳に、管理人の声が、死刑執行人の言葉のように響きつづけていた。
 目の前をちらっと見ると、相変わらず三人の男の目は浩子の剥き出しの股間に釘付けになっている。禿げた男が、隣の学生服に向ってなにやら耳打ちする。それを聞くと学生は驚きにめを丸くして、尚一層、顔を浩子の下半身のほうへ凝らしてみてから、更に隣の男に耳打ちする。
 「あそこから何か洩らしてますよ。」
 浩子の耳にも薄っすらと言っている言葉が聞こえてしまった。
 (えっ、いや。駄目、ああ、我慢出来ないっ・・・。)
 浩子が自分の股間に目をやると、スカートの下から生温かいものがだんだん沁みて出てきているのが見えてきた。
 (そ、そんな・・・)
 自分では抑えられない股間からの洩れに、浩子は身を捩じらせて防ごうとするが、どんどん沁みは広がってきていた。
 (いやっ、違う。違うのよ。おしっこじゃないし、他の嫌らしいものでもないのよ。これは私の洩らしたものじゃないの。違うの・・・。私のじゃないのっ。ああっ・・・・。)
 恥かしさに、思わず目が潤んできて、前がぼやけて見えなくなる。

 その時、電車が減速を始めたので、浩子の身体が傾きかけたのを感じて、浩子ははっとなって目覚めた。脚が大きく開きかけていた。慌てて脚を閉じて、辺りを見回す。電車内には誰も乗っておらず、浩子ははしたない格好を見られずに済んだのをほっと胸を撫で下ろす。
 もう一度電車には他に誰も乗っていないのを確かめてから、そっとスカートの内部に手を伸ばす。その指の先がノーパンの秘部に触れると、洩れまではしていないが、はっきりと潤い始めているのに気づくのだった。

眼鏡あり

 完
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