性教育への罠 ~騙された千里先生
十
「あっ、出たっ。うわあっ。すげえ・・・。これ、おしっこじゃないのっ・・・。」
「いやっ。いやよっ。見ないでぇっ・・・。」
生徒等の眼前で思いもよらぬ失禁ならぬ潮吹きを演じさせられてしまった千里は、もはや生徒等に顔向けも出来ずにうな垂れて俯いてしまっていた。
「どう、先生。気持ちよかった?」
「うっ、どうって・・・。わからないわ。あ、う、嘘じゃないわ。本当よ。頭の中が真っ白になって何もわからなくなってしまったのよ。私がこんなこと、するなんて・・・。」
「じゃ、今はどうなの? 今は、どんな気持ち?」
「ああ、ただ恥ずかしいだけよ。私がこんなことをしただなんて・・・。」
「仕方ないよ。初めてだったんだろ。これからだんだん慣れて愉しめるようになるよ。」
「え? これから・・・ですって? ねえ、もういいでしょ。したい放題して満足したでしょ? 今度こそ縄を解いてちょうだい。」
「ああ、いいよ。あ、でもその前にビデオカメラ、片付けなくちゃ。」
「ビデオカメラ? な、何の事・・・?」
「おい、お前。あれを撤収して届けてこいよ。その間に俺が先生の縄解いておくからさ。」
「ちょっと待って。ビデオカメラって・・・。あっ。そ、そんなもの。いつの間に・・・。」
「ああ、最初っからさ。ずうっと撮ってたんだ。俺たちが来た最初の時から。」
「ま、まさか・・・。わ、わたしのこと、映してたって言うの?」
「そうするように言われていたからね。このビデオがないと、お前ら後で先生からこっぴどく叱られるから。でもこのビデオさえ撮っておけばお前たち、先生から怒られることも叱られることもないって言われて。」
「わ、私を脅そうっていうの?」
「え? ビデオがあると、先生。脅されちゃうの?」
生徒等は恍けて言っているのか、本当に理解していないのか千里には判断が付きかねた。
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