超ミニ

妄想小説

プール当番



 第九章 辱めのプール開き式


 犯されながらも必死に鍵だけは握っていた。圭子はやっとのことで、暗い体育館内の用具室で手錠を外した。頭から布袋を剥ぎ取ると、キルティングで出来た体操服入れのようなものだった。微かに若い少年の汗臭いにおいが残っていた。名札は付いてはいなかった。
 そばに埃にまみれたパンティが落ちていた。それは既に鮫津の精液、圭子の体液と小水でべとべとに汚れている。それを穿くことは出来なかった。よく見ると、圭子の短いスカートもあちこち破れていた。今日は体育の授業もないので、あいにくジャージも持ってきていない。ふと、ロッカーに時々放課後にやるテニスの為のウエアを入れておいたのを思い出した。テニスウェアも極端にスカートは短いが、破れたスカートから奥をちらちら覗かせているよりはましだった。
 運悪く、前回使ったときに、運動用ショーツもアンダースコートも生理で汚してしまい、洗濯に持ちかえってしまっていた。圭子は短いスコートのノーパンでその日を過ごさねばならなくなってしまったのだった。

 授業が始まる前に、用務員室へまず寄ってみた。鮫津の姿はなかったが、部屋の鍵は開いていた。おそるおそる中へ入って見る。圭子の小水を壜に取ったものは何処へ隠したのかわからなかった。が、家捜しをする訳にもいかない。鮫津が帰ってきたところで詰問するしかない。
 仕方なく用務員室を出ようとする圭子の目に、床に落ちていた一枚の紙がとまった。不審に思い拾い上げて見る。
 (この女の手錠を解いてやるまえに、フェラチオを強要しろ。女はおしっこが我慢できなくなっている筈なので、柱に括り付けて、目の前で漏らさせろ。洗面器にさせて、それを壜に入れて保管しろ。壜の中にはこの女の恥毛も入れておけ。この女のものである証拠に胸のペンダントも入れておけ。手錠の鍵はすぐに外さず、正門前の茂みの中に落として、自分で拾わせろ。)

 圭子は唖然とした。鮫津がしたことは、全て「あの男」の指示だったことが分かった。鮫津の手際のよさは、考えてみれば彼が自分で考えたとは思えないことだと今になって気づいた。
 多分、手錠を掛けられて鮫津に外して貰う為にここへ来た時にはすでにこの髪が背中にでも貼られていたのに違いなかった。圭子はまんまと男のの仕掛けた罠に嵌められたのだった。
 始業を告げるチャイムが鳴り始めた。圭子は下着も付けないまま、女学生のように短いスカートで職員室に向かわねばならなかった。

 少しいつもの時間より遅れて職員室に入った圭子だったが、遅刻というほどではなかった。が、職員会議はすぐに始まり、そのなかで教頭から、(今日は、プール開き式の日だが、準備は大丈夫だろうね)と聞かれて、初めてすっかり忘れていたことに気づいた。水質検査も昨日のうちに済ませてあったし、プールの準備は一応終えている。困ったことに気づいたのは、一時間目から始めるというプール開き式の為にみんなより一足先にプールへ向かおうとした時である。圭子のスカートは極端に短く、その下にはパンティも穿いていない。今更汚れた下着を洗って身に付ける暇もない。濡れたままで穿いたら、白いスコートまで濡れて、却って透けてしまう可能性もあった。
 何気なくスカートの裾を抑えるようにしながら、小走りにプールへ急いだ。
 「今日は魅力的なスカートですね。高野先生。」
 突然後ろから声を掛けられて、圭子はびくっとした。
 何時の間にか、体育主任の権藤が後ろに付いていたのだった。何時から後ろに居たのか分からない。外は圭子を虐めるかのように、今日に限って風が強かった。スカートの裾が翻りそうになる度に抑えたつもりだったが、見られたかもしれないと思った。が、権藤はノーパンの尻を覗いたような素振りは一応していない。
 ワンピースが破られたので、代わりにテニスウェアを着ているとは言えなかった。まして、パンティを穿いていないことは悟られてもいけない。ストッキングもないので、裸の生脚がさらに剥き出しの太腿を強調してしまっていた。

 プールに着くと、生徒等はもう集まり始めていた。プール開き式は、全校生徒全員が集まることになっている。プールサイドはさすがに全員は入れないので、各クラスの代表委員が並んで、後はプールの金網の外に適当に並ぶことになっていた。困るのは、金網の外の生徒等にとっては、プールサイドの者たちを下から覗く格好になってしまうことだった。勿論、水泳担当の圭子は式の間、司会をする為にずっとプールサイドに立たねばならない。
 そばのスピーカからは、放送委員がプール開き式が始まるので、全校生徒に集まるように告げていた。あちこちの校舎から、生徒等がどんどん集まってきていた。男子生徒等は目ざとく圭子の短いスカートを見付け、ひそひそと噂話をしている。どんどん、自分の下半身に関心が集まってくるのを痛いような視線で感じていた。

tennis scourts

 後ろからは、校長を先頭に、職員等がプールサイドにあがってきた。放送委員の女子生徒が圭子に司会用のワイヤレスマイクを手渡す。受け取らない訳にはいかない。これで、スカートを抑えられるのは片手だけになってしまった。
 急に突風が吹き、圭子は慌ててスカートを抑える。何とかまわりに覗かれるまえに抑えたが、式の間じゅう、うまく抑え切れるか自信はなかった。スカートに気を取られていて、校長が早く始めるように促しているのにも気づかなかった。
 「高野先生、そろそろ始めないと。」
 体育主任の権藤が横から声を掛けてきた。

