妄想小説
恥辱秘書
第十七章 仕組まれた罠
十
振り向いて見ると、一旦萎えた筈の長谷部の陰茎が、再び鎌首も持ち上げている。
(犯される・・・。)
そう裕美が思った直後、長谷部は再び固く屹立した男根をバックから裕美陰唇に荒々しく挿入してきた。両手を縄で拘束されている裕美には、どうすることも出来なかった。
長谷部は裕美の尻を抱えて、激しいピストン運動を始める。裕美はあまりの刺激に声を立てるのを抑えられなかった。
二度目の放出を終えて、下半身の身繕いをする長谷部を、縛られたままで床に転がりながら、裕美は詰るような目で睨んでいた。これも勿論、監視カメラに写ることを意識しての演技である。
長谷部はズボンを穿き終えてしまうと裕美のほうへゆっくりやってきて後ろから肩を抱いて引き寄せる。手にしたティッシュで裕美の口元、そして股間を拭ってやる。
「良かったよ。久しぶりに若返った気分だ。また、やらしてくれるね。」
そう優しく囁きかけた長谷部だったが、裕美は終始きつい表情を崩さなかった。無理やり犯された無念を忘れないという表情を演じていたのだ。
そんなこととは露も思わない長谷部は、優しく裕美の戒めを解いてやる。
自由になった裕美は、手首の縄の痕をさするようにしながら立ち上がると、長谷部の真正面を向いて、毅然とした表情で言い放った。
「専務があんなことをする人だとは、思いませんでした。残念です・・・。」
最後に唇を噛む表情をすると、くるりと踵を返し、振り向きもせずに執務室を出てゆく。それもあらかじめ指示された動作だった。
残された長谷部は、狐につままれたような顔をしながら、ただ裕美が去ってゆくのを見送っていた。
その夜、早速ビデオテープを回収した芳賀は、夜を徹して編集作業に入った。裕美の余計な発言の部分をカットしてしまうと、長谷部が自分の地位を使って裕美に淫らな行為を強要した完璧なセクハラテープが出来上がった。
(これで、いつでも長谷部専務を失脚させられる証拠が出来上がった。)そう呟く芳賀だった。
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