少女首輪

新任教師 美沙子





  十一

 売り子の前で、紙おむつの穿き替えをさせられてからの美沙子はすっかり意気消沈していた。恥ずかしさに生きている心地もなかった。ただ、後は俯きながら男に従って、許してもらえるのを待つだけだった。
 男は更に、紙オムツを付けたままの美沙子を、街じゅう曳き回した。尿意を催してくると、男は妙に勘がよく、それに気づいた。美沙子は男に言葉でいたぶられながら、立ったままオムツの中に放尿しなければならなかった。おむつも度重なる放尿にずっしりと重くなっていて、吸い込む限界を再び迎えたまま、歩かされていた。

 外は次第に薄暗くなってきていて、夜を迎えようとしていた。男が最後に美沙子を連れてきたのは、日曜日の人だかりもそろそろなくなりかけていた、大きな公園だった。緑の芝生には昼間、子供等が歓声を上げて親子が休日のひとを時すごしていたのが、今は殆ど人影もなくなりかけていた。

 その芝生におおわれた広い原っぱの真中に男は美沙子を引っ張ってきていた。
 広場の真中に、子供用の水飲み場がある。ふたつ蛇口のついた背の低い水栓があった。男はその前に美沙子を立たせると、ポケットから何やら取出す。
 「手を出せ。」
 男が手にしていたのは、短い紐だった。
 美沙子がおそるおそる両手を差し出す。
 「前じゃなくて、後ろ手だ。」
 美沙子は唇を噛んで、だが、仕方なく男に背を向け、男のほうに両手を差し出す。男はその美沙子の手首に紐を括りつけていく。美沙子には何をされるのかは分らなかったが、無抵抗の状態にされて、いたぶられるのは間違いなかった。そして、美沙子はそれに馴れ始めていた。

 男は美沙子の両手を縛ってしまうと、その紐を引っ張って水飲み場の水道の蛇口に括りつけようとする。
 「あっ、待って。」
 美沙子は腕を引かれて、中腰になる。男は更に紐を引くので、大きく脚を割ってしゃがみ込まねばならない。当然、スカートの中は丸見えになる。美沙子は倒れないように必死で堪えながら、なんとか脚を閉じて、スカートの奥を隠そうと試みた。

evening park


 男は美沙子の両手を水道の蛇口に括り付けてしまうと、美沙子の前に立ちはだかった。そして、片方の足を、閉じている美沙子の両脚の間に、ぐいぐい割り込ませてきた。美沙子は仕方なく、脚を広げざるを得なかった。更に男はもう片方の脚も美沙子の脚の間に割り込ませ、両方の脚で、美沙子の股をどんどん広げさせる。美沙子の顔面には男の股間があった。
 「最後の奉仕をしてもらおうか。」
 そう言うと、男はズボンのチャックをおろし、硬くなりはじめている一物を美沙子の眼前に突き出した。何をしなければならないか、美沙子にはよく分っていた。そして、それを避けることが出来ないことも。

 口に含むと、途端にそれは大きく膨れあがった。顎がはずれそうになるほど、喉の奥までそれは突っ込まれてきた。美沙子は口の端からよだれを垂らしながら、それを受けいれる。
 「もっと、しゃぶれよ。」
 男に言われて、美沙子は必死で口をすぼめ、その大きく硬いものをしごくようにしながらしゃぶっていく。だんだん慣れてきて、顔を前後に振りながら、ピストン運動をして男のものをしごいていく。男は気持ちよくなってきて、身体を反らせて美沙子に股間を突き出してきた。
 美沙子はピッチを早めた。男の口から溜息が洩れているのが分る。男の物が更に怒張してくる。
 「ううっ、・ ・ ・ いいか。一滴も漏らさず呑めよ。おおっ。」
 突然、男は美沙子の口の中で果てた。生暖かいものが口じゅうに広がる。美沙子の鼻につうんときつい臭いがした。
 男はやっと物を引き抜いた。精液が糸を引いて美沙子の唇まで繋がっている。美沙子は頬を膨らませていた。まだ呑みこめないで、口いっぱいにそのどろどろしたものを頬張っていた。
 男の命令に逆らうことは出来ないのは分っていた。
 目をつぶって、ごくんと喉を鳴らせそれを呑みこんだ。それでもまだ、べとついたものが、口の中に広がっている。
 男は萎えかけたその物を美沙子の顔に押し付けて拭うようにしてから、ズボンの中にしまい込む。
 美沙子が口惜しさと屈辱感に堪えながら見上げると、勝ち誇ったような男の顔があった。
 「言うとおりに何でもしたわ。だから、もうあの写真を返して。」
 美沙子は今日いちにちじゅう、胸の奥につかえていた言葉をやっと吐き出した。
 一瞬の沈黙があった。

 「なんのことだい、写真って。」
 美沙子は茫然とした。何を言っていいか分らない。

 「俺は、ある男に頼まれただけだ。テラスって名の喫茶店で待っていれば、ミニスカートの女がやってくる。それに何でも命令すれば、言うとおりにするからってな。」
 美沙子は頭がくらくらしてきた。
 「ほら、これが俺が渡された今日のシナリオさ。全部これに細かく指示が書いてある。クリップで指を後ろ手に括れとか、ペットショップで首輪を買えとか。紙おむつのことも書いてある。お前に呑ませた利尿剤もこの封筒の中にあったものさ。」
 男はポケットから封筒と中の何枚かのメモを美沙子の前にかざして見せた。
 (この男ではなかったのだ。)
 美沙子は、何も知らないただの男の言うなりになって、一日、屈辱に耐えてきたのだった。

 「一日、たっぷり楽しませてもらったぜ。お前を犯してやれなかったのは残念だが、この紙にフェラチオまでしか駄目だと書いてあったんでな。じゃあ、これでバイバイだ。」
 「ま、待って。 ・ ・ ・ な、縄をほどいて。」
 男は背を向けたまま、歩きながら言った。
 「そんなにきつく縛ってないから、そのうちほどけるさ。それまで、その格好をみんなに晒しておけよ。」
 男は冷たくそう言い放つと、どんどん公園の出口に向かって歩いていってしまった。

 美沙子はなんとか手首の戒めを解こうともがいた。もはや、スカートの中を隠すことは諦めて、脚を広げて踏ん張った。が、簡単には紐はゆるまなかった。美沙子は焦った。次ぎの尿意が迫ってきていたからだ。助けを呼ぶことも出来なかった。誰かに気づかれる前に自力で脱出したかった。

縛られ洩らし


 「ああっ、。」
 不自由な格好では、括約筋を締め付けることも出来なかった。再び美沙子はしゃがんだまま、おむつの中に失禁してしまっていた。だが、さんざん小水を吸い込んでいたおむつは、もはやその容量を越えていた。おむつの裾から生暖かいものが、染み出してきた。美沙子は観念して、もう思いっきりお漏らしすることにした。しゃがんで広げた股の間にみるみる水溜りが出来て行った。それと同時に、屈辱感に美沙子の伏せた目にも涙がまた溢れてきていた。


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