 慌てて、圭子はマイクを口にあてた。が、声はうわずってしまう。
 「あ、あの。これから今年度のプール開き式を始めます。私が今年の水泳主任を担当することになった高野圭子です。宜しくお願いします。」
 おじぎをして挨拶するのにも、後ろからスカートの奥を覗かれないように気を使う。
 「それでは、最初に校長先生から挨拶をしていただきます。校長先生。お願いします。」
 そう言って、マイクを手渡す。これで暫くは両手が自由になり、スカートを両端で軽く抑えることが出来るようになった。

 「 . . . 。 ということで、今年も注意事項を守って安全に水泳授業をお願いします。私からの話は以上です。」
 校長の話は殆ど上の空で聞いていなかった。校長からマイクを差し出されて初めて講話が終わっていたことに気づく圭子だった。慌てて、校長からマイクを受け取る。
 「ええっと、それでは、安全祈願の式を行います。あっ、 . . . 。」
 圭子は素っ頓狂な声を立ててしまった。次の儀式で、圭子はお神酒の一升瓶を持って校長、体育主任と揃ってプールの周囲を廻らねばならないことに気づいたからだった。当然、一升瓶を持っている間は両手が塞がってしまうのだ。

 考えている間もないうちに、いつの間にかプールに来ていた用務員の鮫津が用意してきた白い半紙に包んだお神酒を圭子に手渡そうとしていた。圭子は震える手でそれを受け取る。そして、不自然にならない程度になるべくそれを低く抱えてもった。
 安全の儀式は体育主任が先導し、お祓いの杓をもった校長が続き、後ろにお神酒を抱えた圭子が従うという格好でプールの四隅を廻る。そして、そのそれぞれの角で校長が御祓いをした後に、圭子がうやうやしく跪いて少しだけお神酒を垂らすことになっていた。
 圭子はただただ終わるまで突風が吹かないことを祈るしかなかった。

 全校生徒の殆どが注目してみている。男子生徒等の殆どはその中でも圭子のスカートの裾に注目しているのは間違いなかった。
 最初の角で、校長のお祓いが終わった。(慌てないように)と自分に言い聞かせるようにして、前に進み、スカートの裾が持ちあがらないように気をつけて脚を折るようにしてしゃがみこむ。圭子の正面にあたる場所に立っていた男子生徒はしゃがみこむ時に露骨に圭子のスカートの奥を覗きこむように注視しているのが分かる。圭子は右足を少し後ろに下げ、左足を交差させるようにしながら両脚を折り、スカートの奥が覗けないようにうまくしゃがみこんだ。

 最初のお神酒をあげ、うまくいったので、少し落ち着いた。次の場所でも同じようにうまく切り抜けた。(あと、二箇所だわ。お願い、風だけは吹かないで。)
 祈りながら、三箇所目に向かう。校長がお祓いの杓を振る。圭子がしずしずと前へ出て、最新の注意でしゃがみ、お神酒を捧げる。
 (やった。あと一箇所だわ。)
 自然と圭子は勇み足ぎみになるが、後から付いて行く役目なので、勝手に急ぐ訳にも行かない。
 最後の場所まで辿り着いて、校長が杓を振るい、圭子の番になった。しずしずと前へ出る。
 圭子がまさにしゃがみこもうと構えた時に悲劇は起こった。

 つむじ風とも思えるような突風がプールサイドを渡った。(あっ、)と声を挙げそうになりながら、慌ててしゃがみこみ、まずスカートを抑えるように一升瓶をスカートに押し当てる。突風は暫く続いた。前はなんとか抑えたが、後ろは何も出来なかった。スカートが翻って裸の尻を露わにしたかどうかも圭子には確かめようさえ無かった。

 風が治まるのを待って、圭子はお神酒を注ぎ、小走りに元の位置に戻り、係りの生徒からマイクを引っ手繰った。
 「これで、プール開所式を終わります。全員解散してください。」
 強引とも思えるような終わり方で、式を終わりにした圭子だった。まわりで生徒等がひそひそ話しをしているような気がした。何人かは圭子のスカートの奥を覗いたかも知れなかった。圭子は取り敢えず、何もなかった風を装って、風の吹かない校舎へ走りこんだのだった。

 完

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