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アカシア夫人



 第六部 未亡人の謎




 第六十六章

 「これを自分で首に嵌めるんだ。」
 和樹が渡したのは、いつぞやの夜、バルコニーに繋がれた際に着けさせられた首輪に違いなかった。革のベルトを合わせてバックルを留めると小さな錠前を渡される。
 「その二つの輪に通して閉めるんだ。」
 革のベルトには金属の小さな輪が留められている。その二つを錠前で繋いでしまうと鍵が無ければ外せなくなるのだ。貴子は大人しく命じられるままに従う。
 「両手を出して。」
 和樹は何時の間にか手錠を手にしていた。手錠を掛けられるのは二度目だった。前は後ろ手に繋がれたのだが、今度は前手錠だった。
 貴子の両手の自由を奪うと、首輪からぶら下がっている鎖をジャングルジムの一番下の段に潜らせる。そして鎖を力強く引き始めた。
 「ああっ・・・。」
 牽かれるままに貴子は首を下にさげるしかない。とうとう地面に手錠で繋がれた両手を突いてしゃがみこむしかなかった。更には顔が地面ぎりぎりになるまで引っ張られるので、貴子は四つん這いにならざるを得なかった。和樹は鎖の端をジャングルジムの上のほうの段に繋ぎとめてしまう。茄子環のようなもので、上の段にパチンと嵌めているだけなのだが、首輪が鎖で最下段のほうで引っ張られてるので、貴子自身では最早、立ち上がることも、鎖を外すことも出来ない。
 「そうやって、少し反省してなさい。」
 (まさか、このまま放置して行ってしまうのでは・・・?)
 貴子の心配は杞憂に終らなかった。ジャングルジムに掛けていた服も奪い取り、犬同然の格好に繋いだままの貴子を放置して車で再び立ち去ってしまったのだった。

 夏近いとはいえ、高原の夜に全裸に近い格好は身体を冷えさせる。夕食も食べておらず空腹のままというのも身体にこたえた。貴子はそよ風が吹いてくるだけでブルッと身体を震わせた。その度に括約筋を締めて堪えている股間からゆばりが洩れだしてしまうのを抑えきれないでいた。

 和樹が戻ってきたのは小一時間が過ぎてからだった。既に我慢の限界を超えて、存分まで放尿しきっていたので、腰の周りの紙オムツはずっしり重たくなっていた。四つん這いの格好をずっと強いられていた手足はがくがく震えてしまって収まらない。
 「充分、反省できたか。」
 「は、はい・・・貴方。私が悪うございました。心から反省しています。」
 貴子にはそう言う他はなかった。
 和樹は貴子を繋いだまま、後ろから紙オムツを外し公園のゴミ箱に乱暴に放り投げる。山荘から持ってきたらしい湯で濡らしたタオルを使って、貴子の股間を尻のほうから拭う。
 「脚を伸ばして尻を持ち上げるんだ。」
 貴子は言われるとおりに従う他なかった。



 「脚をもっと広げてっ。」
 貴子が従うと、和樹がその脚の間に入り込んできた。いきなり陰唇に屹立したものが突き立てられた。濡れていない筈の陰唇にするりと怒張した和樹の男根が滑り込んできたのは、この間のバルコニーの時と同じローションがペニスに塗りたてられていたからに違いなかった。惨めな犯され方だった。しかし貴子はそれに堪えるしかなかったのだ。

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