看護22

妄想小説

恥辱秘書






第二章 嵌められたもう一人


 二

 翌日、こっそり持ち込ませた卒業アルバムを会議室に忍び込んで調べていた芳賀は、その写真の中に先日見掛けた田代の恋人を発見する。とうとうふたりの接点を見つけたのだった。芳賀は田代の股間にあるものを予感した。多分間違いないと見当をつけたのだ。

 そこまで判ると、芳賀の行動は素早かった。診療所の当直の医師の日程も調べ上げ、医師と看護婦が誰も居なくなる日を調べ上げた。
 そして、その田代晴江だけが留守番をしている日に、芳賀は気分が悪くなったと仮病を使って診療所の奥の病室のベッドに休ませて貰うという口実で、まんまと忍び込むのに成功したのだった。

 晴江は医師も他の看護婦も居ないところに、芳賀独りがやってきているので、つとめて自分独りだと気づかれないよう、誰か他にも居る振りをしていた。しかし、芳賀にはそんなことは見透かされているとは気づきもしなかった。
 晴江は何度か様子を見に病室のベッドへやってきた。

 「どうですか、具合は。ええと、芳賀さんでしたね。」
 芳賀はこの時がチャンスと待ち構えていた。
 「看護婦さんこそ、股間の具合はどうですか。」
 一瞬ぎくりとした様子が覗えた。芳賀は手応えを感じ取っていた。
 「な、何のことですか。 ・ ・ ・ 。」
 晴江はつとめて平静を保とうとしていた。(ま、まさか。そんな筈は。)
 芳賀は更に詰め寄った。
 「貴方の股間のそのもののことですよ。歩きにくいんじゃないですか。」
 「何のことを仰っているのか判りません。失礼します。」
 「待ってください。こんな事、言いふらされたら困るんじゃないですか。ほら、こちらへ来て。そうそう、その扉は内側から鍵を掛けてくださいよ、念の為。もっとも、今日はここには誰も居ないから、誰か入って来る心配はないとは思いますけど。急に他の患者さんが来たら、貴方のほうが困るでしょ。」
 晴江は膝ががくがく震えていた。まさかこの男に自分の一番知られたくない秘密を握られているとは、そんなことは信じたくなかった。だが、それを確かめる必要があった。
 晴江は後ろ手で、ドアの錠を内側から下ろした。

 「何か、私のことで知っていることでも、あると仰るんですか。」震えながら、晴江はそう訊き返した。
 「貴方の股間に填まっている例の器具のことですよ。とぼけたって駄目ですよ。みんなお見通しなんだから。」
 「ど、どうしてそんなこと。どうして判るんですか。」
 あくまで知らん振りをしようとしたが、自分の顔が赤らんでくるのが自分でも判った。
 芳賀はすでにベッドから立ち上がっていた。急に晴江に近寄ると、手首を握って引き寄せた。思わず逃げようとする晴江だったが、男の手のほうが強かった。捻られるようにして引き寄せられた。芳賀は握った晴江の手首を晴江の背中にねじ上げ、背後に回って逃げられなくする。そうしておいて、もう一方の手を、晴江を後ろから抱きかかえるように回して、いきなり晴江の股間をまさぐった。
 「ほら、ここに填まっているじゃないか。例のものが。」
 芳賀の手には、確かな金属製の器具の感触があった。間違いなく美紀が填められているものと同じものだった。
 「ほら、ほら。」
 そう言いながら、芳賀は晴江の白衣の裾を手繰り上げてゆく。晴江の薄い色のストッキングに包まれた太腿がどんどん露わになってゆく。
 「や、やめて。お願い。もうそれ以上は駄目。」
 しかし、芳賀の手は既に股間のパンティの脇から金属帯を探りあてていた。美紀にしたのと同じように真ん中に開いた孔に指を突っ込み、思いっきり弄る。
 「あううっ。」
 強烈な刺激に晴江も耐えられなくなって嗚咽を洩らす。すでに晴江には抵抗する力が入らなくなって腰が抜けた様子になっている。芳賀は晴江を抱えるようにして、さっきまで寝ていたベッドの横にある診察台に晴江を導く。黒い革製のカバーが張られた細い長椅子のような診察台に晴江の身体を横たえさせる。そばの机にあった包帯の包みを片手で手繰りよせると、それを解いて晴江の手首に巻きつける。晴江がどうしていいのか戸惑っている間に、芳賀は手際よく手首にしっかり結びつけると、包帯の残りを診察台の下を通して更にもう片方の晴江の手首に巻きつけてゆく。

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