妄想小説
アニーから銃を取れ
七
「よおし。アニー、じゃちょっと散歩と行こうか。」
「散歩ですって?」
ロックフォードは馬の背にショットガンを吊り下げるとアニーの両手を縛った縄の端を持ったまま馬に飛び乗る。
「ま、待って。馬で引っ張ってくなんて、そんなの無理よっ。」
「いいから転ばないようについて来ることだな。転んだってそのまま引き摺るだけだからな。」
「そ、そんな・・・。」
「さ、速足だ。ハイヨーっ。アニー、たっぷり疲れさせてやるぜ。」
速足で走り始めるロックフォードの馬にアニーは必死でついて行く。
「ま、待って。そんなに走らせないでっ。」
両手の自由を奪われている為にバランスが取り難い。一旦転んでしまえば、地面の上を引き摺られることになってしまう。その恐怖にアニーは必死で速足の馬を追い掛けるしかないのだった。
「ハア、ハア、ハア、ハア・・・。」
馬に牽かれて荒野を一周させられたアニーは既に息絶え絶えだった。
「どうだ、いい運動になったろうが。」
「こ、こんな事して・・・。いったい、私をどうしようっていうの。」
「大事な賞金の獲物だからな。万が一にも逃げられちゃ困るんでな。これだけ走りまわされた後じゃ、もう走って逃げることも出来まい。」
「ハア、ハア・・・。も、もう、逃げたりはしないわ。」
「それじゃ今度は町の中を引き回してやろうか。そのスカートもパンティも剥ぎ取ってだがな。」
下半身を裸に剥かれて町中を引き回されると聞いて、アニーは蒼くなる。
「い、嫌よ。そんな事・・・。一思いに殺してっ。」
「そうはいかんぜ。何せ生け捕りなら倍の二百万弗だからな。たっぷり辱めた上で引き渡してやるぜ。」
ロックフォードの非情な言葉にアニーは再び蒼褪めるのだった。
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