妄想小説
恥辱秘書
第十八章 切迫した吹き替え編集
二
裕美は、首をうなだれるようにして、長谷部の前まで行き、長谷部の机に上半身を横たえ両手を脇に添えて長谷部を待つ。長谷部は椅子から立ち上がると、さきほど机の上に裕美が置いた麻縄を取り上げ、次に裕美の手首を片方ずつ掴むと、背中で交差させる。
「許してください。縛らないで・・・。」
「いや、駄目だ。お前は縛られるのだ。」
そう言いながら、長谷部は裕美の手首に麻縄をぐるぐると巻いてゆく。更には両手を背中で括った縄の余りを裕美の胸の周りにもぐるりと巻いて、裕美の制服のスーツの上から両腕を背中に固定してしまう。
裕美はすっかり後ろ手に縛られてしまうと、力なく長谷部の前に倒れこむ。スカートの裾が割れて、奥が見えそうになっている。倒れこんだ裕美の前に仁王立ちになった長谷部が、監視カメラの視野の中心に入ってくる。
「そんな、こんな格好で、フェラチオしろと命令なさるなんて・・・・。」
長谷部は裕美が恥ずかしそうに、フェラチオという言葉を口にするのを聞いて、にやりとする。
長谷部は、縛られて膝を崩して床にしゃがんだ裕美の前に仁王立ちになると、ズボンのベルトを外し始める。既に、長谷部の下半身は屹立しはじめている様子だった。
長谷部がズボンとブリーフをいっしょくたに膝までおろすと、裕美は(恥ずかしい)と言わんばかりに顔を背けた。
抵抗出来ない格好で足元にひれ伏している裕美の髪の毛を乱暴につかむと、自分の陰茎のほうを無理やりむかせる。
「さあ、この硬くなったものを、口に含むんだ。」
「い、嫌です。お許しくださいっ。そ、そんなことは・・・。」
そんな言葉に、長谷部がひるむ様子も見せない。
「咥えろ。これは命令だ。」
そう言うと、長谷部は裕美の顔めがけて、屹立した肉棒を突き立てた。
裕美は口をすぼめて、長谷部の生温かい肉棒を絞り込むように咥えると、ゆっくりとそして次第に速度を早くしながら、しゃぶりついてピストン運動を繰り返す。裕美が口からそのモノを離すことが出来ないように長谷部の手が裕美の後頭部を抑え込んでいる。
激しいピストン運動に、とうとう長谷部が(うっ)という声を上げた。途端に何か生温かいものが裕美の口中に広がったようだった。長谷部が抜き取った陰茎から裕美の唇にねばねばしたものが糸を引いていた。
裕美は泣きそうな顔をして目の前に立つ長谷部の顔を見上げ、唇の端から放出されたばかりの精液を垂れ流した。制服を白い染みが汚していく。しかし、長谷部の行為はそこまででは終らなかった。
縛られたままの裕美を抱え上げると机の上に仰向けに寝かせた。何をされるのか不安な面持ちの裕美を尻目に、両方の足首を手で掴むと机の上に広げさせ、脚の付け根のべっとりと濡れている割れ目に顔を埋めて、陰唇を吸い始めた。
裕美は突然の責めに慌てていた。快感で、声を立てないようにするのもやっとのようだった。唇を噛んで堪えている。が、長谷部の舌の責めは執拗だった。
「や、やめて。もう、許して・・・。おかしくなっちゃう・・・。」
「いいのだろう、マゾ女め。今、いかせてやる。」
そう言うと、今度は上に広げていた脚を床におろし、仰向けになっていた裕美の身体をひっくり返して、裕美に尻を突き出させた。
裕美は振り向いて長谷部のほうを見る。その目に一旦萎えた筈の長谷部の陰茎が、再び鎌首も持ち上げているのが見えたようだ。
(犯される・・・。)
そんな表情を裕美が見せたその直後、長谷部は再び固く屹立した男根をバックから裕美陰唇に荒々しく挿入する。両手を縄で拘束されている裕美は、どうすることも出来ず只犯されている。
長谷部は裕美の尻を抱えて、激しいピストン運動を始める。裕美はあまりの刺激に声を立てるのを抑えられないようだった。
二度目の放出を終えて、下半身の身繕いをする長谷部を、縛られたままで床に転がりながら、裕美が詰るような目で睨んでいる。
長谷部はズボンを穿き終えてしまうと裕美のほうへゆっくりやってきて後ろから肩を抱いて引き寄せる。手にしたティッシュで裕美の口元、そして股間を拭ってやる。
「良かったよ。久しぶりに若返った気分だ。また、やらしてくれるね。」
そう優しく囁きかけた長谷部だったが、裕美は終始きつい表情を崩さなかった。無理やり犯された無念を忘れないという表情を浮かべている。
すっかり満足したという表情の長谷部は、漸く裕美の戒めを解き始める。
自由になった裕美は、手首の縄の痕をさするようにしながら立ち上がると、長谷部の真正面を向いて、毅然とした表情で言い放った。
「専務があんなことをする人だとは、思いませんでした。残念です・・・。」
最後に唇を噛む表情をすると、くるりと踵を返し、振り向きもせずに執務室を出てゆく。そこでふっと画面は終ってしまった。
実に巧妙に作り直されたビデオテープだった。映像は裕美がカメラに対して後ろ向きになったものばかりが使われていた。その為、裕美の台詞だけが摺り返られているとは気づかれない。一方の長谷部の言葉は唇の動きから、はっきりそう言っているのが見て取れるのだ。
この吹き替えをするのに、裕美は情報屋に再び呼び出された。呼び出された場所は、事務本館の階段脇にある放送室で、元は物置だった狭い小部屋だ。管内放送で総務などが情報を流すのに使われているのだが、その場所は案外知られていない。裕美も情報屋から指示されて行ってみて初めてその場所を知ったのだった。
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