葬儀14

妄想小説

恥辱秘書






第六章 二人の葬儀


 十一

 「恋人の代わりなどと、思い上がるのもいい加減にしろ。奴隷にならしてやってもいいが。」
 その時、初めて晴江は自分の境遇を思い知らされたのだ。しかし何事にも男を頼りにしている晴江にとっては、恋人にして貰うのと奴隷として仕えるのは、大差ないことだったのだ。
 「ちょうど、溜まっていたところだ。着いて来い。」
 芳賀は晴江を伴って、表の通りへ出るとタクシーを拾って、郊外のホテルへ走らせた。そこは特殊なラブホテルで、SM趣味の客の為のプレイ用の部屋が用意されていて、芳賀も何度か使ったことがあった。しかし晴江は初体験だった。
 初めて目にするその部屋の様相は、晴江には異様なものに映った。広々とした部屋の中央には円形のダブルベッドがあるが、その奥の壁には磔に使うらしいX字型の組まれた柱があり、両手足首にあたる箇所に革と鎖で出来た枷が付いている。
 横の壁際には、卑猥な格好の大きな木馬のようなものがある。反対側の壁には一面に、首輪や手錠、鞭、革や鎖の拘束具が掛けられている。棚になったところには、壜に入ったいろいろな薬やオイルが並べられているのだ。
 部屋へ晴江を連れ込むと、身に着けていた衣服を乱暴に剥ぎ取る。あっと言う間に、晴江は腰の貞操帯だけの全裸に剥かれていた。芳賀は天井から吊るされた鎖の枷に裸にした晴江の両手を繋いで拘束した。腰の周りには、褌のような無様な貞操帯が嵌められているままだ。
 芳賀は美紀にしたのと同じ手を使うことにする。擦った山芋から作った汁と同じような効果を持つ催淫クリームが部屋には用意されている。それをグリセリンで溶くと貞操帯の裏側に流し込むのだ。
 晴江には何をされるのか見えないようにすることで、更に恐怖心を煽るアイマスクを嵌めさせる。冷たい液体が、突然晴江の臍の上辺りに流しこまれるのを感じて、晴江は身体をびくっと震わせた。何やら分らない液体が晴江の裸の肌を伝って、股間のほうへ次第に流れ落ちてゆく。芳賀は、貞操帯の内側へ流れ込むように、晴江の腰の鉄製ベルトを引っ張って隙間を作る。
 液体が内股をも伝って、下半身がぐっしょりなるまで垂らされた頃、晴江は自分の敏感な部分に妙な感覚が走るのを既に感じ初めていた。
 粘膜部を妙に刺激するその感覚はやがてどうにも我慢の出来ない痛痒感へと変化していった。
 「何、・・・何なの。何だか、痒くて堪らないわ。いや、駄目。ああ、どうかなってしまいそう。」
 自由にならない両手をもどかしそうにガチャガチャ言わせ、身をよじるようにして、下半身の中心の痒みに堪える。そこを掻き毟りたい思いを募らせるのだが、天井から吊られた枷の為に、下半身に手を近づけることすら出来ないのだ。
 「ああっ、痒い。お願い、あそこ、掻いて。ああ気が狂いそう。」
 お尻をぶるぶる震わせて身悶えする晴江に、芳賀は近づいてゆき、晴江のアイマスクを外す。
 縋るような目つきで見上げる晴江に、芳賀は掌の内側をそっと股間の貞操帯の鉄の板の上に添える。そして掌で鉄板の上からさするようにする。しかし、その手の動きは、晴江の股間の痒みを癒してくれないばかりか、一掃痒みを抑えられないもどかしさを募らせるのだ。
 「こんなものが嵌められていたんじゃあ、痒くても掻けないからなあ。」
 晴江はもどかしさに身震いする。
 「一生こんなものを嵌めて、死んだ恋人に貞操を誓って生きていくのかね。これだけ痒くても。」
 「いいえ、あの人が嵌めたまま鍵を持って死んでしまったからよ。出来ることなら、今すぐにでも外したいの。ああ、これを外して思いっきり掻いて貰いたいっ・・・。」
 晴江は股を大きく開いて芳賀のほうへはしたない格好になるのも構わず股間を突き出す。その晴江に芳賀はポケットから鍵を出して晴江の前にちらつかせるのだ。
 「お前が欲しいのは、これかい。」
 芳賀の手に握られたものを見て、晴江の目が輝いた。
 「ああ、どうしてそれを・・・。ああ、お願いです。何でもしますから。これを外して、あそこを掻いてぇ~っ。」
 「そうか、俺の奴隷になるというんだな。」
 「はい、何でも仰せの通りにしますぅ。ううっ~。は、早くぅ。」
 「それじゃあ、生理の日でも嵌めさせるんだな。」
 「ええ、何でもします。生理でも、貴方に全部身を捧げますから・・・。」
 最早、この痒さの苦しみから逃れる為なら、何をされても厭わない思いの晴江だった。
 おもむろに芳賀は、晴江の下腹部の前にしゃがみこむと、股間の鍵穴に、持っていたキーを差し込む。ガチャリという音がして、ベルトから前張りの板が外れ、もうべとべとになっていた陰唇の割れ目からブチュっという音を立てて金属の筒が滑り抜けた。尻から繋がっている鎖によってその白い濁ったもので濡れそぼった板と筒の塊が晴江の股の下にぶら下がる。
 芳賀の手が、剥き出しの恥丘を突然鷲掴みにすると、力いっぱい揉み上げる。
 「あううっ、い、いい。もっとしてえっ・・・。」
 痒みを散々堪えさせられたうえで、貞操帯の鍵を外すことで奴隷となることを誓わせられた晴江は、この責めに完全に屈服していた。痒い陰唇を散々揉み解して癒してもらってから背後に回った芳賀に後ろから突っ込まれたペニスの抽送に、ついに晴江は泡を吹いて昇天してしまったのだった。

 芳賀はこうして首尾よく、降って沸いた飛行機事故によって、二匹の牝豚奴隷を手に入れたのだった。

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