
凋落美人ゴルファーへの落とし穴
第四部
七十四
パシーン。
「ああ、ゆ、赦してっ・・・。」
男は転んで地面に這いつくばってしまったヨンの髪の毛を片足で踏みつけてそれ以上逃げられないようにしてしまうと、背中側から革の鞭をヨンの尻に当てる。
パシーン。
「ああ、も、もう駄目っ。もう逃げませんから、好きに犯してください。その代わり鞭は赦して。」
「ふふふ。漸くわかったようだな。それじゃ望みどおり俺のモノで後ろから突き刺してやるぜ。」

地面に押し倒されたヨンが後ろから男にペニスを突き立てられようとしていた将にその時、遠くからバイクの爆音が近づいてきたのだった。
(あ、あの音は・・・。)
それはヨンが何とか時間稼ぎをしてやって来るのを凌いで待っていたものだった。尻を革ベルトの鞭で打たれたのもその時間稼ぎの為だった。
「ん? 何だ、あの音は。こっちに近づいて来ているようだな・・・。」
男が身を起こして、近づいて来る爆音の正体を突き止めようと立ち上がった時、見覚えのあるフルフェイスのヘルメットとジャンプスーツに身を包んだバイカーが現れたのだった。

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