妄想小説
恥辱秘書
第十四章 再びの仕組まれた接待
三
ボーイが呼ばれて、裕美等には何を欲しいかも聞かないまま、ビールがお洒落なグラスで運ばれてくる。沢村は前回と同じようにブランデーを飲んでいる風だった。
「この間は、お酒がちょっときつかったかなあ。まずはビールで乾杯だ。」
沢村も乾杯用のビールを受け取って、沢村の音頭で乾杯をする。裕美は沢村に促されて飲み干さない訳にはゆかない。それでなくても催してくる尿意にもじもじしながら、何とか席を立つタイミングを見計らっていた。
「裕美ちゃん、ちょっとこれ、持っててくれない。」
沢村は自分の持っていたグラスを裕美に取らせる。慌てて手を差し出してグラスを両手で受け取るのだが、手が塞がった隙に、沢村は裕美の膝の上からさっとハンドバッグをひったくってしまう。
「へえ、上品ないいバッグだね。」
沢村は裕美のバッグをしげしげと眺める振りをしながら、視線は裕美の膝小僧の間に注がれていた。沢村のグラスを持たされて、バッグを奪われてしまった裕美は、スカートの奥を隠す術を失ってしまった。明らかに意思を持って、裕美のバッグを奪ったのは間違いないと思った。パンチラを余儀なくされていることの屈辱よりも、募りくる尿意を何とかすることのほうが先決だった。
裕美は意を決してすくっと立ち上がり、沢村の手からかすめるようにハンドバッグを奪い返した。
「あの、ちょっとおトイレに失礼します。」
振り切るように言うと、個室の扉めがけて、一目散で走り出た。廊下に出ると、もう普通に立っていられないほどで、脚をよじるようにして腰を屈め、股間を手で抑えたいのをかろうじて我慢して、ボーイを探す。
「あ、あの、お、おトイレは。」
やっとのことでボーイを見つけ、額から汗を垂らしながらやっとのことでそう言うのだった。
「その廊下の角を曲がったすぐのところです。」
それを聞くや、腰をかがめたままの格好で飛び込むようにしてトイレに走りこんだ。
個室の中で用を足してしまってから、これから先、我慢しきれないと判断した裕美は、躊躇わず、下穿きを取って、バッグから取り出した紙おむつを腰にあてた。これで多少なら持ち堪えられる筈だと思った。脱いだ下穿きは、紙おむつの上からでは穿けそうもないので仕方なく丸めてハンドバッグの奥に仕舞いこんだ。さっきのように、パンチラを余儀なくされるような格好を強いられてしまったら、スカートの奥が覗けてしまう。裕美は自分のスカートの奥を身体を折るようにして覗き込んでみて、白い紙おむつが脚を閉じてさえいれば、パンティのようにしか見えないことを確認する。スカートの奥を覗かれることは勿論嫌だったが、穿いているものが実は紙おむつだと知られるのは、恥ずかしいどころの問題ではなかった。
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