目隠し転ばし

早季子先生





 二

 早季子は顔を上げた。誰かが目の前に立っているらしい。後ろでかすかなブーンというモータの回るような音がしている。
 「だれ、誰なの。」
 しかし、答えはなかった。
 杖のようなものが内股に押し当てられた。その冷たい感触に、早季子は倒れた拍子にスカートの裾が乱れているらしいことに気付いた。慌てて脚をまるめこむ。
 早季子のほうから立ち上がろうとする前に、長い髪が乱暴に掴まれた。
 「立ちな。」
 低い男の声が早季子に命令する。
 「い、いや。放して。」
 髪を引っ張られながら、早季子は立たされると、窓のあるらしい明るいほうへ引き立てられていった。
 誰かが足首を触っているらしい感触がしていたが、やがて足首にロープが掛けられたのだと分かった。片方ずつ別のロープで繋がれ、そのロープが両側から引っ張られた。
 早季子は、倒れないようにするには、脚をされるがままに開かざるを得なかった。
 大きく股を広げた格好で立たされたところでロープが固定された。
 「貴方達は誰。由紀子さんの写真を撮った人達ね。わたしをどうするつもり。」
 しかし、今の早季子が置かれている状況では何をされるのか聞いてみなくてもおおよその察しはついた。
 「早季子先生。先生をたっぷり楽しませてあげますよ。いい気持にね。ふふふ。それからついでに言っておくが、大声を上げたって誰にも聞こえませんよ。この廃虚ビルには我々の他に誰もいないし、窓はしっかり閉めてあるから外にも声は漏れないしね。」
 早季子は先ほどの自分の考えが甘すぎたことを悟った。もっと用心するべきだったかもしれなかった。由紀子を騙した悪知恵の働く連中である。さっきのエレベータで少年達にやらせた手口だって、この男達の筋書だったに違いない。
 しかし、もはや後悔は手遅れだった。
 「さあ、はじめろ。」 

着衣反転


 誰かが合図する。早季子は大きく広げた股間に二本の指が押し当てられるのを感じた。さっきの少年達の性急で幼稚な手つきとは違う、ねっとりした慣れた手つきである。
 薄地のワンピースのスカートと下着の上から、絡み付くように二本の指が早季子の秘部を揉みしだいていく。
 早季子は震えるように息を吐く。こんなところで、こんな惨めな格好で感じたくない。唇を噛んで堪えようとするが、身体は徐々に反応してしまう。
 誰かの手が早季子の首筋にかかった。無理やり顎ごと上向かされる。胸元のボタンが一つ外された。そこから手がゆっくり早季子の服の中に侵入してくる。
 手錠で縛られた両手が震える。
 胸元に侵入した手首は、抵抗出来ないのをいいことに、どんどん伸ばされていく。フロントホックのブラジャーの留め金がパチリと音を立てて外された。
 締め付けられていた豊かな乳房が緊張を解かれて、はちきれるようにブルンと振れた。乳首がとがってしまっているのを、もはや隠せない。
 「そろそろいいだろう。十分感じてきた筈だ。目隠しを取れ。」
 突然目の前が明るくなった。目の前に男が五人ほど立っている。そのうちの二人の手には、何とビデオカメラが抱えられており、辱められている早季子の肉体をさっきから撮り続けている。真ん中に立った男の手には先ほど彼女の内股に押し当てられたと思われる木の杖のようなものと、革の鞭が握られている。
 早季子はあたりを見回してみる。何もないがらんとした廃虚ビルのフロアである。薄汚れたリノリウムの床の向こうは広いガラスの窓が広がっているだけで、窓の外は隣のビルが小さく見えるほかは青い空が広がっているだけである。
 そして、そのフロアの床を区切るように規則正しくコンクリートの太い柱が並んでおり早季子の足首を縛っているロープがその柱のうちの二本に繋いである。
 「さて、それじゃもっと恥ずかしい思いをしてもらおう・・・。やれ。」
 真ん中の男が顎をしゃくるように合図すると、早季子の横でさっきから股間を愛撫していたらしい男がゆっくりと早季子のスカートをうえにたくし上げていく。
 「い、いや。やめて。」
 早季子の哀願も空しく、男達の前に早季子の秘部を被う白いパンティがあらわにされた。たくし上げられたスカートの裾は、腰に着けたベルトのバックルの後ろに突っ込まれる。ちょうどパンティが剥き出しになるようにして立たされた格好となった。
 次に男の手は早季子の胸にかかり、前のボタンをひとつづつ外していく。引きちぎるようにワンピースの胸元を広げると豊かな乳房がすっかりあらわになった。
 「どうだ、感想は。パンティとおっぱいを丸出しにして、恥ずかしいか。」
 早季子は唇をかみしめて、この辱めに耐えていた。
 男は杖を伸ばし、剥き出しにされている股の付け根にその先を押し当てる。
 「さっきまでたっぷり可愛がってやったから、その白いパンティの裏側はじっとり濡れている筈だな。どうだい。見せてもらおうか。おい、そいつを下ろしてやれ。」
 「やーっ、やめて。お願い・・・。」
 しかし男の手は情け容赦なく早季子の腰に掛けられた。
 脚を大きく広げているので、なかなか思うようにパンティが下げられない。男の手が早季子の股間を潜るようにして伸びてくると、お尻の割れ目のほうからつるりと剥くようにしてパンティを下ろしていく。早季子が身体を振って抵抗しようとするが、不安定な格好の為に、立っているのがやっとの状態である。
 パンティが膝の上まで下ろされる。黒々とした恥毛が剥き出しになった。脚を広げさせられているので、パンティを両脚で広げるような格好になっている。真ん中の汚れたところがはっきり分かる。
 純白のパンティのうえにくっきりと黄色っぽい染みがついて汚れている。
 早季子は恥ずかしさに耳たぶが真っ赤になった。
 「いつもこんなに汚しちまうのかい、先生。淫乱なんだね。さあ、先生の汚したところをじっくり撮って差し上げろ。」
 カメラが寄ってきて、早季子の染みのついた下穿きと恥ずかしさにうつむいた顔とをアップで捉えていく。

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