姦計g

妄想小説

恥辱秘書






第十五章 地位の逆転


 五

 限界を迎えたのはそれからすぐだった。トイレに立つことも美紀に断らねばならないときつく言い渡されていた。そう美紀に言ってみたところで、それを許してくれるとは思えなかった。裕美は観念した。眉間に皺を寄せて、下を俯いて目を閉じ、ゆっくり括約筋を緩めてゆく。
 生温かい気持ちの悪い感触が、股間に染みてゆく。
 「ね、裕ちゃん。大丈夫。」そう言って、突然沢村が裕美の身体を抱くようにしたのに裕美は慌てた。下手に動いて洩らしはしまいか、それだけが心配で、身動きすることも出来ず、裕美は沢村が抱きついてくるのに、為されるがままにじっとしているしかなかった。それが傍目にも裕美が沢村に身を任せているようにしか見えない。そう見られているだろうとはちらっと裕美も思ったが、振り解いて身を動かせば、紙おむつから外に洩らしてしまうかもしれず、そちらのほうが怖ろしかった。

 裕美は最早、沢村の喋っている声も聞こえていなかった。意識は下半身の脚の付け根に集中していたのだ。それを見透かしたかのように、何も出来ないでいる裕美の身体に沢村は遠慮会釈なく手を伸ばしていた。それは、裕美の下半身の異変に気づいている美紀からの合図によるものだった。
 何時の間にか、沢村の肩を抱いた手は、脇の下にまわり、胸元の膨らみをしっかり掌に捉えていた。
 「うっ。」
 乳房に沢村の手が回ったときに、裕美は声を出しかけたが、それでも動けなかった。胸の膨らみを一旦沢村に許してしまうと、もうそれを振り解く機会を失ってしまった。目の前の芳賀も美紀も裕美が沢村の手に胸に触ることを許してしまっているのを見届けている。今更、(嫌っ)と言って、跳ね除けることは出来ない状況になってしまっていた。
 沢村のもう一方の手は更に大胆に、裕美の剥き出しの太腿の上に置かれた。これにももうどうすることも出来なかった。沢村の手は裕美のぴっちりと閉じられた太腿の間を割ろうとするかのようにぴったりと添えられていた。その手がそのまま脚の付け根に動いていったなら、さすがに跳び避けていたかもしれなかった。が、腿の上に添えられた手がぴたっと張り付いたように股下10cmぐらいの場所に動かなかった為に、却って裕美は沢村に脚に触れられることを許してしまっていた。
 裕美は芳賀と美紀の目線を追ってみる。ふたりとも知らん振りをしてどこか宙を見つめている様だったが、沢村の手の動きと裕美の差し迫った事態に気づいていないはずはなかった。
 裕美はもう全てを観念して、沢村のされるがままになってひたすら我慢することを決意する。裕美には小水をたっぷり吸ってしまった紙おむつに沢村の手が伸びない限りは、何をされても我慢することにしようと思ったのだ。

 裕美は、短いワンピースから丸見えのおむつにだけは手が伸びなかったのだけを頼りに、沢村にさんざん身体じゅうを弄ばれた後、やっとのことでお開きになって開放された。

 会の途中で、芳賀の携帯に電話が入り、芳賀は会社に戻るといって席を退出していたので、この時も、裕美と美紀とで沢村をタクシーで送っていくことになった。

 タクシーの後席に美紀と裕美をはべらせて真ん中に座った沢村だったが、手は遠慮なく裕美の肩に伸ばされ、その先は裕美の胸の膨らみを弄んでいた。
 タクシーが動き出して、暫くしてから美紀が突然話しだした。
 「沢村さん、この前の時みたいに、裕ちゃんに最後は送ってもらう?」
 この美紀の突然の提案に、裕美は美紀に裏切られた気がした。と、同時に、沢村の表情が、にやりと緩むのを見てとった裕美は、最初に沢村に呑まされた夜、やはり何かが沢村との間にあったのだと感じ取った。
 「ご免なさい。わたし、どうしてもこれからしなくてはならない用があるので、途中で下ろしてくださらないかしら。」
 裕美は前回のように駅前で恥ずかしい格好を晒すぐらいは何でもないと覚悟を決めていた。沢村と二人になったらどんな目に合わされるか、考えただけで怖ろしかった。
 裕美はおそるおそる美紀の表情を窺ったのだが、思いの他、美紀の表情は優しかった。

 「そうね、なら、何処か適当なところで下ろしてあげるわ。あっ、運転手さん、その公園の横で停めてくださらない。」
 そこは、駅にはまだかなり遠い、しかし、裕美のアパートまで歩こうと思えばなんとか歩けない訳ではない場所だった。が、その辺りは人通りも少なく、街灯も少ない淋しい場所だった。が、裕美には、沢村の元から逃れるということしか頭に無かったのだ。

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