騙された新人女優とマネージャー
第四部
七十
「何だ、てめえは? すげえ格好してやがるな。お前、オジキの情婦か?」
「あ、いやっ。こっちを見ないでっ。そ、それより先生・・・。先生は?」
「深沢のオジキのことかい? アイツなら廊下で泡吹いてぶっ倒れてら。」
「えっ、倒れてるっ・・・? すぐに救急車を呼ばなくっちゃ。お願いです。救急車を・・・。救急車を呼んで下さいっ。」
「救急車なんざ、呼ぶ必要はねえさ。アイツはもう早くくたばっちまったほうが好都合ってもんさ。」
「な、なんて事を言うの? 貴方、深沢先生の義理の息子さんじゃないのっ?」
「ああ、そうとも。アイツの正式な遺産相続者のな。だからこそ、救急車なんか呼んであの男の延命をするなんて真っ平だって言うのさ。」
「先生は貴方には相続権は無いって仰っていたわ。それなりの手続きはしてあるって・・・。」
「どうせ遺言で俺たちには何も遺さないとか書いたっていうんだろ。そんな遺言書を残されちゃ困るから今日もわざわざ来たっていう訳よ。」
「な、何て酷いことを・・・。分かったわ。だったら私が救急車を呼ぶからこの縄を解いて頂戴。」
「縄を解けだと・・・? ふうん。その様子からするとお前を縛ったのはオジキだな。縛られたってより、縛って貰ったってとこだな。オジキがお前みたいな若い女を無理やり縛るなんざ、出来っこねえもんな。お前とオジキはそういう仲だったって訳だ。」
「ち、違うわ。貴方が想像してるような関係じゃないわ。私は先生の只のモデルよ。」
モデルと聞いて男は辺りを見回し、深沢が使っていた一眼レフのカメラを目にする。しかし男が目にしたのはカメラだけではなかった。そこには荒縄の束の他に、手錠、乳首に挟む錘付きのクリップなどの責め具、更にはバイブが数種類置かれているのだった。
「只のモデルって言うにしちゃ、随分変わったものばかりが用意されているみたいじゃないか。さしずめSM、いやマゾ女モデルってとこだな。この変態女っ。」
「ち、違いますっ。せ、先生のは芸術作品なんです・・・。」
「芸術作品だとぉ? よく言うぜ。変態エロ爺と変態マゾ女がエロプレイに耽っているだけだろうに・・・。」
「いいから、お願いですっ。この縄を解いてっ。早く救急車を呼ばなくては・・・。」
「縄は解く訳にはいかねえよ。そんな格好を男に見せつけて縄を解いてくれる男が居るわけねえだろ。昔っから言うだろ。据え膳喰わぬは男の恥ってな。折角縛られてるんだ。そのままでたっぷり可愛がってやるぜ。」
「い、嫌よっ。私には触らないでっ。」
「ひひひ。無理すんなよ。揉んで欲しくて堪らないんだって顔してるぜ。深沢のオジキにいい気持ちにさせて貰おうって直前だったんだろ。ここが疼いていそうだぜ。」
そう言いながら男は縛られて何も出来ない茉莉のショーツ一枚の股間を下から撫で上げる。
「や、やめてっ・・・。」
「おやっ。乳首もずいぶん立ってるじゃねえか。ほおっ・・・。あそこにあるのはニップルクリップってやつだな。そうか。あれを乳首に挟んで貰うつもりだったって訳だ。いいぜ。俺が代わりにお前にあのクリップを付けてやるからよ。」
「や、やめてっ・・・。」
恐怖に顔を引き攣らせながら拒もうとする茉莉だったが、縛り上げられて吊るされている身ではどうすることも出来ない。
「お願いっ。やめてっ。」
しかし茉莉の必死の請いにも関わらず、男は悠然とクリップを手にすると茉莉の尖らせてしまっている乳首に二つの錘付きのニップルクリップを嵌めてしまうのだった。
次へ 先頭へ