妄想小説
恥辱秘書
第十章 新たなる調教
二
もう百発百中で、掃除用具室の中ならば、どこにバケツを置かれても小水を一滴も洩らさずに、がに股に開いた膝の角度と、股間にこめる括約筋の力でコントロールできるようになっていた頃、突然、美紀は芳賀から退社後付き合うように命じられたのだった。
就業後に、何かを要求されるのは初めてだった美紀は、不安におののいた。ホテルに連れ込まれて犯されるぐらいなら、そのようがよっぽどましだと思えるぐらいの責めや辱めを芳賀から普段受けていた美紀には、ホテルで犯されるぐらいのことで済むとは到底思えなかったのだ。それだけにどんな辱めを受けるのか、想像も出来ないだけに不安に駆られた。
工場の敷地から少し離れたところで待つよう指示された美紀は不安もあったが、誰か知り合いに見つかるのではないかという心配もしなければならなかった。幸い、一般の社員が行き来する正門から少しだけ離れていたので、見知っているものはあまり居ない。が、全くというわけではなく、時たま見知ったものが通る度に、何気ない顔つきで会釈をしなければならない。その度に、この人は何故自分がこんなところで人を待っているのか詮索しないだろうかと心配にならざるを得ない。
そんな不安な面持ちで待っていると、何時の間にか近づいてきていた大きなリムジンが美紀の目の前で止まり、後ろの席のパワーウィンドーが音も無くスーッと少しだけ降りて、サングラスをした芳賀が乗り込むように合図しているのを見止める。
誰にも見咎められないことを確かめてから乗り込んだ美紀は、総革張りの豪華なクッションの室内に驚き、どこから調達してきたのかと訝しく思う。ふと気づくと、芳賀も何時にない服装のタキシードを身に纏っている。長いリムジンの後席からは遠い運転席に居る運転手もアイロンの効いた白いカバーの帽子を被って、白い手袋をした本格的なリムジン付きの運転手だった。
美紀は使い慣れたアイマスクを渡される。おそらく何処へ行くのかを悟られないようにする為だったのだろう。最初、目隠しをされると判った時、いつものように手錠で両手の自由も奪われて車室内で芳賀の欲しいがままの陵辱を受けるのだろうと覚悟したが、芳賀は視界の自由を奪っただけで、何も仕掛けてこなかった。
暫く走った後、もうどの辺にいるのかも全く判らなかった頃、車は目的地に着いたらしかった。芳賀に手を引かれて、美紀は目隠しで見えないまま、車を降りた。そのまま手を引かれてどこかの建物に入ったようで、導かれたのはエレベータの中だと感じられた。動き出した時に、エレベータが下に下りる時にかすかなショックのようなものを感じたからだ。
美紀はエレベータを降りて、地下の会場らしきところへ向かうホールのようなところまできて、やっと目隠しを外すことを許された。代わりに映画に出てくる西洋の仮面舞踏会のマスクのような両側がピンと尖った黒い仮面をつけさせられた。今度は目の部分に孔が開いているので、周りを見ることが出来る。辺りは薄暗く、ところどころに照らされているスポットライトだけの明かりしかないので、様子ははっきりとは判らない。
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