性教育への罠 ~騙された千里先生
十一
「やめて。そんなビデオっ。誰にも渡さないで。」
「そうはいかないよ。そうするって約束だもの。さ、あいつが持っていってる間に先生の縄、解いてやるよ。まずはこれを緩めて下に降ろしてあげる。あ、気をつけて。床はびしょ濡れだから、脚を広げてしゃがまないと濡れちゃうよ。」
言われて千里が床をみると、自分が洩らしたのに違いないものが自分の足元に水たまりを作っているのだった。その上にしゃがみ込まないように股を広げて縄が緩められるのに従って千里は尻もちを撞く。
「さ、今度は両手の縄を解いてあげるから両手を後ろに突き出して。」
そう言われて千里は身体を前に倒すようにしながら縛られた両手を後ろに精一杯突き出す。しかしその指先に何か柔らかい生温かいものが振れる。
(え、何・・・?)
見えないながら、千里はすぐにその正体が何であるのか気づく。それを手のひらの中に優しく握らないと手首に食い込んだ縄は解いて貰えないのだと悟ると、その肉棒をやさしく扱くように握りしめるのだった。
「先生。気持ちいいよ。ボクっ、まだここ剝けてないけど、こうして先生に毎日握って貰っていたら早く剥けるようになるかな。」
「え? 毎日ですって・・・。」
「ああ、明日からが楽しみだな。先生が何でもボクらの言うことを聞くようになるんだから。」
「わ、わたしに・・・。何か命令でもするつもりなの?」
「だって、あの人が言ってたよ。もし先生が命令に背くようなことがあったらすぐ言ってくれって。あの人が先生が言う事を聞くようにしてくれるんだって。」
「うっ、そんな・・・。教師の私が小学生の言いなりになるだなんて。」
千里は思ってもみなかった事態に狼狽えながら、脅されて理不尽な命令に従うしかない自分の運命を呪わざるを得ないのだった。
完
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