粗相2

妄想小説

恥辱秘書






第十三章 新たなる調教の罠


 二

 メールを開くと、「追って指示する。次のメールを待て。」とだけしか書かれていなかった。添付画像が何の説明も無く付いている。それを震える手でダブルクリックして開く。裕美は出てきた画像に衝撃を受けて、へなへなと崩れそうになった。
 薄暗い中だったが、画像は鮮明だった。一人の女性がスカートをたくし上げ、男性用便器であるアサガオに跨るようにして股間を押し付け、放尿している後ろ姿だった。勿論、本人である自分には、誰なのかすぐに識別がつく。片足を曲げて持ち上げ、両手で便器の上の水道管を掴んでいる格好は無様そのものだった。写真は鮮明で、太腿の内側に滴が伝っているのまで見て取れる。足元には水溜りが出来ているのもしっかり写っていた。

 (どうしてこんなものが撮られているのだろう)裕美は茫然として凍りつく。
 (あの日、美紀と別れた後、辺りを見回して、誰も居ないのを確かめてから体育館に向かった筈だ。体育館には確かに誰も居なかった筈なのに・・・。)
 裕美は、自分の行動のすべてが見張られ、見透かされているような気がして怖くなった。

 その時、チャランと音がして、新しいメールが来たことを自分用のパソコンが報せていた。

 再びメールリストを開くと、「情報屋より、その2」と書いたメールが来ていた。秘書室のまわりに誰も居ないのを見回してから、震える手でクリックしてそのメールを開く。

 「今すぐ、役員用トイレの掃除用具室の中から、バケツを取って、長谷部の執務室へ向かえ。バケツの中の物をこの間のように付けてそこで待て。情報屋」
 命令は簡潔だった。裕美は咄嗟に躊躇していてはならない猶予のないものを感じ、席を立った。役員用トイレは、裕美の居るフロアのエレベータホールを突っ切って、階段へ向かう廊下の端にあった。秘書が使う女性用トイレのちょうど反対側に位置する役員用トイレは、勿論男性専用である。役員フロアは、会議でもない限り、殆ど人で行き来はない。午前中長谷部が出掛けている今日は、フロアに居るのは多分裕美の他には居ない筈だった。
 裕美は辺りを窺がいながら、音を立てないように静かに絨毯の敷き詰められた廊下を進む。男性用トイレは、体育館では命じられて入ったことがあったが、自分の職場のフロアで男性用トイレに入るのは初めてだ。
 誰も居ないのを何度も確認して、意を決して裕美は男性用トイレに滑り込む。中は、女性用の化粧台が並んでいる部分が、小便器のアサガオになっている他は、女子トイレとほぼ同じ造りだった。3つある個室の隣が掃除用具の物入れ小部屋だった。そこを開けると、モップを洗う洗い桶があり、その脇にモップや箒などが立てかけてある。バケツは洗い桶の上部の棚の上にあった。それを下ろして中を見る。裕美の予想どおり、以前に使わされた目隠し用アイマスクと、銀色に重く光る手錠が入っている。裕美はバケツを抱えると男子トイレを走りでる。音を立てないように小走りで、長谷部の執務室を目指す。
 執務室は長谷部が不在の時は施錠されているが、裕美は秘書なので、合鍵を預かっている。
 制服のポケットから合鍵を取り出し、再度辺りに人が居ないのを確認して中に忍び込む。

 時計を見る。10時5分過ぎだった。本社へ行っている長谷部が戻ってくるのは午後の1時過ぎだろう。まだ、大分時間があると裕美は思った。バケツを長谷部の大きなデスクの前の床に置き、中から手錠とアイマスクを取り出す。
 (ぐずぐずしていると、長谷部が帰ってくる時間になってしまう。)
 その前に情報屋と名乗る男が現れるのかどうか、裕美には判らなかったが、ただ指示に従う他はない。男に全てを任せるしかないのだと裕美は自分に言い聞かせる。
 最初に目隠しをつけ、手にした手錠を背中にまわして、ガチャリと嵌める。執務室はしいんと静まり返っていて、飾り物の置時計が時を刻む音が聞こえるばかりだ。

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