秘書8

妄想小説

恥辱秘書






第一章 嵌められた女秘書

 四

 次の朝、いつものように出社して最初の仕事として、パソコンを立ち上げ、メールをチェックしていた美紀は異変が起こっているのにまず吃驚した。しかし、その後その驚愕は、パニックへと変わってゆくのだ。
 メール画面を開いた美紀の目に入ったのは、メールボックス一杯に埋まるように入っていた「服従」というタイトルのメールだった。全く同じタイトルのものが、何通も何通も、画面いっぱいに入っていた。(これがウィルスメールというものなのかしら。)コンピュータにはそんなに詳しくない美紀には、それが何なのか、判断がつかない。おそるおそるその最初のものをクリックして開いてみて、美紀は凍りついた。
 そこには女がすこし屈むようにして立っている画像があった。女の手は捲くりあげれられたスカートの中に伸びていて、脚の付け根を何かで拭っている。顔の部分が黒い四角形で塗りつぶされているので、すぐに誰とは判らないが、本人には姿格好から、すぐに自分であるのが判った。背景から、何処で撮影されたものかもすぐに悟った。
 (あ、あの時に、まさか・ ・ ・ 。)

 メールの宛先のところも、フロア中の人間の名前がずっと羅列されている。(こんなものが、フロア中にばら撒かれている ・ ・ ・ 。)
 美紀は蒼くなって、フロアを見渡す。いつも早めに出社しているので、まだフロアには数人しか居ない。何人かはパソコンを立ち上げているが、いつもと変わった様子はない。

 美紀はもう一度、メールの宛先を確かめようと見直すと、メールの作りが普通でないことに気づいた。そしてやっと事態を理解した。メールそのものは、深堀美紀だけに宛てられていた。そして送られたメールは、フロア中の者に宛てたメールのドラフトでそれを転送してあるものであることに気づいたのだ。
 それは、差出人から、(いつでもこのメールはこれらの宛先に向けて出すことが出来るのだ)というメッセージに違いなかった。
 そしてメールのタイトルの「服従」が意味するものは、 ・ ・ ・ 。

 2通目のメールを見てみて、まったく同じ内容であるのを確認し、それらのメールの削除をすることにした。消しても消してもメールが出てきた。
 何十通か、メールを消したところで、差出人を確認しておいたほうがいいことを思いついた。(何と迂闊だったのだろう。)慌ててパニックに陥っていた自分が情けなかった。(冷静に、冷静に。)自分に言い聞かせるようにして、メールの差出人を確認する。が、しかし、それはみたこともない記号の羅列だった。CBX0036@nifnex.ne,jp 、プロバイダはごく普通の一般業者で、誰かを特定することは不可能のように思われた。

 美紀は絶望に陥りながら、削除を続けた。50通あまりを削除し終えて、最後の一通になった時、これを消してしまったほうはよいかどうか迷った。(何かの時に犯人を特定するのに手掛かりになるかもしれない。しかし、迂闊に保存していて、誰かに見られるかもしれない ・ ・ ・ 。)
 美紀は削除ボタンに手を掛けた。が、そこで踏みとどまった。(そうだ、フロッピィに取っておこう。)
 美紀は、もう最近は殆ど使われなくなったフロッピィディスクの古い一枚を取り出した。そのフロアでは古い要らなくなったフロッピィディスクは美紀が保管していて、また必要になった時には美紀に貰いにゆくことで使い回しをするルールになっていた。しかし、最近はCDROMやDVDなど容量の大きな媒体が普及してきていて、フロッピィを使う者はもう殆ど居なかった。

 パソコンにセットし、メールのメニューを探す。フロッピィへの保存など勿論したことはない。が、勘はあった。美紀が思ったとおり、パソコン画面のメニューを探っているうちに「メールの保管」というのを見つける。それをクリックすると、保存先の指定画面になる。そこのボタンを押すと「3.5インチフロッピィディスク」というのがある。「保存、実行、クリック。 ・ ・ ・ これでよし。」
 さっとフロッピィを抜き取ると、画面の最後のメール一通を削除する。フロッピィはハンドバッグの奥にそっと仕舞いこむ。
 作業を終えると、美紀はすくっと立ち上がった。股間の異物が刺激するので、脚を閉じたまま立ち上がることが出来ない。どうしてもがに股に脚を開いて立ってしまう。脚を閉じて立ち上がることも出来るのだが、強い刺激があそこの部分に走ってしまうのだ。

 まだ人影のすくない事務所のフロアを抜けて、給湯室へ向かう。勿論そこにも誰も居ない。美紀は写真を写された場所に立ってみる。(あの時かしら。)

 いつもはトイレの個室の中でしている。でも、時々個室が塞がっていて、どうしても我慢できない時は、この給湯室に忍び込んでしている。だが、用心に用心を重ねて誰も近くに居ないのを確認していた筈だった。あの時だって、 ・ ・ ・ 。

 また、股間がじゅうっと濡れてくるのを感じる。(いけない。垂れてきてしまう。)あそこはもう相当濡れてきてしまっている。いつものことだった。あのモノのせいだ。あの異物のせいで、あそこが敏感になってしまっている。(ここでは、危険だわ。でもトイレまで間に合うかしら、 ・ ・ ・ 。)
 美紀は股間を抑えながら、トイレに急ぐ。

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