アニーから銃を取れ

妄想小説


アニーから銃を取れ



 一

 西部の片田舎、ウィンストンにあるとある酒場で女給をやっているキャサリンとジェインの二人は、このところ毎日のようにやってくる町一番のならず者、ゴンザレスの事を話していた。
 「ほら、また今日もやってきた。」
 「ああ、あのゴンザレスって奴ね。あんまり見ないほうがいいわよ。何、絡まれるか判らないから。」

酒場の女給たち

 「ねえ、ここの経営者だったスーザンさんはあれから全然来ないけどどうしちゃったのかしら。」
 「この店はもう既にゴンザレス一味に乗っ取られてしまったって噂よ。」
 「アンタも見たでしょ。あのゴンザレスがこの店で狼藉を働いた時、気丈にスーザンさんがこの店から追い出そうとした時の事・・・。」
 「ええ、ゴンザレスがいきなり銃を抜いてスーザンの足元目掛けて何発も撃ったのをみて、私も竦み上がってしまったわ。」
 「俺に歯向かう奴は許さないって言って、いきなり縄を持ってきてスーザンさんを縛り上げたのよね。」

アニー

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