ピンクバイブよがり

騙された新人女優とマネージャー



 第四部



 六十九

 「これのことだね。今、入れてあげよう。」
 「あ、ああっ。そ、それっ・・・。」
 茉莉はバイブを秘所に当てられただけで、再び大きくのけ反るのだった。しかしそのバイブはショーツの内部の潤い始めている陰唇の中へは押し入ることはなかった。その直前に深沢家のインターホンが来客を告げたのだ。
 「済まん。ちょっとこのまま待っていてくれ。すぐに追い返してくるからな。」
 深沢はバイブのスイッチを切って茉莉の前の床に置くと、インターホンに出る為に部屋を出ていく。すぐ戻るつもりだったらしく、深沢は部屋のドアを閉めないまま廊下へ出てゆく。
 「何だ、またお前か。もうこの家には来るなと言ってあっただろう。・・・・。うるさいっ。お前に話すことなど何もない。・・・・。この間も言っただろう。うっ、ううっ・・・。」
 最初は大きな怒鳴り声が続いていて、以前もインターホンで追い返していた義理の息子なのだろうと茉莉は見当をつけていた。それが途中から深沢の呻き声に変わったのだった。
 (えっ? 何かあったのかしら・・・。)
 すぐに掛け寄りたい茉莉だったが背中で両手を縛り上げている縄は天井を走る太い梁に伸びていてそこから吊られている格好の茉莉にはどうすることも出来ない。
 「あの・・・。深沢先生っ。どうかなされたのですか・・・?」
 返事は返ってこなかった。
 (どうしよう。ま、まさか・・・。)
 茉莉の脳裏には(持病の心臓の病が再発して)と言っていた深沢の言葉が蘇ったのだった。
 (心臓の発作でも起きたのでは・・・。何とかしなくては。)
 焦る茉莉だったが、背中で両手に括り付けられた縄はびくともしない。屋敷の中には茉莉が来る日は誰も居ない筈だった。
 (インターホンはまだ切れていないかもしれない。ここで大声を出せば聞こえるかもしれないのだわ。)
 しかしパンツ一枚を穿いただけの裸で縛られて梁から吊られている格好のまま助けを呼ぶのは躊躇われたのだった。茉莉は散々逡巡した後、助けを呼ぶしかないと決心して声を挙げようとしたその時だった。
 「誰かそこに居るのか?」

部屋への闖入"

 聞き覚えの無い声だったが、さっき深沢とインターホンでやり取りしていた深沢と別れた元妻の連れ子だという玄太に違いなかった。
 「あ、あの・・・。」
 あられもない自分の格好に茉莉は何と切り出していいか分からない。しかし男は部屋の中に茉莉が殆ど裸の格好で縛られて天井の梁から吊るされているのを見て、つかつかと茉莉の元へやって来てしまう。

yuri

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